はちよりうえ

見たアニメについて感想などをメモる。※ネタばれあり

となりの吸血鬼さん 感想

※ネタバレ…になるのか?

作品の内容

森の隣に人形の館があると聞いた大のお人形好きの天野灯は、噂の森で迷子になってしまった。そんな灯に声をかけてくれたソフィー・トワイライトは、自分は吸血鬼だと言い、羽を出して灯を抱えたまま空を飛んでみせたのだった。

助けてもらったことと、お人形のようなソフィーを気に入った灯は、ソフィーの屋敷に住むようになり、吸血鬼との同居を知った灯の友人・夏木ひなたも、最初こそ心配と嫉妬心を隠せずにいたが、ソフィーが人から血を吸わないことと、むしろ自分の好みの事になると暴走する灯の方が問題だと気づき、友人として屋敷に出入りするようになるのだった。

そんな生活が続いたある日、灯はソフィーと同じように空を飛ぶ少女・エリーに出会う。聞けば、エリーはソフィーと古い付き合いだというので、ソフィーの屋敷へ案内する灯。しかし、エリーの顔をみたソフィーは、今まで振り回されてきた過去がトラウマものであるために、嫌な顔を隠そうともしなかった。

百年ぶりに目覚めたエリーは、現代の家電やインターネットなどの仕組みに驚きながらも、それらの使い方をソフィーに聞きつつ試して失敗するなど、好意が一方通行ながらも、のんびりとした時間を過ごしていた。しかし、灯がソフィーの召使でも非常用の食糧でもない事を知った途端、エリーは「吸血鬼と人間は友達にはなれない」と激しく言い切るのだった。それに対し、ソフィーは現代の反応の薄さを、灯はぜひ吸血されてみたいという欲望を語ると、想定と違った反応に戦意喪失したエリーは、灯を平和ボケした変な子と認定し、ソフィーの友人と認めるのだった。

また別の日、ソフィーの屋敷でエリーを初めて見たひなたは、悪気無く子供扱いしてしまう。しかし、体が未成熟なことを気にしていたエリーは怒り、逆にひなたが気にしていた大きな胸を掴みつつ、嫌みを言ってしまうのだった。ソフィーと灯が間に入り、それぞれに謝って仲直りするよう宥めてみたものの、両者とも意地を張ったまま謝れず、とうとうひなたは屋敷を飛び出してしまう。その様子を見て、夜遅くに女の子一人を歩かせるわけにはいかないと、エリー達も屋敷を出てひなたを探している間に、エリーは灯に、綺麗だった母親のような大人になるのが夢だったと語り、吸血鬼になり成長できないことを明かした。やっとひなたを見つけ、転んだところを助け出した流れで、大人であるエリーから非を認め、お互いに謝りあうことができたのだった。

この後にも、灯の暴走でソフィーを海に連れ出したり、ヴァンパイアハンターに見逃してもらったり、ハロウィンや年越しを満喫したりする灯達。大体一年を迎えたある日、灯とソフィーは、夜の散歩がてら想い出の森に行き、出会った時を再現して楽しむのだった。そして、これからも一緒に歩いていきたいという灯に、そうしようとソフィーも答えるのだった。

作品の感想

灯の突飛な行動を除けば、事件も問題も結構地味なところから発生する作品だった。

最初は灯の妄想と好奇心から始まって、吸血鬼の体質で昼夜の活動時間が合わない現実や食事。灯を受け入れるソフィーからしたら、灯の人形の怖さや、大人として、灯たち女子高生の欲望を留めさせ、導かなければならないやり取り等が発生するなんて、同居する前は考えもしなかっただろうな。

上記の通り、女子同士のイチャイチャを見る作品かと思いきや、あくまでもソフィーとエリーは大人として振舞っているため、大きなことを言えば、「寄り添って生きていく事」について、ゆる~く気づかせてくれる作品だった。

テンポも良く、戦闘もないため、好き嫌いの分かれるこの地味さ(年寄り臭さ)が気にならなければ、繰り返し視聴することも可能だと思う。

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