はちよりうえ

見たアニメについて感想などをメモる。※ネタばれあり

真夜中のオカルト公務員 第3話「琥珀の瞳のトリックスター」感想

先週宮古を迂闊だとあきれていたセオが、うんちくたれている間に転移された件。うっかりは年齢に関係ないね。

今週の内容
新達が箱根山の頂上にあった光る術式によって飛ばされてから、戸山公園に到着する世田谷区の夜間地域交流課の三人。
一方地下で新を清明と呼ぶアナザーと、大量の僵尸に出くわす新と榊。僵尸については動く死体とだけ話し、後は外に出てからセオに聞くようにと説明を割愛する榊に、外に出られるのかと尋ねる新。榊は当たり前だと返し、新も力強く返事をする。
外では、セオが術の前で待機しており、世田谷区職員と合流する。その中には狩野一茜もおり、世田谷区の山城課長は、新の砂の耳を狩野一文庫の狩野一茜が借りた件の借りを返せとの、新達の上司・仙田からの連絡で応援に駆け付けたと話す。
本当に僵尸の儀式なのかと聞く茜に、セオは今までに取られた飯綱の尻尾、屋敷神の髪、妖精の鱗粉、人魚の鱗、戸山公園の熟成された墓土が僵尸の儀式に使われたことを説明し始めるが、途中で術に触れたらしく、新達がいる地下空間へ転送させられる。
セオが消えたことに驚く世田谷区職員たちだが、セオも目の前に現れた僵尸に驚いたのだった。そしてセオはすぐに榊たちの存在に気付き、新の後ろで浮いていたアナザーの姿を見て、その特徴を言葉に出したため、榊と新も連続窃盗犯だと気づくのだった。
人間と一緒に行動している清明は珍しいと話すアナザー。そんな疑問を持ちながらも、随分久しぶりだから清明も変わったのかと自分の中で片付け、新たちの様子を見ながら、それよりも自分を楽しませてくれと、獣の目を光らせ満面の笑みを浮かべるのだった。
地上の公園にも僵尸が現われ、それを確認した世田谷区の山城課長は、消えてしまった姫塚の捜索よりも、現場対応を優先させ、同行している茜と清水に、公園を結界で囲み、一体たりとも外に出させない様にと指示を出す。
僵尸に腕をつかまれた新。僵尸を素手で殴りつて新から話す榊と、セオは僵尸は生きた人間を食うと注意する。セオは閃光弾を使用し、その光に一瞬は動きが止まる僵尸だが、すぐに動き始めてしまう。この道具では効果が薄いと感じたセオは、まずは近くにあった部屋へ避難するように榊に合図し、三人で僵尸にまみれた巨大空間からは逃れることができた。
部屋に入り、すぐに入ってきた扉に結界テープを張り始めるセオ。新は「死ぬかと思った」と口にしようとするが、榊が手で口をふさいだため呼吸を止められてしまう。外の僵尸が通り過ぎたのを見計らって、口を塞いでいた手をどけられる新。思わず抗議する新たに、榊は僵尸は人間の呼吸を感知して襲ってくる事を教える。
携帯は圏外なため、外と連絡が取れない状況は変わらないことを確認するセオと榊。新が僵尸について質問したため、元は人間の死体を使っている事。そのために普通の人間にも見える事。ゾンビとの違いは死体がキレイであることで、元々大陸では故郷を離れて死んだ死体を故郷へ返すために使われていたらしいと話すセオ。さらに僵尸の服装から、戦時中に使用しようと用意していたものが、終戦となり放置され、それを先ほどのアナザーが盗んだ材料を使って完成させたのだろうと推測する榊。
どこの国も戦争に負けそうになるとすぐにオカルトに走ると、文句を言いたげなセオに、新は僵尸の対処法を聞くが、太陽の光は夜なので見込めず、火炎放射器やショットガンはそもそも持ってきていないと、榊とセオの案にツッコミを入れていく新。そこへ地上の様子を見ていたアナザーが戻ってきて、自分も考えなよとツッコミを入れる。
自分の事を清明と呼ぶそのアナザーに、とうとう自分は清明じゃないと言っているとキレる新。その言葉に、清明じゃないなら仕方ないというアナザーに、やっと分かってくれたかと安堵する新だが、せっかく用意したもの台無しになり、清明に似ているのも気にくわないから殺そうと言い出すアナザー。思ったのと違う展開に、新は思わず手を挙げて「清明です、清明で間違いありません」と宣言してしまうのだった。
機嫌が戻ったアナザーだが、今度は僵尸が逃げ込んだ部屋に入ってき始める。死体なのだから打撃は聞くはずだと、警棒を手にする榊だが、セオは僵尸の数から、祭壇があるはずだからそれを破壊する方が良いと提案する。地上は世田谷区職員が応援を呼ぶはずだから、自分たちは僵尸を動かしている装置を壊す方法を見つけるのだと、意向が固まる新たち。
僵尸から逃げつつ部屋を移動する新たちだが、セオは懐中電灯の明かりで、浮いている糸を発見する。祭壇から発生した負のエネルギー・陰の気をこの糸で僵尸に送っているのだと判断したセオたち。その話を聞いた新は、糸を切れないかと手刀を振り下ろすが効果が無く、糸は屋敷神の髪の毛であるため、魔力が付与された刀で無いと切れないのだとセオに言われてしまう。
僵尸にエネルギーを送っている糸が切れないなら、やはり祭壇を壊すしかないと話はまとまり、糸の発生する方向へ向かう新たち。しかし、黒髪のアナザーが「そう簡単に、上手くいくかな」と意味ありげな事を話したため、新は目的は何なのだと話し掛ける。するとアナザーは「大掛かりな装置があったら動かしてみたくなり、清明に見せて驚かせたかった。僵尸が地上に出れば、人間たちも大騒ぎになるだろうし。」と、新にしてみればそれだけの幼稚なことでこの事件を引き起こしていたことが判明する。新は何なんだよと憤るが、アナザーもまた怒りを抑える様に、自分の事を君の友達のコヨーテだと話し、しかし清明は黒い狐だと言い続けていたと思い出を語るアナザー。
地上では、千代田区区職員の三人が結界を張りつつ、出そうになった僵尸を蹴り倒して流出を阻止する山城課長。清水が結界を張り終わったため、残る新宿方面口に結界を張るという山城課長に、清水は僵尸の群れを突っ切るつもりかと驚いた声を上げる。そんな時、茜は僵尸から出る糸の存在に気付くのだった。
手術中の札が掛けられた部屋から、僵尸にエネルギーを送っている糸がいくつも出ていることを確認するセオ。部屋に入ると、術式の上に4人の少女が座り込んでおり、その口から糸が出ていたために、彼女たちが僵尸を動かす祭壇であると理解する新たち。アナザーは祭壇を壊すことは彼女たちを殺すことだと話し、新たにどうするのかと楽しそうに問いかけるのだった。
茜は、屋敷神の鈴鹿の社から彼女の髪を切った刀を借り受けてきており、僵尸にエネルギーを送っている糸を、これなら断ち切れると山城課長へ提案する。この事を受けて、千代田区職員の三人は、僵尸の群れを突っ切って新宿方面口に結界を張りに行く事を決め、突入する。
僵尸を動かす祭壇にされた女子高生たちを見て、榊はそのうちの一人の制服が、都内女子高生行方不明未解決事件の行方不明者リストに載っていた学校だと気付く。しかし当のアナザーは、女の子をさらったのは自分ではなく、友達の友達の友達の悪魔と取引して分けて貰たのだと話し、そのことを新を通じて知った榊は、その事件にようやく繋がったと呟き、歯をのぞかせながら笑みを浮かべるのだった。
ちょうど地上では、僵尸の糸を切りながら進む千代田区職員の三人。しかし、茜が刀を振り上げた瞬間に、手を僵尸に掴まれてしまい、唯一の対抗手段である刀を振るえなくなり、三人は不利な状況へ立たされる。
アナザーは、祭壇と化した女子高生たちを殺すか、僵尸に人が襲われるか、多数と少数のどちらを犠牲にするのかと選択を迫るが、新は胸糞悪い取引に応じるかと跳ね除け、祭壇にされた女子高生も、僵尸があふれるであろう千代田区の人々も、皆助けて生きて帰ると啖呵を切るのだった。その言葉に同調する榊とセオだったが、アナザーはそれならと女子高生たちを差し向け、榊とセオの動きを封じ、首を絞めにかかる。
女子高生とは思えない力で首を絞められる二人。さらに部屋の外から僵尸が入ってこようとドアを壊し始めたため、このままでは榊たちが危ないと感じた新は、自分を清明だと思ってこだわっているアナザーに、自分を困らせたいならもう十分だろうと話し掛け、どうすれば僵尸を動かすのをやめてくれるのかと聞くと、アナザーは拗ねた様に自分につけてくれた名前を呼んでほしいのに、新はいつまでも他人行儀で、中々呼んでくれないから引くに引けなくなったと話し出す。
結局、自分につけてくれた名前を呼んでくれたら、みんなを助けてあげるとアナザーに提案された新は、そんな拗ねた彼女みたいな動機で、人の命を左右するのかと憤るが、首を絞められ苦しむ榊たちに名前を呼ばれ、必死に考え始める。
地上では、僵尸に腕を取られて身動きが取れなくなった茜に、僵尸が襲い掛かかろうとしていた。しかし駆け付けた他の職員のショットガンによって、僵尸の腕を破壊し事なきを得る。空にはヘリが飛び、新宿区の妖精を受けて駆け付けた職員たちは、特殊な素材のネットを僵尸に向けて放ち、動きを止める作業を始める。その様子を見ていた山城課長は、入口に横付けされた警視庁のパトカーに交じって、公用車で到着する新宿区の仙田課長の姿を見つける。しかし、その間にも僵尸がネットの中で動き始め、エネルギーの元を絶たなければ終わらないと判断した増援の職員は、山城課長に元はどこにあるのかと質問する。山城課長もおそらく僵尸を動かす装置・祭壇は地下にあり、新宿区の職員が対処しているはずだと伝えるが、今の現状は分らないと答える。
アナザーに名前を読んだら、僵尸を止めると言われた新は、祖父が言っていた黒い狐が出てくる清明の話を思い出していた。名前をあげたのに、清明が使役しなかった黒い狐、濃い金色の瞳の色から名前を取り「琥珀」と清明が名付けたのだと思い出した新は、アナザーの名前を呼び、それを聞いた瞬間にアナザー・琥珀は僵尸を動かすのも、女子高生たちで榊たちの首を絞めるのも止め、新を清明と呼び、やっと呼んでくれたととても喜んだのだった。
地上でも僵尸に供給される陰の気が無くなり、朽ちて消滅していく僵尸たち。その様子を見て、千代田区の面々も、ようやく終わったのだと悟ったのだった。
日付が変わり5月15日2時14分。山頂に集まった新たちをねぎらう仙田課長。警視庁のヘリまで出してくるとは、どうやったのだと言いたげな山城課長に、力は無いけどコネはあるのと茶化す仙田課長。
狩野一の屋敷神の髪の毛を取り戻せた茜も感謝を述べるが、山城課長は今回の件で、新の砂の耳を借りた件は帳消しだと仙田課長に念を押して帰っていくのだった。
千代田区のメンバーとは入れ違いに、山頂に上ってきた警視庁のアナザー案件専門の刑事・横山。仙田課長に、今後の処理方法について擦り合わせを行い始め、今回は区役所レベルの手には追えないという仙田に、口裏合わせの協力位はと話す横山。そこへ、部下と思われる二人組が、保護した女子高達を救急搬送したと報告に来たため、持ち場に戻る横山は、今度はどう処理するかと相談しながら去っていった。
横山がガス漏れはどうだ、不発弾はと提案し、部下と思われる若者が、ガス漏れはこの間もやった、不発弾はまた市ヶ谷に文句を言われると、同じような事件を同じような理由付で片づけていることをうかがわせる会話を聞いていた新。しかし、榊は不可視のアナザーは逮捕できず法で裁けないため、被害者が納得できる常識的な真実をでっちあげるのが彼らの仕事なのだと語り、新はそのことに納得できない様子で話を続けようとするが、仙田課長に話を振られ、話の腰を折られてしまう。
仙田課長に今現在、新の周囲で浮いているアナザーについて聞かれた新は、琥珀の事を今回の連続窃盗犯の犯人で、清明の友達のコヨーテだと紹介し、琥珀は、清明がくれた名前以外に興味がないと前置きしつつ、自己紹介するなら、奉仕する者がこぞって使うウェウェコヨトルだと名乗るのだった。
その名前を聞いて、セオは驚き、アステカ神話での音楽・歌・舞踏の神だが、面白半分で人や神に争いを起こさせる災いの神だと説明し、そんなのに取り憑かれたら、国外追放ものだと付け加え、事の重大さを新たに教えるセオ。
しかし、琥珀自身はそんなにむやみやたらに殺したりしないと反論するが、新はそんな曰くがあるアナザーだと知ってしまったため、自分から離れる様にと言い出し、二人で騒ぎ始める。
そんな二人の横で、榊は都内女子高生行方不明未解決事件のリストに載っていた女子高生が今回見つかり、しかも攫っていた悪魔と琥珀が知り合いだと判明したのだと仙田に簡単に報告し、10年掛った姉への手がかりをやっとつかめたと、期待からか少し笑いながら話す榊。
そして、離れる離れないの押し問答をやっていた琥珀と新。自分の事を清明と呼ぶ琥珀に、自分の名前は宮古新だと名乗り、新とちゃんと呼べと言い放つ新に、以前に清明に出会った時にも言われたセリフと被ったことに、喜んだ琥珀は、今度は新の事を名前で呼び、やはり懐いてしまうのだった。

ここから感想
先週榊たちに言われた、アナザーの怖い部分を、新は知る事が出来たと思われる。
でもまさか、ここまで話しの通じない相手が、自分のご先祖とも繋がりがあったなんて腐れ縁としか言いようがないね。その辺、じいちゃんの話では、琥珀をどういった風に話してくれていたのか気になる。
で、戸山公園のあとは当然新は琥珀を連れて家に帰るのだろうと思うのだけど、今度はユキの方が拗ねてしまいそう。犬(コヨーテ)と猫なだけに、共住は難しそうだけど、この後はどうなったんだろうね。来週やるだろうか。
しかしこの作品は、一話で起こった事件は終わらせてくれて、さらに次の布石はしっかりと置いておくスタンスなんだね。今週は場面がさほど変わらなかったけど、関わる人の多さを考えると、話の規模は大きくなりそうで楽しみだ。
で、EDを見ると横山さんの部下の二人にも、玉緒勝巳、千葉健二とちゃんと名前があるのに、劇中では呼ばれないなんて、天狗のおじいちゃん・妙法山千仞坊もそうだったし、なんだかもったいないなと思い始めた。こういったキャラたちは、今後もこんな扱いなのか、それとも後でグッジョブ展開が待っているのか、今からでは予想しづらいな。けど、大抵の公務員ものは横のつながりが大事だと言わんばかりに、各方面の知り合いをちょこっと出していくことが多いから、まだまだ名前を呼ばれないキャラが増えていきそう。はっきりと分かれる制服がないこの作品で、顔を見て判別できるだろうか…不安。