はちよりうえ

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コップクラフト 第12話「TWO WORLDS,TWO JUSTICES」感想

 最終回のラスボス対決が、エルバジよりも盛り上がらないのは何が原因なんだろう?透明化に対してスプリンクラーで位置特定、そこから相棒との武器の交換でチェストっていう流れが駄目だった?それとも単純にテンポが悪かったか?

 

今週の内容

FBIに拘束され、押し込まれた車でゼラーダと再会したティラナとケイ。二人に対して、ゼラーダは久しぶりだと挨拶をするが、死人操りや数々の事件の黒幕としてゼラーダを追いかけていたティラナは憤慨して飛びかかろうとする。

ティラナを死人操りの傀儡で抑え込み、炎の術で気絶させるゼラーダに、軍人時代の因縁もあるケイも、恨み言を言いながら睨みつけるが、ゼラーダは彼も気絶させてしまう。

ところ変わって、モイライマテリアルに潜入していたトニーから、犯人逮捕の連絡を受けたジマー。逮捕にしては早いと怪訝そうにするジマーに対し、トニーとゴドノフは細かな話はまだとしながらも、ラージ族のセマーニ人を取り押さえ、会社の機材でパーツを作っていた事まで掴んだことを報告する。この報告を受けたジマーは、あとはケイとティラナが署に帰ってくれば、詰めの調整ができると苛立ちながらも彼らに連絡を取ろうとする。

ゼラーダが潜伏する拠点で、戦闘用の衣類にもなる上着を取られ状態のティラナ。そんな彼女に、ゼラーダは「エクセディリカさま お加減はいかがですかな?」と問いかけ、「最悪です あなたの魔術のせいではなく、あなたの顔のせいで」と答えられる。

ティラナの返答が、嫌みを込めたものだったにも関わらず、ゼラーダは「美しいお声ですな ドリーニの言葉のときは、いささか粗暴に聞こえますゆえ…」と続け、ティラナも負けじと「近頃は地球の言葉も気に入っています 侮蔑語が豊富ですので」と返してきたため、ゼラーダも「できれば、あなた様のお声では聞きたくないものですな」と断るのだった。

あくまでも地球の言葉を忌み嫌うゼラーダに、ティラナは嫌がらせとばかりに侮蔑の言葉をぶつけ、ケイの所在を聞く。ゼラーダはFBIのロナルド・チャンと一緒だと答えはするが、無事かどうかまでは分からないと笑って見せるのだった。

そのチャンによって尋問を受けていたケイ。チャンは特に思想があるわけでもなく、ゼラーダと組んでいることを話し始める。ついでに今回の市長選の目的が、御し易いコール・モゼリーメを当選させることにあった事、そのためにも他の地球人の有力候補の暗殺には、セマーニ人に地球の武器を持たせて実行させることに、ゼラーダがこだわっていた事を明かす。

チャンはヴァイファート鋼で作られた、銃に形を変えるカメラと取り出し、ケイを撮影する構えを取る。銃としての機能を危惧して緊張するケイだったが、カメラの状態ではさすがに弾は発射されないとチャンにからかわれるのだった。

そんなヴァイファート鋼を使った武器の暗殺について、当選させるはずのモゼリーメを暗殺した件については、チャンはイーサン・ドールの独断だと話し、彼の戦力をゼラーダは高く評価するのだった。このイーサンの剣術技術は、ミルヴォア騎士団の師匠となりえる人物が手ほどきした事を、イーサンの最後の言葉と、ゼラーダの口ぶりから推察するティラナ。

ティラナに、二つの世界が交じり合うべきではないという持論を唱えるゼラーダ。例として地球の文化に触れたために、生まれ育った文化を嫌悪し、地球での商取引を行っていたエルバジを挙げ、地球の文化を退廃と称し、自分は悪を犯したが、この文化に溺れたことは無いと誓うゼラーダ。しかしその言葉を聞いたティラナの表情は険しいものへと変わっていく。

そのころ、チャンはケイに取引を持ち掛けていた。ランドルが撮影したマーラ・モゼリーメと暗殺者とのスキャンダル写真を消去するために、ケイの市警のアカウントのパスワードを教えろと言う物で、見返りは自由の確保と5万ドルの支払いだった。市長になる人物の弱みを握っておきたいと言ったチャンに、ケイはくたばれと返し、そもそもチャンが自分に見返りを寄こす信頼性が無いと看破する。

ケイの言い分に、とうとう怒りを露わにしながらパスワードを吐くように蹴り上げるなどの暴行を加えるチャン。しかし、ケイの胸ぐらをつかんで気を失わない様にゆすっている最中に、ケイから頭突きをもらい、倒れ込んだところを足で首を締めあげられてしまう。チャンの抵抗が途絶えたところで、ケイは手錠を解除し、チャンの拳銃を持ち出して部屋を出ていく。

建物内を進むケイは、一室で袋に入れられているロナルドを発見し、既に死亡している彼に、こうなった事に対して謝罪するのだった。

ゼラーダはドリーニの文化の流入を受け入れることは、堕落なのだとティラナに語る。しかしティラナはゼラーダの言葉をさえぎって、変化を恐れているのだと彼の考えを否定し、ゲートは開かれてしまった今、最善を模索することが賢明だと言ってのけたのだった。

ティラナの言葉に、同族として言葉をかけていたゼラーダは失望し、ティラナを殺そうと杖をかざす。しかし術を発動することなく、ケイがこちらに向かってきていることを察知し、ティラナが神の恩恵に守られているとつぶやくのだった。

ゼラーダが死人を介して自分を見ている事に気付いたケイは、死人の制御をダンスと称して下手だと嘲りながら、傀儡を破壊しながら進んでいく。その様子をゼラーダから聞いたティラナは、ケイの実力なら時期にたどり着くぞと期待感を露わにするが、ゼラーダ本人はケイとティラナのどちらを先に殺すと面白いものが見れるかと、悪趣味な趣向に悩みを抱いていた。

ケイが来る前にティラナを殺しておこうと決めたゼラーダは、今度こそ殺意を持って杖をティラナに向ける。そのため「豪(本来、「剛」では?)力の腕、戦神の加護よ」とティラナは唱え、身体能力の向上を図り、ガラステーブルをゼラーダに向けて蹴り飛ばす。しかしゼラーダも「鉛の鱗、冥神の変容よ」と唱え、ティラナと同じように術を発動させたのだった。

ゼラーダの炎の攻撃を、ソファーと脚力を使って避けるティラナだったが、ゼラーダの電撃の術を受けて動けなくなり、絶体絶命となる。

ゼラーダがティラナにとどめを刺す前にケイが到着し、ゼラーダに何発もの銃弾を撃ち込んだため、術の効力が切れることを察したゼラーダは、今度は姿を消す術を使い、ケイに攻撃を始める。

ゼラーダの攻撃をティラナが知らせたため、ケイはティラナの剣と上着を回収しつつ攻撃を避けることに成功する。ケイはティラナと合流しつつ、同時に回収していたコンポのリモコンを使って音楽を流し始める。

ゼラーダが音楽の音量に苦しんでいる間に、スプリンクラーでゼラーダの居場所を特定し、同攻撃するかを打ち合わせたケイとティラナは、ゼラーダがコンポを破壊したのを合図に動き、ケイは動けないティラナの代わりにスプリンクラーを作動させ、ケイの位置からは銃では狙えないだろうと高を括っていたゼラーダに、ティラナが銃で撃ち、駆け付けたケイがティラナの剣でゼラーダの首をはねることに成功する。

絶命したゼラーダを見つつ、相棒だったリックの仇が取れたとつぶやくケイ。交換した武器を戻し、スプリンクラーで濡れた部屋から外に出て、応援を呼んだケイだったが、デモの影響で30分ほどかかると返されてしまう。

ティラナと二人で話し合う中で、ケイはランドルが既に死亡していた事と、彼が撮ったマーラのスキャンダル写真を公表するかどうかをティラナに尋ねる。

最初こそ、なぜ自分に聞くのかと言っていたティラナだが、ケイが意図するところを読みとり、セマーニ人排斥派のトゥルテが圧勝する結果になっても、この街はケイや良い人達がいるから大丈夫だろうと、写真の公開をしようとケイに返答する。

その後、過激なことを声高に叫ぶ者は姿を消し、マーラ・モゼリーメも逮捕され、トゥルテが市長に当選していた。市長選から起こっていた暴動を、ティラナは街の人々が悩み困惑した結果だと捉え、地球人も自分たちと同じ人間であることを父親の手紙に書くほどになっていた。

この街にとどまることを決めたティラナは、家族への手紙を書き終え、ケイと共に署から出かけようとしたところ、以前ティラナを宇宙人呼ばわりしたサンダース巡査が遠慮がちに声をかけてきた。ティラナに、先日の失礼を詫びてきた彼に、どう対応するべきなのかと聞かれたケイは、冗談で「三回まわってワン」でチャラにすると言う。それを真面目に受け取ったティラナは、ケイの制止を聞かずに実行させ、結果的に、サンダース巡査とは笑顔で和解握手を交わすことができたのだった。

地球人も捨てたものではないだろうと言うケイに、ティラナも笑顔で返し、二人は捜査へと出かけていく。

 

ここから感想

ゼラーダを倒すところまで行かないだろうと思っていたのに、あっさりご退場されてしまいました。今回の登場では、エルバジの時に感じたゼラーダの厄介さは感じられず、やはりダンスは下手くそと言うオチで終わってしまったのは、キャラクターとして残念。

ケイの因縁も掘り下げることはなく、彼の軍人時代の世界の混乱ぶりとか、そもそもなぜ世界が繋がったのかという謎は横に置いといて、今は交流を深めながら最善を尽くそうというメッセージだけで、あっさりまとめられてしまったのはやはり話数の関係なのかな。

もうちょっと、メッセージ部分と人間関係にボリュームが多い方が見ごたえがあって嬉しいが、ところどころ動作で話を進める部分があったので、この点は好ましく見ることができた。

 

 

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