はちよりうえ

見たアニメについて感想などをメモる。※ネタばれあり

Fairy gone フェアリーゴーン 第4話「せっかち家政婦とわがまま芸術家」感想

 

今週のサブタイが、誰を指しているかは簡単で良かった。家政婦がパトリシア・パール で、芸術家がジョナサン・パスピエールだね。せっかちとわがままっていう部分には、少々違う言葉の方が良いのでは?とも思うけれど、ま、来週あたりせっかちな部分が見れるのかな。

 

今週の内容

フリーと、スウィーティーによる、黒の妖精書の奪い合いの中で、フリーを援護しようとマーリヤがスウィーティーに向けて銃を撃つが、攻撃を受けたスウィーティーの妖精・スクライカーが霧状に変化し、マーリヤにまとわりつき痛みを覚えるマーリヤ。その様子に、スウィーティーが妖精を使って、何か攻撃を仕掛けたのだと思ったフリー。

自分の妖精・レッドフットを出して、スクライカーに攻撃を加えたフリーもまた、時間差で痛みを感じたため、自分の攻撃が返ってくる攻撃なのだと気付き、持っている妖精の特性まで厄介だと、スウィーティーを警戒する。

妖精同士での戦いを行いながら、フリーとスウィーティー自身もまたお互いに剣や銃を使っての戦闘を行う。しかし、攻撃された分自分にも痛みが返ってくることから、どうしても手が出せないフリーに、勝ち誇ったように黒の妖精書はもらっていくというスウィーティーに、マーリヤが立ちはだかり、スクライカーの攻撃は防ぎきれないと考えた上で、我慢比べだとアッシュクラッドでの攻撃を始める。

アッシュクラッドの攻撃を受け、たまらず撤退するスウィーティーは、「後悔するわよ」と捨て台詞を残していく。

攻撃したダメージを返されたマーリヤに肩を貸すフリー。マーリヤは黒の妖精書を確保し、無茶をするなと言うフリーに仕事だからと笑って見せる。そんなマーリヤを、フリーは抱き上げ、よくやったと褒め、マーリヤは気絶するのだった。

スーナがレイ・ドーンによって燃やされた直後、森に逃げ込んだ幼いマーリヤとヴェロニカ。追ってくる兵士から身を隠すために木の間にあるくぼみに入り、泣いているマーリヤに、足が速い自分が兵士を引き付けている間に、逃げるように言うヴェロニカ。そうして一人で飛び出していくヴェロニカの後ろ姿に、ヴェロニカの愛称を叫び引き留めようとするマーリヤ。そこで、おそらくヴェロニカに言われたのだろう「大丈夫、悪い事なんて、絶対に起こらないから」というセリフを思い出す。

統歴491年、スーナ。レイ・ドーンにに焼かれる二年前のこと。一人で森を歩いていたマーリヤに、ヴェロニカが声を掛け一緒に遊ぶようになる。マーリヤは両親の死の事もあり、災いの子と呼ばれている自分に何故声を掛けたのかと聞き、ヴェロニカは「大丈夫、悪い事なんて、絶対に起こらないから」と答えたのだった。

現在に戻り、妖精学者カイン・ディスタロルの屋敷で眠るマーリヤ。その部屋のドアをノックしようとしてやめるヴェロニカ。

フリーは、街の路地で血痕とボタンが落ちているのを見つけ、ボタンの形状から血痕はアクセルのものだと判断し、何者かに運ばれたのかと推測する。

カイン邸に戻り、昨晩の黒の妖精書の窃盗に関する調査の進捗状況をカインにも伝えるフリー。そして、戦闘で織ったダメージの影響で寝込むマーリヤのために、部屋まで貸してもらったことにも感謝するのだった。カインもドロテアに恩を売るのも悪くないと返し、マーリヤが目を覚ますまでの間は、カイン邸に厄介になることに許可を得たフリー。

ハイブランツ公領の教都・ハプシュタット。ドロテアの査察が終わったことを確認するハイブランツ公・シュヴァルツ・ディーゼ。対応していた元部下だったネイン・アウラーに、ハイブランツ公と呼ばれ、昔のよしみなのだから名前で呼んでほしいと言うが、ネインは昔からその立場に無いと断るのだった。

あくまでも市場は持ち込まないネインに、シュバルツは見られて困るようなものは何一つなかっただろうと確認し、統一ゼスキアに背くような者は証拠になるものは残さないし、そもそも背かない者は証拠なども存在しないのだから、査察そのものが無駄ではないかと語り掛ける。しかし、ネインは任務を遂行するだけなのでと、自分の意見は述べることはなく、その様子を相変わらずだとして、柔らかい口調でまたよろしくと、シュバルツは挨拶を終わらせるのだった。その様子を、ウルフランが建物の上層階から眺めていた。

イズハラートの店で、重そうな荷物を引きずりながら、お茶をしているスウィーティーに声を掛ける女性。彼女を見て、視線で座るように促し、味が付ているものなんて飲めるかと、真水を注文する彼女に、「相変わらずねパトリシア」と笑うスウィーティー

パティで良いと返すパトリシアに、呼び寄せるつもりでいたから、イズハラートにいてくれて良かったと、よそ行きの綺麗な笑顔で話すスウィーティー。そんな彼女に、パトリシアは仕事の話を切り出し、今度は仕事向きの顔と低い声で、いつも通りの「掃除」を依頼するスウィーティーなのだった。

カイン邸の借りた部屋で目を覚ますマーリヤ。思う様に起き上がれず、自分の体の不調に驚くマーリヤ。ベットの隣で座って眠っていたフリーも物音で覚醒し、丸一日寝込んでいたことと、むしろそれくらいで済んで良かったとマーリヤに話し、黒の妖精書は手元にある事も確認して、安堵するマーリヤ。

黒の妖精書は、妖精省の鑑定を受けてみないと、本物かどうか分からないと言われたマーリヤは、本物ではないかもしれないことに少し驚くが、フリーは黒の妖精書の希少性の高さから、偽物が売買されることはよくあると話す。

その売買されるというのが、マフィアのオークションかと聞くマーリヤに、肯定し、ここ何年かはそのオークションも荒らされることがあり、そんな中でグイ・カーリンのオークションは荒らされることもなく、情報も無かったのだと話すフリー。そこまで話し、表情が暗くなるマーリヤに、そのオークション荒らしがヴェロニカだったのかと確認するフリー。マーリヤもコネを使って調べていたらしく、おそらくはそうだと思っていると答えるのだった。

話しているうちに、今手元にある黒の妖精書の出所はヴェロニカかもしれないと考えたフリーとマーリヤ。さらにカインたちはヴェロニカの事を知っているかもしれないと考えたマーリヤは、直接カインとダミアンに聞くことにするのだった。

カインとダミアンに黒の妖精書の入手方法について質問したところ、二人の間でアイコンタクトが行われ、ダミアンが答えることができないと回答する。それでも食い下がるマーリヤに、カインはそれはドロテアの捜査なのかと確認の質問をされる。フリーは大したことは無いのだと演出するために、軽い口調でドロテアとしての捜査ではないと説明し、カインは個人的な雑談としてなら、答えられる部分とそうでない部分があると、あくまでも回答には慎重だった。カインに同調するように、ダミアンも民間の妖精学者の肩身の狭さ、身の安全の難しさをかざして回答を拒む姿勢を取ったため、統一ゼスキアへの士官の誘いが来ていただろうとけん制するフリー。一向に話が進まないため、マーリヤはヴェロニカを知らないかと単純に聞き、学者の二人は知らないと答え、その場はお開きとなる。

カイン邸を出発し、街に向かう道すがら、マーリヤの様子をうかがうフリーと、建物から二人を見るヴェロニカ。夕方になり、列車の出発時間前に食事を取るフリーとマーリヤ。怒りながらも、食べないと元気になれないからという言い訳をして、早いペースで食事をするマーリヤに、がっつくなと注意するフリー。それでも怒りが収まらないマーリヤは、お世話になっておいて何だがと前置きしつつ、カインとダミアンは証拠はないが嘘つきだと発言し、その言葉に、民間の妖精学者は大変なのだと、情報源の秘匿をした学者の二人に、一定の理解を示すフリー。しかし、それならゼスキアにでも入ってしまえばよいとふてくされるマーリヤに、組織に入るとできない事もあるのだろうと言おうとしたフリーは、隣の席の客が、自分の真横に大きなトランクを置いたため、会話を中断してそちらを確認するのだった。

フリーの真横にトランクを置いたのはパトリシアだったが、彼女はひとまず荷物を置いたことと会話を中断させてしまった事に軽く謝り、真水を注文する。今回は連れに男性もいたが、「背中合わせの愛と絶望、その行きつく果て」と発言し、ウェイターを困惑させる。

そんな隣にやってきた妙な二人組を、思わず見てしまうマーリヤとフリー。そして振り返ったパトリシアは愛想よく手を振り、それに思わず手を振り返してしまうフリーに、冷ややかな視線を送るマーリヤ。今度は別の問題でふてくされながら食事をするマーリヤだったが、ふと見ると席に座っていたはずの男性が居なくなっていることに気付く。さらにパトリシアがおもむろに立ち上がり、トランクをもって去っていったため、真水は要らないのかなと疑問に思っていたところ、黒の妖精書が入ったバックを盗られたのだと気づいたフリーが立ち上がり、パトリシアを追いかけ始める。

フリーに盗られたことを聞かされてから走り始めたマーリヤ。体調が万全では無いため、すぐに息が上がるが、何とかついて行き、二人は古い教堂の跡の、さらに地下に続く階段から、イズハラートの上下水道・通路・墓が張り巡らされた地下へと潜り込むのだった。

人が住んでいた痕跡がある通路を抜け、空間が広がった場所に入ったフリーとマーリヤ。そこで敵が攻撃する気配を察知したフリーは、マーリヤと柱の陰に隠れてやり過ごし、マーリヤを墓穴に入れた上で、妖精を出して銃を使う敵に対抗し始める。フリーの妖精・レッドフットの咆哮の攻撃で辺りの蝋燭が消えてしまい、暗いと文句を言うマーリヤに、相手も一緒だと返し、敵を追うフリー。

相手の行動に、自分を誘い込んでいる意図があり、敢えてその誘いに乗るフリーだが、相手の狙いが黒の妖精書だけでなく、自分なのだと気づく。そこへパトリシアの妖精・ボーンレスがレッドフットを上から抑えつける様に出現し、フリーにはパトリシア本人が、重そうに運んでいたトランクで攻撃を仕掛けてきたのだった。

パトリシアとフリーの戦いの音を聞き、マーリヤも起き上がって猟銃に弾を込め始めるが、暗かった周辺が、ろうそくの光で照らされていることに気付き、誰かいるのだと気配のした方向へ発砲する。すると、発火時の光で人影が影に映し出され、マーリヤに何度か発砲されつつも、敵であるジョナサン・パスピエールはマーリヤに話しかける。

ジョナサンは、「フリーに対抗する手段としてマーリヤを捕まえておくよう」にというパトリシアの指示で動き、上手く立ち回り、逃げるマーリヤに「もっと抗え」「君は良い作品になる」と芸術家だと自称する自己紹介も交えながらマーリヤを追いかける。

とうとう地下から出て、教堂の中での戦いになったマーリヤとジョナサン。しかし猟銃という銃身の長い武器を扱うマーリヤにとって、屋内の戦闘は不利に働き、ジョナサンの錐をまともに受けてしまうマーリヤ。同時に銃も奪われ、妖精を出そうとしても出ず、手詰まりになるマーリヤに、自分の芸術について語りだすジョナサン。しかしそこへ、ステンドグラスを割ってマーリヤを庇う様に降り立ったのは、マーリヤが探していたヴェロニカなのだった。

 

今までに表示された年号と出来事 ※青字は今回追加分

統歴481年

統一戦争開始

統歴487年

レドラッド妖精兵研究施設で妖精器官の移植する手術を受けるフリー

レドラッドの開兵式場に参列するフリー、ウルフラン、ジェッドの三人。

統歴491年

スーナの森で、ヴェロニカがマーリヤに声を掛け、仲良くなる。

レドラッドでユアン・ブリーズとの戦闘中に、フリーを庇ったジェッド・グレイブが戦死。

統歴493年

スーナがレイ・ドーンによって滅ぼされる。

マーリヤとヴェロニカが追手の兵士から逃れる途中で分かれる。

統歴495年

レドラッド。自宅があったブランハットで、ウルフランが妻子が戦闘に巻き込まれ死亡したことを知る。

統歴496年

統一戦争終了

統歴497年

ファナチカでマーリヤを育てた人物が死亡。

統歴505年

マーリヤ、ドロテアに入隊。

 

ここから感想

まずは無知ですまん、教都ってなんだ?信仰を広める拠点的な役割を果たす街のことか?でもそうすると元軍人と思われるシュバルツが領主なことに疑問が残るな。

やっとスーナが燃やされた年が、逆算で分かる程度には明らかにされた。やっぱり表示されていない出来事に関しては、いくら同時期っぽく描かれていても、違う可能性があるから安易に書き込まない方が良いな。

で、スーナが燃やされた当時のマーリヤが推定4、5歳だとすると、現在は17、18歳程度になるので、今後見るときは、マーリヤが十代後半で、ヴェロニカが二十歳前後辺りだと考えて見ることができる様になった。いくら作中で「若い女」とか、「(マーリヤを連れているフリーは)子供好きだったの?」とか言われていたマーリヤでも、十代と二十歳前半の精神はだいぶ違うから、そこのところを念頭に置いて見られると、多少子どもっぽく振舞われても、落ち着いて視聴できる。あーすっきりした。

今回の話では、スウィーティーの邪魔をしたら消されそうになったフリーとマーリヤというだけで、特にヴェロニカの心内などは語られず、過去のヴェロニカとのやり取りを、マーリヤが思い出している描写で終わってしまった。結局、あれだけドロテアへの対応に緊張してみせた学者二人や、統一ゼスキアに背いてはいないと言いつつ、査察官の肩を叩くシュヴァルツ・ディーゼを描きながらも、まだ各陣営の思惑は明かされないままだった。もっと動きがあるかと思ったけど、今週分で動きが無かった分、来週の幼馴染の再開で、どこまで話ができるか、物語の進み具合はそれによるかな。