はちよりうえ

見たアニメについて感想などをメモる。※ネタばれあり

フルーツバスケット 第6話「お邪魔させてもらおうかしら」感想

 

やっと前作のアニメの話数を超えることができた。文化祭の話とおにぎりの梅干しの話をを前作では7話でやっていたみたいだから、これで1話分は早く進んでいることになった。だが先は長い。

 

今週の内容

透たちの学校で文化祭が行われ、クラスの出し物のおにぎり屋は大繁盛していた。おにぎりは食べやすく、透が握った物はおいしいのだとひろしに言われ、猫さん方おにぎりもかわいいと評判が良く、恐縮する透。しかし、それよりも人だかりができている方向を見ながら、一番クラスの売り上げに貢献したのは、女装した由希であるのだと、本人には聞こえないような声量で、遠慮がちに言うのだった。

三年の先輩たちに記念として女装することをねだられ、断り切れずに用意されたフリルとリボンがあしらわれた服を、学園祭の間中着ることになった由希。そんな由希を見るためにクラスを訪れた人たちが、ついでにおにぎりを買っていくという具合で、売り上げが好調な透達なのだった。

女生徒に囲まれた由希を眺めていた透だが、由希と目が合うと、あからさまに彼が目をそらしたため、何か起こらせたかと不安になる。しかしそんな透に、夾は由希が自分の女顔にコンプレックスあるのだと話し、言外に透の所為では無いと伝え、放っておけと話す。しかし透は、女装した由希を見て可愛らしいとおもっていたことに罪悪感を覚えてしまう。しかしそれも魚谷が普通は思うから大丈夫だと慰めるのだった。

そんなやり取りをしながら由希を眺めていたところ、突然小柄な男の子が由希に飛びつき、女の子みたいだと発言する。その子を見た夾は、知り合いらしく何故ここにいるのかとつぶやくのを聞いた透は、夾に知り合いなのかと尋ねる。

さらに男性が男の子・紅葉を叱りながら教室に入ってきて、由希と夾に声を掛けたため、その整った容姿と由希と知り合いという事で、その場がさらにざわつき始める。

そんな中で紅葉が自己紹介を行い、男性・はとりと共に由希と夾の親戚だと言う。それを聞いた透は、前回バイト先のビルで出会った男の子が、由希や夾の親戚だったことに運命を感じ、さらに十二支の物の怪憑きなのだろうかと胸を躍らせるのだった。

女装している由希に、天然なのか嫌みなのか、いつの間に女になったのかと問いかけるはとりに対し、何度自分の裸を見ているのかと怒りながら相手をする由希。しかしそのBLとも取られる発言に色めき立つ女生徒たちに、すかさず由希は否定し、はとりは医者なのだと説明し、はとりも聴診器を持ち出し由希を診始めるのだった。

人の多い場所で診断を始めたはとりに文句を言う由希だったが、一カ月の定期検診をサボるからだと苦言を言われてしまう。そんな二人の会話から、由希がどこか悪いのかと心配する透。そんな透に、由希が気管支が弱い事を説明するはとり。さらに透であることを確認して、普通の子なんだなと何かを考えるようにつぶやき、そのことに透は何かを言いかけるが、由希が二人の間に警戒するように割って入り声を上げようとした時、紅葉が屋台の上に上ったことで悲鳴が上がり、その騒ぎに透も席を外す。

透が居なくなった後、はとりに何故学校に来たのかと問うただす由希。きっかけは紅葉が個々のチラシを持ってきたことで、それを見た慊人も行くと言い出したことが始まり。しかし慊人は熱が出たためにはとりがドクターストップをかけ、代わりにはとり自身が様子を見に来ることになったのだと説明される。そのため、草摩家の十二支の秘密を知った透をどうこうするために来たわけではないと念を押すはとりだが、それでも力強くはとりをにらむ由希に、女装姿ですごんでも迫力が無いと、要らない事を言うのだった。

二人が会話をしている間に、屋台から紅葉をおろした夾は、暗幕で仕切った調理スペースへ紅葉を引きずり、透もそれに続いて入っていく。その様子を見ていた魚谷は最近由希と夾と仲が良いと、気にしているおり、その意見に花島も同意し、さらに電波としても気になると独特な意見も加えるのだった。

バックスペースで紅葉にげんこつを振り下ろす夾に、あまり乱暴なことはしてはいけないと夾を止める透。そんな透に以前会ったことで人懐こく話しかける紅葉だが、十二支の話になり、なら抱き付いても良いという発想で透へ向かっていく紅葉。しかし人の多い場所で変身するなと夾が止めたため、紅葉は夾だった毎日抱きしめているのに独り占めするのかと言い返し、夾が照れた隙をついて透に抱き付くことに成功する。

変身時に発生する音と煙で、何かが爆発したのかと売り場で騒ぎになり、バックヤードを確認した女子たちがウサギが居る事と、紅葉の服だけが残っている事を指摘しながら変だと騒ぎだしたため、その変というキーワードで由希が自分の女装も変だと意見し始め、その場にいた人間の注意をウサギや紅葉の服から逸らすことに成功する。その身を犠牲にした作戦に、透は涙を流しながらウサギになった紅葉を抱いて教室から脱出する。

屋上で再び紅葉を叱る夾。しかし紅葉は透に抱き付いたまま泣きつき、反省した様子は見られない。さらに透も紅葉がウサギの物の怪憑きだとわかり、感動している様子なのだった。

はとりからも由希が上手くごまかしてくれたから良かったものの、紅葉の行動に注意の言葉が出たところで、夾が由希の功績を認めまいと、女顔の自分が好きなのではと発言し、そのことに今まで溜めていた鬱憤もあるのか、夾を殴り飛ばす由希。そこに、はとりが肝心なことを忘れるところだったと口を挟み、二人を並ばせて1+1はと問いかけ、微妙な表情の写真を撮るのだった。

やることは終えたと去っていくはとりに、うさぎの姿のままその肩に乗って帰る紅葉。夾は騙されて由希とのツーショットを撮られたことに怒ったのか、二人を追いかけていき、残った由希は女装した自分の写真を慊人が見た時の想像をして大層な落ち込み様なのだった。

風邪をひくと言う透の注意よりも、この姿でいることの方が耐えがたいと女装用の服を脱ぎ始める由希。透は、みんなも可愛いと言っていたと、女装の評価は高いのだと伝えるが、それも男が可愛いと言われても嬉しくないと一層されてしまい、さらに情けない姿を透に見せてしまったと話す由希に、可愛いというのは愛情表現なのだと、透自身が母親から言われて思ったことを話すと、由希は少し楽になったと気持ちを改め、先輩たちへのサービスをしなくてはと、髪の毛に引っかかってしまった服のボタンを取ってもらう様に、透にお願いするのだった。

透から見ても、脱ぎ着が大変そうな服だと感想を言いつつ、ボタンを由希の髪の毛からとる作業をしていた透だが、透が着たら似合うだろうと言う由希の言葉に、自分ではだめだと思うが、お姫様みたいで憧れるとかわす透。しかし由希に目を合わせて可愛いと言われてしまい、恥ずかしさから自分の手で領頬を抑えてしまうのだった。

屋上から降りる階段で、由希は透に、今後はとりと会っても二人きりにならないように注意する。その理由が、昔由希が人前で変身してしまった事件で、由希の友人たちの記憶を消したのがはとりなのだと話す由希。透がその話に返事をする前に、魚谷が透に声を掛け、由希は先に教室に戻っていると言い残してその場を去る。

由希が居なくなり、その場に透と魚谷、花島の友人三人になったのを見計らって、魚谷が切り出したのは、由希の事で隠していることは無いかというもので、さらに花島が付き合っているのかと発言したため、付き合っている点を否定するのに必死で、一緒に住んでいることをあっさり話してしまう透。結局そのまま屋上で経緯を説明することになるのだった。

説明し終え、黙っていたことを謝り、草摩の三人は良い人だから心配はいらないと必死の透。そんな透の話に、最近由希と夾と仲良くしている理由が分かったと納得する魚谷。しかし花島は同居するのにふさわしい環境なのか、この目で見させてもらうと、文化祭の振替休日の明日に合わせて、今夜お邪魔させてもらおうと提案し、魚谷も乗り気になり決定事項となるのだった。

という事で、紫呉の家に押し掛ける魚谷と花島。そんな二人を快く出迎える紫呉に、花島の電波を使った感は鋭いものがあると警戒する夾だが、なんとかなると一蹴する紫呉。

ひとまず居間に通され、透がお茶を用意したところで、世帯主である紫呉に、職業は何かと尋ねる魚谷。小説家だと答える紫呉に、何故だが透が驚き、紫呉は自分が書いた小説を取り出す。一つはラノベのラブストーリーで、きりたにのあ名義、本物として出したのが、純文学で本名での出版であった。どちらも紫呉が書いている事には変わりがない事に突っ込む魚谷だが、花島はおもむろに手に取り読み始める。

小説かはすごいという理由で、感動する透に、嬉しそうにする紫呉。しかし他の男二人は、あまり調子に乗らせるなと文句を言い、そのやり取りを見ていた魚谷は、透が楽しそうに笑うのを見て、すこし目を伏せる。

透が楽しい事を想いついたと席を立ち、紫呉も外出する用事があるため、後は若者同士で楽しんでと言い残して出ていく。

透もいないため、魚谷が透の力になれなかったという話をし始め、透が初めての友人であること、いざというときは力になると誓っていたのだと話し、自分が透に救ってもらった分、力になれなかったと悔しい気持ちを話すのだった。しかし、魚谷の友達甲斐がないという言葉に、夾はそう言うことを気にするヤツじゃないと言い、由希も無いものねだりをする人じゃないと続き、その言葉に花島は思わず本から目を離すのだった。

透が大貧民をやろうとトランプをもって戻ってきたため、夾と魚谷はお互いに負けた時のペナルティを考え始め、以前みんなと大貧民をやろうと話していた由希に、カードを切ってほしいと頼む透。由希は照れたようにそれに応じるのだった。

紫呉が向かった先は本家の慊人の元だった。熱を出した件で具合を聞き、近況報告として透のおかげで由希と夾が明るくなり、良い方向へ向かってくれることを願う紫呉。そして、透を住まわせたことで、普通の人との人間関係の構築に由希と夾が失敗することを望んでいるのだろうと慊人に問いかけ、透は思っている何十倍も良い子なのだと、嫌みを言う紫呉に、どうせ自分は無いものねだりだと拗ねる慊人の言葉に、紫呉は少し冷たくほほ笑むのだった。

大貧民は透の負けで終わり、寝る支度をする透達。そこへたまたま部屋に戻る途中の夾が三人の会話に耳を傾ける。

透の持ち物の中にある、男の子用のボロボロの帽子についての話をまだ花島にしていなかったと語り始める透。それは小学生時代に、男の子に追い回されて迷子になった透が出会った見知らぬ男の子のもので、その子は透をじっと見つめていたために目が合い、その場から走り出していったことに不安になった透が追いかけたため、転んだり、見失うであろう場所で待ち、家の前まで誘導してくれ、到着した時に帽子を被せられたために、今は透が持っているという話に、花島は素敵な話だと感想を述べ、さらに数年後に再会して故意に落ちるとかだったらもっと素敵だと、ロマンチックなことを言うが、透は出会っていないと現実的に返すが、今思えばあの子が初恋だったのかと思う透なのだった。

そんな体験を小学生の頃にしていたと思い返した魚谷は、大変な目に合ってきたなとしみじみ透に言うが、透は最近どれだけ果報者かを思い知ったのだと話し、草摩家に一緒に住まわせてもらい、母親に愛され、素敵な友人が二人もいると幸せそうに言うのだった。そんな透の事をずばり言い当てた夾と由希の言葉を思い出した魚谷と花島は、透が今あるものを大切に思う気持ちを持っているのだと分っているのだと理解し、三人で眠るときは、無敵の友情を確かめ合う様に、手をつなぎながら眠るのだった。

朝になり、庭に向かいパックから直接牛乳を飲む夾に、注意がてら蹴りを繰り出した由希。そのままいつもの通り喧嘩に突入しようとしたところ、花島の猫とネズミの様に仲が悪いというその言葉に、秘密がバレたのかと緊張する二人。

最終的に、楽しい家のようだと言う花島の評価に、きょとんとする由希と夾だが、もしも同居するのにふさわしくない環境だったら色々してやろうと思ったという花島の含みのある言葉に、何をするつもりだったんだと今度は二人そろって恐怖するのだった。

そして、自分の目で確かめて、透が住むことに納得した魚谷と花島は、透を頼むと二人に言ったため、感極まって泣いてしまう透。その姿に、嫁に行くみたいだなと、またもや考えていることが同じ由希と夾なのだった。

またすぐに遊びに来るという魚谷と花島の言葉に、十二支の秘密もあるため、女性を入れたくないと断ろうとする夾だったが、透が秘密の事は重々承知の上で、二人は良い人なのだと必死にお願いしたため、透が言うならと夾が、透の友達だしねと由希が承諾するのだった。

友人のさらなる来訪についても、草摩家の二人の了承も得られて嬉しそうにする透だが、電話がかかってきたために率先して対応したところ、相手が草摩はとりであった事と、要件が次の休みに草摩の本家に赴き、はとりとの話しを聞くことだったため、由希の「はとりとは二人きりにならない方が良い」という忠告をさっそく無視してしまう事態に焦る透。だがはとりが言った来なかったらどうなるかという脅しに屈し、周りに内緒ではとりの元を尋ねることになるのだった。

 

ここから感想

いままで疑問に思わなかったんだけど、金髪のような毛色のウサギって見たことないな。どちらかというとピーターラビット的な茶色で、物の怪憑きなら茶髪なのでは?

そしてとうとう明かされるキョンキョン言っていた生徒のひろしとゆうすけの違い、黒髪クンがひろしなら、残りがゆうすけだ。でも二人揃っていたら、やはりどっちだったかわからないんだろうな。次に出てくるのはいつになる事やら。

で、先週に引き続きこの番組の残念な部分が気になる気になる。

どうしてこう、草摩の家に住んでいることを友人二人に話す場面を作れて、夜とはいえやってきた友人に「ご飯は要りますか」の一言もなかったのだろう。

常々思うことだが、キャラにひとこと言わせるだけで解決する事も結構あると思うのだけど違うだろうか。友人二人は、同居OKな環境か見極めるために来たのに、

・肝心のいちばん権力を持つ「稼いでいる人・唯一の成人・保護者」紫呉が、自分たちが来た早々に十代の男女を一つ屋根の下に残して外出することについて「どこ行ったんだ」の疑問も言わないままでいられるのか

大貧民をやり、その大貧民の様子を表現しない。

・お風呂は入ったのかも分からないままベット上でのパジャマのシーンに突入。

・翌朝の食事の用意も、電話対応もすべて透がやっているという状況に、何故友人二人は「透は家政婦じゃないからお前ら手伝うくらいできないのか」と文句も言わない。

と、たとえクラスメイト男子が、友人の性格を良く捉えているからと言って、同居OKとは普通ならないだろうと声を大にして言いたい。もっと、この家の生活習慣や、透のフォローができるか、とかも見るためのお泊りイベントだったはずなのに、無理を押して当日押しかけ、準備をさせない作戦は良かったのに、趣旨を達成できていないのは、見ていて本当に痛い。

上手くエピソードを組み替えて作品を作るのと、キャラたちが生きていると感じさせることは別の力だと思う。この作品の作り手は、特に後者の力が圧倒的に足りていないみたいで非常に残念。これで草摩が抱える問題の精神的な部分や、それぞれの登場人物の他人の労わり方の違いが、空気感や今までの表現の蓄積で表すことができないのだろうなと思うと、キャラを生かした表現ができないと話の根本が表現しきれないこの作品を、わざわざ選ばなくても良かったのではと思う。これがギャグ番組なら別にここまで文句は言わないのにな。