はちよりうえ

見たアニメについて感想などをメモる。※ネタばれあり

真夜中のオカルト公務員 第6話「悪魔と喪失感」感想

今回はより女性らしい服装の琥珀。それに対して単なるあくびする猫という背景に成り下がったユキ。両方ともレギュラー入りかと思っただけに、ユキの扱いが寂しいのと、琥珀ももうちょっと偉大なる力とか、他のアナザーへの影響とかがあっても良いのでは?意外と存在がつまらんぞ。

今週の内容
悪魔アザゼルが少女を抱いて寝台のような場所に横たえると、その奥からベルフェゴールが現れ、人間の女との幸せな結婚は不可能だと思うと、意見を述べる。しかしアザゼルは自分たちの永遠の愛で証明して見せると笑って見せるのだった。
7月15日15時05分、新宿区神楽坂の新の家で、泉美は新を相手にゲームで六連勝していた。社会人になり、ゲームが弱くなったという泉美に、むきになって再度挑む新。
遊び終え、玄関まで見送る新に、来週の神楽坂祭りを一緒に行こうと誘う泉美。家が料亭のため、忙しくないのかと聞く新に、休みをもぎ取ったのだと嬉しそうにする泉美。平日のため、出勤前までならと了承する新に、泉美は新とのお祭りは久しぶりだから楽しみにしていると言い、帰っていった。そんな泉美を屋根から見ていた琥珀は、その左手を見て、何かを思いついた様に声を上げるのだった。
アザゼルの元を訪れた琥珀は、アザゼルに先日の戸山公園で僵尸の儀式に使った少女を貰った件で礼を言い、台に横たわる少女を見て、得心が言ったようにつぶやく。先日の少女はどこが適応したのかと尋ねる琥珀に、アザゼルは声色と右足だと答え、瞳はそこにあると倒れている少女を刺し、あと足りないのは左手だけだと言う。その答えを聞いて、琥珀はなら良かったと言わんばかりの表情で、条件に合いそうな子を教えると話し、アザゼルはその真偽を問うなど乗り気な様子を見せるのだった。
新が出勤しようと課のドアを開けると、仙田が部屋から出るところだったため、挨拶を交わす。仙田がスーツケースを持っているため、どこかに行くのかと尋ねる新に、ルーマニアに2週間ほど出張するからとの返事があり、思わず良いなとつぶやいてしまう新。仙田は、仕事じゃなきゃねと沈んだ声で応え、自分の居ない2週間は3人でよろしくと言って出かけるのだった。
仙田を見送った後、セオから、先日の戸山公園の件で保護していた女の子の一人が目を覚ましたため、すぐに話を聞きに向かってほしいと言われ、外回りに出かける新。
7月16日19時22分、新宿総合病院。先行していた榊と合流し、警察からの情報を共有する新。被害にあった少女の名前・住所・家族構成や、本人の記憶がはっきりしている事など、良い点が多かったが、彼女の生年月日が昭和40年11月10日とあり、本来なら50代であるはずという点から、新は攫われたときは17歳で、そのまま年を取らずに戻ってきたのかと推測し、榊は神隠しの典型なのだと肯定する。
病室に入り、被害にあった少女・柴裕子に目線を合わせるようにしゃがんでから話しかける榊。自分が新宿区役所の職員であることを、職員証を彼女に渡して確認してもらい、体験したことではなく、まずは身体の調子を聞く榊の話し方に驚く新。早速裕子の学校の話になり、裕子自身から白駒女学院の二年生だったと聞き、新は幼馴染も通っているのだと共通の話題を掘り下げ、合唱部が強い学校だと聞いていると話したところ、裕子もその合唱部にあこがれて入学し、「今年は全国に行けるね」と皆で話していたのに、自分だけはそうならなかったのだと暗い顔をする裕子。
本題の、何があったのかを聞き出す榊に、本当にわからないのだと話す裕子。部活から帰っていた時、急に目の前が暗くなり、ずっと暗いままで、灯もなく、ただ自分の手などは不思議と見える状況だったと言い、さらに黒い砂のようなものが散っていたと話す裕子。その黒い砂という言葉に、反応する榊。その様子に気付いた新は、他に思い当たることは無いかと自分から尋ね、はなしが途切れないようにするのだった。
新の質問を受け、少し考えてから裕子が言い出したのは、のどがナイフが当たったように、ヒヤッとしたことがあったと言うものだった。今は痛くないという裕子に、声はちょっとハスキーだがちゃんと出ていると返した新に、裕子は初めて言われたと驚く。その様子に榊は高い声を出してみるように言い、裕子も試してみるが、高い声だけが発せられない事に初めて気が付くのだった。
病院から帰るため、バスを待つ時間を使ってセオに報告する榊。特定の部位の機能が取られているという話に行きつき、もう一人、目覚めた少女は右足が動かなくなっていたと報告が来ており、ただ行方不明になったのが北海道だったため、警察との連携が必要になりそうだとして、一度戻ってきてほしいと榊に伝えるセオ。しかし電話を切っても、考え事をしているのか、バスに乗ろうとしない榊に、声を掛ける新。
朝、ベランダでも考え事をしていた榊は、これしかないのかと結論に至った様子で、その場にはいない姉に語り掛けるのだった。
7月18日16時40分、新を喫茶店に呼び出す榊。「都内女子行方不明未解決事件」のファイルを取り出し、柴裕子が行方不明者としてリストに載っていたこと、さらに榊自身の姉・詩織も同じく行方不明者として載っていることを確認させる榊。
榊は新に、自分と姉は17年前に両親を亡くして施設で暮らしていたこと、施設を飛び出した自分を探し、帰ろうと言ってくれた姉が、突然目の前で黒い砂に囲まれ、黒い何者かに連れ去られたことを話す。当時は攫った黒いものがアナザーだという事も知らず、その後も姉をさらった存在を探し続け、警察ではアナザー案件では役に立たないことを知り、資金集めのためにホストをやっていた時、仙田にスカウトされたのだという榊。
夜間地域交流課に入れば、姉の事件の手がかりがあると考えた榊の感は当たり、先日の戸山公園で、琥珀が僵尸を動かす祭壇として使った少女たちを、「女の子ばっかり集める手癖の悪い悪魔」から分けてもらったと言っていたことから、戸山公園での被害者たちと姉をさらった犯人は同じか同族の可能性があることまで行きついた榊。そこで、琥珀と話ができる新に、少女たちを分けてもらったという悪魔の事を聞き出す仲介をしてもらう様に頼むのだった。
新は、先日の都庁の異世界エレベーター事件の際、榊がパンドーラの仕掛けに引っかかった理由が、姉を失った喪失感だったことに気付き、少し考えて「アナザーとの交渉は危険」ではないかと、榊から教わった言葉を返す。榊も、その言葉が返ってくるとは思わなかったらしく、少し間をとり、話を聞くだけだからと、頭を下げて新に頼み込むのだった。
先輩の榊に頭まで下げられてしまい、新も悪魔の件を琥珀に聞いてみることにするが、さらに榊が、セオには黙っているようにと言うので、思わず身を乗り出して理由を聞く新。そんな新に榊は、これはプライベートであることや、課長の仙田が居ない中、分析作業も抱えているセオに余計に考える事柄を与えたくないという理由で、言う時が来たら、自分から話すという榊に、言葉通りになるとは思えない様子の新。
店を出た時、新は昭和40年生まれの少女が、生きて戻ってきたことから、榊の姉は生きているかもしれないと思い、その考えを榊に話してみる。すると榊も、その考えは思いつかなかったらしく、少し表情を和らげて新に礼を言うのだった。
それから仙田のいない中で、仕事をこなしていく新たち。琥珀を探すも見当たらず、そのことが気になっているのか、新の仕事のミスを指摘するセオ。
7月23日22時58分、新の書類のミスが多い事を指摘するセオ。体調でも悪いのかと心配されるが、そうでは無いと困り顔の新。榊はそんな新を外回りに連れ出し、最近は琥珀が居ないため、悪魔の事を聞き出せずに落ち込んでいる新に、今まで待った時間を考えたら、いくらでも待てるという榊。しかし新がセオには相談した方が良いという言葉には、自分の事にまきこむのはできるだけ最小限にしたいと譲らないのだった。
7月24日15時17分、神楽坂祭りの準備が進む中、泉美との待ち合わせ場所に到着する新。古いマンガのような「まった?」「ううん、今来たとこ」というセリフを言い合い、笑いながら祭りを楽しむ二人。
泉美がほおずきを買った後、飲み物を買いに離れた新。会計を済ませ、離れた場所で手を振る泉美の背後から、黒い靄のようなものが発生し彼女を覆い、さらに黒いアナザーが彼女を攫って行くのを見た新は、泉美の名前を呼んで連れ戻そうと駆け寄るが間に合わず、泉美が持っていたほおずきの鉢がその場に落ちたのだった。
同日7時24分、とうとう遅刻かと怒りながら新の出勤を待つセオに、自分が頼みごとをしているため、新に寛大な態度の榊。その様子に、とうとう何かを隠している事ではなく、新人を巻き込み、仕事に支障をきたしている事柄で榊を怒るセオ。そんな中、榊の携帯に新から連絡が入り、新の幼馴染の泉美が、榊の姉の件と同じ黒い砂のアナザーにさらわれたという言葉に、動揺する榊。
黒い砂のアナザーと聞いて、戸山公園の時にも黒い砂があったことを思い出し、そのアナザーと榊の姉の事件のアナザーが関係あるのかと榊を問いただすセオ。仕方なく、新を仲介して、琥珀から姉をさらったアナザーの情報を得ようとしていたことを白状する榊。「アナザーとの交渉は危険」だと新人に言った本人がそれをするのかと、セオは榊を殴り飛ばし、新にはその場で待ち、うかつな動きはしないように指示を出すのだった。
電話を切り、あまりの出来事にこんな偶然があるのかと考えた新は、共通点として琥珀を思い出し、琥珀の名前を呼びながら探すと、どこか別の空間に入ったように周囲が暗くなり、琥珀が現れたため、泉美が攫われた原因とばかりに睨みつける新。その、清明だったことにはしなかった新の表情を喜ぶ琥珀は、自分に怒るのは筋違いだと弁明し、少女たちを攫っているのは悪魔だと言って、新の周囲を浮きながら周る。その悪魔はどこにいるのかと聞く新に、琥珀は君たちの手の届かないところ・地獄だと話すのだった。

ここから感想
今回も、最年長・セオ先輩が、病院の面会時間を気にしつつ外回りに送り出すとか、新人を巻き込んだ私的調査をしていた育成リーダーの榊を怒るとか、あとは被害にあった女の子はアナザーは見えないから、声を取るためにアザゼルが近づいていても「ずっと暗闇」としか見えていない辺りとか、細かい部分で「さすが」という所はあるのだけれど、戸山公園辺りが入り組んで見えた分、最近は一つの事件を追いかけている形が多いせいか、単調になってきていて少しつまらない。
この榊の姉の件が終わったら、あとは新の清明との関係の話になって終わりだろうか…もっと広がりがあるかと思ったけど、もう他の区の職員も出ないし、公式HPのオカルト用語集♯6もないし…公務員ジンクスは今回は外れたのかな。