ゾンビランドサガ Amazonプライム・ビデオ
※ネタバレだらけ
作品の内容
高校２年生の源さくらは、アイドルになることを夢みて、オーディションの申込書類を手に家を出たとたん、トラックに轢かれてしまう。
次にさくらが気が付いたのは、電気のついていない薄暗い洋館の中だった。不安になりながらも室内を見て回るさくらに、突然ゾンビが襲い掛かってきた。恐怖のあまり洋館内を走り回った挙句、外まで逃げ延びたさくらだったが、助けを求めた警官はさくらを見たとたん怯えだしてしまう。なにか様子がおかしいと思い始めたさくらは、たまたま見上げた先にあったミラー標識に移る自分の姿が、まるでゾンビのようだと考える、警官はそんな呆然とするさくらに向かって拳銃を発砲。さくらはその場に倒れこんでしまった。事態が飲み込み切れていないため、倒れこんだまま動かないさくらに、生死を確かめるために警官が近づいたその時、警官の後頭部をスコップで殴り、気絶させる者がいた。
またまた、さくらが気が付いたところは、電気のついた洋室だった。鏡があるので自分の顔と、胸を打たれた銃弾跡を確認し、夢でないことを悟ったさくらに、先ほどの警官から、さくらを救った男・巽幸太郎は、
佐賀県を救うためにさくらとその他のゾンビ達をアイドルにすると宣言してきた。
さくらの他に、メンバーとして洋館内にいたゾンビは、幸太郎曰くそれぞれ生前に伝説と呼ばれる逸話がある者ばかりであった。昭和と平成のそれぞれの時代で活躍したアイドル、天才子役、花魁や、暴走族の特攻隊長、果ては伝説の内容が分からない山田たえまでをそろえた個性派ぞろい。
そんな、できることも思いもバラバラな彼女たちだったが、フランシュシュとチーム名を決めて、幸太郎の企画
するめちゃくちゃなライブ日程や、アイドル活動をこなし、その中で生前の家族や友人と出会い、ぶつかり合いながらも、今できることを精いっぱいやろう気持ちを高めていくのだった。
そんな中、初の500人規模のライブが決まり、ライブ会場を何となく生前の記憶として覚えていたさくらは、自分も記憶を取り戻せると期待しながら、気合いを入れて洋館の敷地を出た瞬間に、またもやトラックにはねられてしまう。
その時の衝撃で、生前の記憶は取り戻したものの、ゾンビになった後の記憶が無くなってしまい、努力が報われない人生を嘆く、無気力な性格になってしまったさくら。今までさくらの意気込みにつられて、活動を始めたサキや順子、リリィの説得も届かず、失敗を恐れてばかりのさくらに、ゆうぎりのビンタが。「さくらが居ないライブで成功するよりも、さくらと一緒にやって失敗する方を選ぶ」と言い切ったゆうぎりに続き、さくらが憧れ、アイドルを目指すきっかけにもなっていた愛は、「失敗を悪いことだとは思わない、そういうの全部踏み越えた先に、だれにも負けない私がいるって思うから」と続けるのだった。その言葉を生前に聞いていたさくらは、恐々ながらも、ライブに立つことを決心したのだった。
アルピノライブ当日は、佐賀史上最大の降雪量にも関わらず、ファンは集まってくれ、会場は賑わいを見せた。しかし、ライブ開始からすぐに、雪の重みで会場の屋根が抜け、ステージが倒れるハプニングが。それでも起き上がって歌い続けるメンバーに、会場からも手拍子が送られ、自分が関わると悪い結果になってしまうのだと諦めかけていたさくらも、ゾンビになった後の記憶も取り戻し、再び歌い始めることができるのだった。
さくらの完全復帰で、ライブも無事終わり、物語も大団円で終わったかに見えたが、ライブに取材に来ていた記者は、ある写真を見比べて疑問を口にしていた。そこには、フランシュシュメンバーとしての順子、愛、リリィの写真と、昭和のアイドル・紺野順子、平成のアイドル・水野愛、天才子役・星川リリィの当時の写真があったのだった。
感想
幸太郎で引っ張っていく作品だと思って見ていたが、テンポも良く、佐賀推しも気にならずに見られるご当地アニメだった。ただ、見終わってみると、佐賀の魅力をもうちょっと出しても良かったと思う。足湯と鶏しか印象に残ってない。なんかごめんなさい。
アイドルを目指す作品にしては、ダンスと歌の回数が少ないとも感じられるし、どちらかというとメンバーの死因やこれからどう生きていくかを描いてくれていたために、アイドル番組というより、ご当地アニメ寄りの作品という理解で良いのかもしれない。
何故ゾンビになれたのか？山田たえとゆうぎりの死因と過去は？そもそも生前のさくらが話しかけていた同級生「いぬい君」に何があったのか等々…いろいろな疑問には気持ち良いくらい答えてはこなかった作品だったが、まさかの最終話Ⅽパートで続編があるかのような表現をしたので、２期があれば解明されるのかもと期待してしまう。
それでも、メンバーのアイドル像への考え方の違い等はもうやっているので、どういった切込みで続きを描いていくのか、ご当地としてのネタなども含めてうまくまとめ上げてほしいな、
