はちよりうえ

見たアニメについて感想などをメモる。※ネタばれあり

彼方のアストラ 第3話「METEOR」感想

 

だいぶツッコミの方向性に慣れてきた。

 

今週の内容

ザックに船の通信機が壊されており、その断線箇所が新しい事から、犯人は班員の中にいると告げられたカナタは、班員一人一人のアリバイや性格などを思い返す。

まずは考え込むカナタを心配してのぞき込んでいたアリエスから振り返るが、彼女には完全なアリバイは無かった。

試食を作っていたシャルスは、生物知識も料理の腕も顔も良く、カナタは単に劣等感を感じるだけだった。シャルスの作った「ドラポンの胸肉の風変り香草焼き」と「奇天烈ドライフルーツの怪しげスコーン」を食べたアリエスは幸せそうにし、そんな彼女を見つめていたシャルスは、アリエスの瞳がオッドアイであることに気付き、知り合いに似ていたのだと凝視したことを謝罪していた。

ザックは通信機の故障の事を教えてもらった手前、怪しいとは思えず、フニシアは10歳という幼さから疑う対象から外す。

手先が器用なルカは、フニシアがヴィラヴァースで見つけてきた星型の植物を、樹脂で加工して髪飾りを作ってあげていた。通信機を故障させる技術はあるだろうとは思うカナタだった。

個室では、体調を崩したユンファを、医療知識があるキトリーが診ていたが、謝るばかりのユンファにいら立ちを隠さずに部屋を去っていくキトリー。その様子を見たカナタは、一番文句を言うキトリーが犯人だとは思えず、ユンファは引っ込み思案で無害だとは感じるが、自分の意見などを一切言わない分、考えている事が分からないとカナタは思うのだった。

最期のメンバーウルガーとは、彼が倉庫から出てきた時に出くわす形で合った。何か工具セットの様なものを持ち出すウルガーに、溶け込もうとしないことはとやかく言わず、何かあれば仲間なのだから言えと話しかけるカナタだが、ウルガーはそれでも自分に関わるなとカナタを拒絶するのだった。

一通り考えたカナタは、やはり犯人の検討も動機も分からないと結論付け、遭難の経験から分からないことを考えるのを止め、帰ることに焦点を当てようと切り替えるのだった。

2063年7月28日遭難24日目。惑星シャムーア近くまできたアストラ号の中で、ユンファとウルガーを除く班員達の話が盛り上がる。6月というキーワードで、アリエスが特待生に選ばれて転校してきたことや、フニシアがキトリーの家の養子に来たことなどが明かされる。しかしフニシアは、児童養護施設に入ったその日に養子の話を立ち聞きしたと話し、その中で「ビーゴにーれていっせーさっしょぶ」と聞き、パペットのビーゴの話をしていて記憶に残っていたと言う。

幼いフニシアの良く分からない言葉に、切り上げ時だと、着陸準備をするためにシートに座るように指示するザック。ユンファとウルガーも部屋に入ってきた中で、シートに付くために立ち上がった班員の中、カナタはフニシアの言った言葉は「ビーゴ」は「B5班」だと気づき、「B5に入れて一斉殺処分」と言われていたのだと思わず口にする。

一斉殺処分と言う言葉を聞き、その場の空気が凍る。アリエスの転校も、フニシアの養子縁組も、B5班のメンバー選出も意図的に選出されたものだと推測が及び、それができるのは学校のお偉いさんでは無いかと、ルカは声を出す。

しかしルカの言葉に、ウルガーが自分の父親はケアード高校の教頭だと口を挟み、ウルガー自身は父親に殺されそうになる理由くらいは見つかると言った態度であった。

シャルスは、想像だけで話を進めることは止めるように発言し、話に一区切りついたと判断したザックとカナタは、通信機を破壊した犯人がこの中にいることをメンバー全員に明かす。

全員を抹殺する目的のために、通信機を壊した人間が居ると知ったキトリーはパニックになり、駆け寄るアリエスにも、犯人で無い証拠があるのかと疑ってしまう。しかしそんな緊張は、3時のおやつを正確にとらえたアリエスお腹の音によってかき消され、シャルスが作った「ドライフルーツ入りシリアルバー」を食べながら、話し合うことになる。

冷静になったキトリーがアリエスに謝った頃、他の班員から離れてシリアルバーを食べるウルガーを見て、自分に関わるなと言う彼の言葉に引っかかりを覚えたカナタなのだった。

殺される理由に心当たりがあるかと、全員に尋ねるカナタ。しかし班員全員がまとめて殺される理由が分からず、さらに遭難の原因になった球についても謎で、全員が巻き込まれたため、逆に犯人の安全性が確保されていないと指摘するアリエス。仮に犯人が帰るために、アストラ号が用意されていたとしても、装備が足りず辻褄があっていない事から、犯人もまた抹殺対象であり、命を惜しんでいないという結論にたどり着く。

しかしB5班の抹殺は、船を動けなくすれば済む話だというところまで話が及び、同時に壁から破裂音が響き、水が噴き出し、電気の消灯と点灯、さらには発生していた重力を失うという、状況が目まぐるしく変わっていき、一同は驚く。しかしすぐにシャルスが宇宙空間に漂う小石が衝突したことが原因だと突き止め、ディフレクターが作動していないことに気付いたザックは自分のミスだと謝罪する。故意ではなく事故であることに、笑顔になり安心するアリエス

ひとまず空気が抜けていたため、ヘルメットを被る班員達。そしてザックに重力制御装置の状況を見てきてくれと指示するカナタ。さらにルカに空気が抜けている穴の修繕を依頼し、ルカはさっそく自分の修繕セットを探し始める。無重力状態の中、修繕セットの近くにいたユンファに、こちらに寄こしてくれと頼むルカだったが、突然話を振られたユンファはたどたどしく姿勢制御を行うが回転してしまい、思わずルカは下手くそだと言ってしまう。ユンファのフォローにはシャルスが入り、修繕セットはルカの手に無事に渡る。

グルーガンを取り出し、手早く穴をふさいで空気の流出を止めたルカ。同時にザックからの報告で、重力制御装置の配電盤の故障が分かると、他の破損個所を調べにかかるシャルスとルカ。すると、アストラ号がシャムーアの引力に引かれて落下していることが分かり、戻ってきたザックによって、重力制御装置を起動させなければならない残り時間が計算され、あと9分しかないと判明する。

配電盤の修理が間に合わないことをしったカナタは絶望するが、アリエスは食糧庫の近くにあった発電機から、重力制御装置へ電力を供給することを提案し、ウルガーも必要なケーブルは倉庫にあると進言する。

作戦は決まり、役割分担を決めるカナタ。全員が自分の役割を全うするために動き出し、ユンファも意気込んで行動を開始するが、ウォーターサーバーから噴出していた水が、無重力空間で塊になって浮いていたところに顔がぶつかってしまい、吐き出すことができずに溺れてしまう。キトリーに処置してもらうが、ユンファは情けなさから涙が出てしまい、それもまた、球状の塊になって眼鏡の内側にとどまってしまったため、何もできないと自分を評価した女性、ルーシー・ラムを思い出し、自己嫌悪に陥るユンファ。結局、休むという名目で役割からも外されたユンファは、そのまま操縦ルームに残されるのだった。

ザックとユンファを除いた班員で、発電機からケーブルをつないで重力制御室に電気を送ることに成功するが、重力制御室でヴィラヴァースの静物が飛行していたため、システムがエラーを起こして稼働しないと言うアクシデントに見舞われる。重力制御室担当のルカと、ケーブルを持ってきていたカナタで追いかけて、生物を捕えようとするが、宇宙服のスラスターでは小回りが利かず、残り時間があと1分となってしまう。そこへ通信機で状況を知ったウルガーが駆け付け、ルカのグルーガンで生物の動きを止める作戦をとるために、カナタとルカに自分の身体を固定するように指示を出す。射撃は独学で、しかも鳥を退治するためでは無かったとこぼすウルガーだったが、一発で仕留めて見せ、無事に重力制御装置を起動させる。

何とか惑星シャムーアに不時着し、操縦室に集まった班員達。ザックはウルガーを称賛するが、ウルガーはそっけない態度で退室してしまう。ウルガーの銃さばきについて、本物があったら無敵だと興奮気味に語るルカに、銃が撤廃されて100年経つのだとツッコミを入れるカナタ。そんな中、アリエスは離れてたたずむユンファに心配そうな視線を送るのだった。

操縦室を出たウルガーは、自分の部屋に戻り、カナタと倉庫前で出くわした時に持っていた荷物を苦々しい表情で開ける。そこには、殺傷能力が有ると思われる拳銃と弾倉、そしてサイレンサーが収められているのだった。

 

カナタの「サバイバルの心得」

その1 前に進めば前進する(第1話発表)

その2 発表無し

その3 慌て者ほど狼狽える(第1話発表)

その4 皆それぞれ色んな力をがっちり合わせれば、大抵の事はどうにかなる(第3話発表)

その5 発表無し

その6 発表無し

その7 発表無し

その8 発表無し

その9 一つ一つ冷静に対処していけば、すべて解決する。(第3話発表)

 

 

ここから感想

先週の球の再出現に続き、一瞬だけ怖いと思うことができた。フニシアの分かっていない風な発音から、遭難の本当の原因が、何者かの陰謀だと分かるあの感じは、良く表現できていたと思う。

この話で、単なる冒険だけではない理由が明かされ、彼らが帰還後に何かと対峙しなければいけないことは判明した。

まずは班員の中にいるとされる「犯人」。これは、父親が学校の教頭で、廃止された銃を持っている事から、ウルガーが通信機を壊した犯人という感じはするのだけど、このまま彼一人がこの事件の真相を知っているというのは、少々面白くないなとも思ってしまう。シャルスの「アリエスオッドアイが知人に似ている」発言もあるし、複数の思惑が偶然に重なって遭難したと言うストーリーでも、今更ベタ展開であっても、捻りがないよりは推測の死骸があって良いと思うがどうなんだろう。

相変わらず原作未読の状態なので、予想と妄想をして楽しんで観ていこうと思うが、無重力状態での溺れ方等、ちょっとした細かな部分も表現してくれるところは好感が持て、話の進め方の部分なのか、不安定感が拭えないのも、まぁ作品の雰囲気の内だろうと考えられるくらいにはなってきた。やっぱり、3話切りって言葉があったが、3話も見ると情が湧くんだよな。

 

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