はちよりうえ

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ちはやふる3 第4話「たかさごの」 感想

2話分の放送2度目という事で、だいぶ世界観には慣れて来た感じがあるけど、あれ?進みはこんなにゆっくりだったかと疑問が出てきた。もしかすると週1話ずつだと相当じれったいのか?

作品の内容
吉野会大会も準々決勝戦まで進み、それぞれの対戦相手が決定し、白波会の坪口は南雲会の新と、同じく白波会の原田会長は南雲会の村尾と、太一は、先に負けた方が名人予選に出ないと言う掛けを行っている北央学園の須藤と当たり、千早は元クイーンであり、高砂会に所属する猪熊との対戦となった。
渋い顔をしていた太一の視線に気づき、後輩に腕のマッサージ、汗拭き、紙パックジュースを持たせて飲んでいた須藤は、自分の手で太一を負かせられることをラッキーと表明する。
元クイーンとの対戦という千早も、子どもを抱っこしている猪熊を見つめていた。相手が悪いと見た西田は、青くなりながらも千早の肩に手を置き、気負うことはなく自分のかるたをするようにアドバイスするが、千早本人は、元クイーンと知っても少し憧れのまなざしを送るばかりで、反応は薄かった。
対戦相手を確認しているベスト8の選手たちを見学しながら、翠北会の会長・北野昌夫は、同会の元クイーンの山本に、クイーン戦の為に、猪熊の試合運びを見るように指示していたが、当の本人は当たりたくないと少々弱腰であった。
須藤への対処方法を考える太一は、原田によって白波会の円陣に加えられ、千早と坪口を加えた四人で、全勝しようと機運を盛り上げられる。
大声で、他の選手への煽りともとれる発言をする原田に、翠北会の北野はマナーがなっていないと苛立っていた。
今後の大会や、自分の技術向上のために試合を見学していた選手たちは、やはり猪熊に注目しており、強い高校生選手と認識されている千早には、食い下がって良い試合運びをしてくれるようにと言った空気であった。そんな中、千早は襷をかけながら、白波会での団体戦と言う状況と、元クイーンとの試合にワクワクした面持ちでいたため、猪熊が子どもたちを連れ出す夫に手を振っている事に気付き、ふと試合への高揚感とは違った感情に、思いを巡らせるのだった。
子どもたちも退室し、かるたへと集中し始める猪熊。読手は広島県かるた協会に所属する、専任読手の廣田幸一郎だと確認する。
猪熊と当たった千早が、どこまで食い下がれるかを考える坪口と原田。この二人もまた、千早が猪熊に勝つという想定はしていなかった。そして、須藤を相手にしている太一もまた、千早が隣にいる事以上に、相手を煽る須藤の言動に苛立ちを覚え、自分の試合で手一杯であった。
試合が始まり、富士埼高校の山城理音から教わった、読手が読み上げる高低差を聞いて取ることを意識して、札を連取する千早。それを見た翠北会の北野は、世代交代の予感を覚える。そんな状態でも、猪熊は顔色一つ変えずに札に視線を戻すのだった。
好調に見えた千早だったが、選任読手は厳しい審査を経て選ばれる読み手であるため、ほとんど高低差が無く、お手付きをしてしまう。
次第に耳がなれ、猪熊も札を取り始めるが、見学者の空気は千早を応援するものに変わっており、若い選手が勝ち上がることを期待するその空気を、富士埼高校の顧問の桜沢は正直で無責任だと評価する。
そんな自分とは相いれない空気であっても、猪熊の集中力は上がっていく。千早が読手の高低差を意識している事は彼女も分かっており、そのこと自体は頑張っていると評価するが、西田に音の感じ方が良くなった現クイーンの若宮詩暢と言わしめる彼女は、高低差だけでなく、強弱や男女の性別的な風格、読手の慣れ親しんだ地域の言葉などからも聞き分けを行っていた。
さらに、札が減ってきたことで現れてきた、猪熊の札を動かさない独特な配置に戸惑う千早。
押されつつある千早を見て、見学者たちも猪熊がクイーン奪還を目指しているのではないかと思い始める。
会場となっているホールのエントランスでは、寝ている間に母親から離され、泣いてしまった猪熊の子供・暉を、二人目の子供・迅をおんぶしながらも猪熊の夫の姿があり、彼の協力を経て、猪熊はかるたの試合に臨んでいた。実際に彼女は、母親になっても全盛期はこれからだとより強く示したいと思っており、この気持ちを欲だと考えているのだった。
試合は進み、南雲会の村尾と対戦していた白波会の原田は、相手が力を伸ばしていることを感じ取り、厳しさを感じていた。
もう一方の白波会の坪口も、南雲会の新の成長を見て、高校生という若い選手の成長の速さを脅威に感じる。そんな坪口の試合運びに、見学者の中でも一喜一憂する高校生たちが数名いたのだった。
猪熊の陣に攻め込めない千早に、瑞沢高校として応援している奏は、太一の試合も切迫しており、どちらの試合も見たいと言う思いでじれったさを感じていた。一方、太一の試合を集中して見ている1年生の菫は、太一のかるたが変わってきたことを確信し、好意を持っている太一と同じ景色を見るために、彼のかるたから学び取ろうとしていた。
須藤の煽りを受けながらも、怒りを抑えて相手にせず、練習してきた囲い手などを使おうと力を抜く太一。彼の挑戦に気付いていた富士崎高校の顧問・桜沢は、太一が使っている手は、富士崎高校3年生の根室が得意としていたものだとも理解していた。
原田が19枚で村尾が10枚、新が12枚で坪口が17枚、須藤が12枚で太一が17枚、猪熊が13枚で千早が16枚と、白波会の4人はいずれも札の枚数で負けていた。会場の空気も、白波会が不利だと気づくと、このまま終わるかという雰囲気になり始めていた。
そんな中、原田がまた大声で自分が札を取ったとアピールし、その掛け声は千早を含む他の3人の攻める気持ちを呼び起こしたのだった。
そして千早はその波に乗り、6字決まりの大山札を、猪熊の囲い手の隙間に指を差しんで勝ち取ることができた。さらにその札に対して猪熊に送った札は、千早だけでなく猪熊も解くとする「ちは」であり、それを見た翠北会の北野は、千早の攻める姿勢にに驚く。
猪熊の、出札を含めた他の札を押し出して取る札押しを許さない配置に対しても、千早は出札自体に触れて取る、現クイーンの詩暢が行うかるたに勝つことを目指していたため、札の角を触れられる様にと素振りを繰り返す。
同時に札に触れられる千早に対し、猪熊も息が上がってきており、とうとう読み手がちはの札を読み、これを千早に取られてしまう。
悔しそうに千早が札を拾う時間を過ごす猪熊を見た桜沢は、自分がクイーン戦に挑んだ4回では、一度も取ることができなかった札だと驚き、翠北会の北野は千早が耳の才能だけでは無い事に気が付く。西田は、先ほどの大山札への対策や、札を直接取る手も、全ては千早の練習の成果だと、日々、彼女の練習を見てきた西田だからこそ、実力を認めているのだった。
原田の掛け声の後、気持ちを切り替えたのは千早だけではなく、南雲会の新を相手にしていた坪口もまた、差を広げられまいと奮闘していた。坪口の丁寧なかるたに、以前とは変わったと感じた新。坪口自身も、朋鳴高校のかるた部の顧問になり、生徒たちと基本を見つめ直し、大学時代以上にかるたに打ち込む時間が増えたことで、自分も成長しているのだと自覚し、新に食い下がっていた。
格下の相手には、煽ったり配置でおちょくる須藤だったが、落ち着き始めた太一に苦戦を強いられていた。須藤は、お手付きをしたところで空気を変えようと、立ち上がって深呼吸をしていたが、大広間で行われていたB級の試合で、北央学園の木梨浩、通称ヒョロが勝った喜びに舞い上がる声が響き渡る。北央学園の顧問・持田太に座るように注意されてもなお、喜びが収まらないのか、お手製の横断幕を掲げて応援していた西田の姉・優華璃にも、喜びのあまり小躍りして見せるヒョロを見た須藤と太一は、負けていられないと、札に集中するのだった。
A級の試合はどこも差が広がらず、見学者も気が抜けない緊張した空気が漂い始める。そんな会場に、猪熊の子・暉が入ってきてしまい、まだ下の子を負ぶっている猪熊の夫は、小声で注意するが、母親を見つけた暉は、その姿に満面の笑みを作り、近くの見学者席に座り込んでしまうのだった。
緊張感の中、千早は集中しながらも高揚感を覚え、かるたが好きな人しかいない空間が楽しいと思っていた。

ここから感想
やっぱり、2話続けて見た後なのに、1話ごとに感想を書くのは難しい。
2話続けてい見ていると、進んでいるように感じられるのだけれど、やはりこれを週1話ずつだと、その分エピソードに対する視野が狭くなるから、じれったく感じるだろうな…。
特にこの作品は、見ている側にキャラの感情を委ねる場面があったりするから、その影響が気づいたら2話あとくらいに出てくるという難しさがある。今回でいうなら、大戦前の猪熊が、子どもを連れ出す夫に手を振っているのを見た後の千早のカットかな。あのカットからは「良いな」と思った感情が読み取れるけど、それをどこに繋げるか、繋げずにただ思っただけか、あのカットの影響力を考えながら内容を書いていると、濁して終わりというのも、もったいないと感じてしまって、表現に少し悩んだ。でも、こういう受け手側主体の表現が近年減ってきている気がするので、これは本作が丁寧に作られている証だと思って、存分に考えて、楽しませてもらった。

 

 

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