はちよりうえ

見たアニメについて感想などをメモる。※ネタばれあり

彼方のアストラ 第11話「CONFESSION」感想

 

久しぶりのOPなのに、見返すとアリエスの名前だけが鏡文字になっていて、「セイラ」にされているの、久しぶりにゾッとした。そして、王女・セイラの写真がOPに加わって、ますますポリ姉の出てる時間が増える要素が無くなって、ちょっと寂しい。

 

今週の内容

刺客であったシャルスは、皆の前で自分の使命とその過去を話し始める。

他の班員と同じように、王の若返りのためにその肉体となるべく作られたことを聞かされて育ったシャルスは、その生い立ちも、城の外に出られない境遇の異常さも理解できないまま育っていく。

時間を持て余し、知識の習得に勤しんでいたシャルスは、見ることができない外の世界の生物に興味を持ち、唯一事情を知る王女とともに、敷地内の動植物の観察を唯一の楽しみとしていた。

しかしゲノム管理法が施行され、クローンの処分を決定した王は、シャルスに他のクローンの抹殺と、シャルス自身も自害するように命令し、ヴィクシアに伝わるワームホールの装置を手渡す。抹殺の他に、王は計画実行までの期間に友人を作ることを許し、その言葉を受けたシャルスは王政地区を出ていくのだった。

その話を聞き、王の為に死ぬというシャルスの考えを不憫に感じる班員達。しかしそう思う事自体をシャルスは否定し、ポリ姉にそう言った考え方があることを確認する。ポリ姉も、宗教や国の間に起こる摩擦の原因として、「崇拝するものの使命を果たすため、死をも選ぶ」考え方があった事を否定はしなかった。

シャルスは、自分の人生は素晴らしいものだったと自信を持ってい言えると宣言するが、その言葉をもってしても、他の班員の面持ちは変わらず、カナタは今までの事が全て演技や嘘だったのかと尋ねつつ、シャルスに向かって歩き出す。

シャルスはカナタの問いを肯定するが、カナタはヴィラヴァースなどでの生物と戯れる表情や、最後の惑星まで抹殺を延期したどころか、助け合った事を上げ、シャルスにも仲間だという意識はあるのだと、嘘を見抜くのだった。

カナタの言葉に、思わず決心が緩み泣きそうな表情を浮かべるシャルスだったが、抹殺用の球体・ワームホールを二度も出現させるだけにとどめた点は、抹殺をためらったのではなく、アリエスを巻き込まないためだと、表情を戻して完全に皆の意見を否定する。

シャルスはアリエスに視線を映し、彼女の映像記憶能力やオッドアイの特徴を挙げ、ヴィクシア王の一人娘の王女・セイラのクローンであることを明かし、全員の抹殺の方針を変更した理由はアリエスの存在があったからこそだと、セイラとの過去を話し始める。

シャルスの事情を知りながらも、共に生物の観察し、人として彼と接する王女・セイラ。シャルスが彼女に付き人になった時、セイラ自身から、自分と同じようにセイラのクローンが生み出されていたことを聞かされる。

クローンも一人の人間だと考えるセイラは、王の若返り計画や、自分への臓器提供のためにクローンを生み出す行為に反対しており、それでも生み出された自分のクローンを目の前に、王に反対の意思を再度伝える。しかし、妻を病で失っていた王は、セイラにもう家族を失いたくないと迫り、セイラはそれ以上反対の意思を伝えることができないのだった。

その後、自分のクローンだけでも王政地区の外に出し、人としての人生を歩ませようと逃がす計画を実行するセイラ。

クローンを代理出産したエマを説得し、母子共に外に逃がす際にも、エマに子どもの母になる決心を確認するセイラ。その問いを受けても、エマは迷うことなく決心の硬さを示し、子どもを大切に育てると返した。そんな子を慈しむエマに、セイラも安心するとともに、重大な決断をさせたことに謝罪の言葉が思わず出るのだった。

子どもの名前を付けて欲しいと、エマに頼まれたセイラは、自分の名前のスペル「SEIRA」をひっくり返し「ARIES(アリエス)」と名付け、二人を王政地区の外へと逃がすのだった。

そんな出来事があったと聞かされたシャルスだが、セイラが苦しんでいる感情が分からなかったため、少しうつむき加減で話を聞いていた。そんなシャルスに、セイラは王の若返り計画を覆らせることだけは、自分にもできないと、シャルスの運命を悲観し彼を抱きしめて謝る。そうされても、やはりシャルスは自分の境遇が悲しいものだと理解できず、セイラはその状態こそが不憫なのだと、シャルスを抱きしめ続ける。

2062年7月14日 惑星キャンプ一年前、ヴィクシア王政地区。

それから時が経ち、青年になったシャルスは、相変わらずセイラと共に城の敷地内の生物観察を楽しんでいた。しかしシャルスから離れたセイラを、何者かが崖に突き落とし彼女は死亡してしまう。付き人であるシャルスの証言も、王位継承権をめぐる争いの中で握りつぶされてしまい、王も、セイラを守り切れなかったシャルスは極刑に値するとしながら、自分の肉体としての価値があるため、幽閉を命ずるのだった。

2063年6月26日 惑星キャンプ一週間前、ヴィクシア王政地区

幽閉されたシャルスが、自分には価値が無いと考え始めていたところに、ゲノム管理法が施行され、クローンの処分を言い渡された。自分の命の使いどころを命じられたシャルスは、目に光を戻し、笑みを浮かべて王の命に従うのだった。

シャルスの話を聞き、アリエスは自分の母親とは血のつながりの無いことを知り、母の日のカーネーションを涙を溜めて喜んでいたエマや、誕生日には欲しがっていた物をプレゼントしてくれたエマとの思い出を思い出し、それでも受けていた愛情は本物だと母を呼んで泣き出すアリエス

それでも、王女が逃がしたクローンであるアリエスも、一斉殺処分対象に入れられている事を指摘するザック。それも、シャルスは憶測ながらあてはあるようで、王女自信を葬った者が、エマの行方を探し出して、王位継承権が発生する可能性を排除しにかかったのだろうと回答する。

王のためにアリエスを王女・セイラとして復活させると、王と同じように人を思うままにしようと言う発言をしたシャルス。その言葉にいち早く否と声を上げたカナタは、シャルスから取り上げた球体・ワームホールの装置を握りつぶし、セイラの死を悲しんだのは王でなくてシャルス自身だと、感情のすり替えを行うシャルスの言葉を否定する。さらに、アリエスをセイラとして連れて帰っても、王が存命の今、王のクローンであるシャルスはやはり処分対象となるだろうと、シャルスが生き残れる可能性が無いことも指摘するのだった。

カナタの指摘を受けても、シャルスは自分は生き残るつもりはなく、事が終われば宇宙に飛んで死ぬと意地を張ったため、とうとうカナタは素直に話せとシャルスの顔面を殴り飛ばす。

旅の間、生き物を見て触れ合っている時のシャルスが生き生きとしていた理由は、城から出たことが無かったために、初体験なことばかりだったからだろうと話すカナタ。本当はいきたいはずだとシャルスに語り掛け、泣くのを堪えながら一緒に帰ろうと誘うカナタ。その言葉に続けて、シャルスを刺客だと分った時は警戒を解かなかったウルガーも賛同し、それにつられてルカやアリエス、ザックもクローンを作った側が罰せられるのだと諭し始める。

それでも、今更変われないと身を引くシャルスに、ユンファはこの旅の中で、自分は皆のおかげで変われたと声を上げ、キトリーも母親との関係の変化や、同じクローンのフニシアとも人間として違うことを話す。

何をして、誰と会ったかで人の本質は変わってくると言うことは、シャルスもこの旅の中アで真に理解していると泣きながら告白するが、それでも、もうどうしようもないのだと皆に返答するのだった。

少しの間の後、シャルスはおもむろに宇宙服の左袖に球体・ワームホールの装置を隠していたことを明かしだし、もう一つが右袖にあることを皆の前で取り出して見せる。一気に緊張が高まる中、球体を出現させたシャルスの意図を、自分たちへの抹殺だと考えたウルガーはとっさに銃を構えるが、カナタは違うと訂正し、シャルスは自殺を図るつもりだとつぶやく。

展開された球体の向こう側では、シャルスは皆へ謝罪を述べ、本当は大好きだと、カナタが言った通りの事を白状していた。

カナタはシャルスの自殺を留めるべく、球体にまっすぐ走り出し、反重力シューズを使って球体を飛び越え、アルティメット・ダイブ・ボムをシャルスに対してお見舞いする。

技の反動で、カナタとシャルスは転がりながら球体から距離を取るが、すぐに移動してきた球体が迫り、カナタは思わずシャルスを庇う様に抱き寄せ、球体に向かって止めようと右手を伸ばしてしまう。

カナタの右腕が球体にのまれたのをみたシャルスは、とっさに球体を解除するが、カナタの右腕は宇宙空間に飛ばされてしまい、腕を切り取られた痛みに声をあげて苦しむカナタ。そんなカナタの止血を始めるキトリーとザック。その間、カナタに謝るシャルスに、処置が進み喋れるようになったカナタは、手伝って責任を取れと、ヴィラヴァースでの「カナタの右腕として働く」「カナタの船に乗る」という約束を果たすように言う。これを聞いたシャルスは、カナタの失った右手に自分の手を添えて応えるのだった。

 

カナタの「サバイバルの心得」

その1 前に進めば前進する(第1話発表)

その2 起き上がれば立てる(第9話発表)

その3 慌て者ほど狼狽える(第1話発表)

その4 皆それぞれ色んな力をがっちり合わせれば、大抵の事はどうにかなる(第3話発表)

その5 諦めたらそこで試合終了(第8話発表)

その6 発表無し

その7 食べれば元気になる(第4話発表)

その8 発表無し

その9 一つ一つ冷静に対処していけば、すべて解決する。(第3話発表)

その10 立ち止まったら進まない〈第7話発表〉

 

ここから感想

あと一話で、アストラまで戻ってその後の処理まで行くのか…。

とにかく、不明だったアリエスのオリジナルが、ヴィクシア王の娘・セイラだったことが判明して、さらに映像記憶能力も王女から受け継いだもので、母子の関係も血縁こそ無いものの愛情は本物だったことが明かされたのは、本当に良い方向で良かったよ。自分が考えたエマさんの本当の子供の記憶移植を、シャルスが語った嘘の話の方のセイラに施していた説より、ややこしく無く、薄暗くも無い結果で本当に良かった。

話せば話すほど意地になって、自殺の方向に向かってしまうシャルスも、何とかとどめることができ、本当に大人の支えが要らない結束力を見せたB5班。でもさ、ポリ姉も旧時代の思想や知識の確認や、地球移民の真実を知らせるだけでなく、何かできることは無いのかな。もうちょっと大人らしい活躍を期待してしまうのだけど、あと一話しかないよ。

 

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