はちよりうえ

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ちはやふる3 第5話「あまのかぐやま」感想

この作品の内容
自分の得意な札のちはを取られた猪熊は、千早に3枚差まで追い上げられていた。楽しそうにかるたをする千早に、乗せてはいけないと考えていた猪熊だが、会場に入ってきた暉が母が楽しそうにかるたをする姿に、自分も素振りを始めてしまい、その声に千早も振り返り、暉のTシャツのキャラクター・ダディベアに注目し、ダディ友だと喜ばせてしまう。
一方の猪熊も、我が子に自分が楽しそうにかるたをしていると言われ、自分の両親もかるたをしていた事や、クイーンにもなり、子どももいる充実した現状でもなお、自分が楽しむためのかるたを取るのだと思い出し、調子を取り戻していく。
西の抑揚に慣れた猪熊は、読手の微妙な発音を聞き分け、札を取れた喜びに無邪気な笑いを浮かべる。その後も、集中した千早とお手付きとも思われる札の動きがあった際は、息があった面もあり、一進一退の試合を続ける猪熊。
瑞沢高校として千早を応援していた西田は、千早にとっては目指すべきクイーンが若宮詩暢のみとなっている事に気付き、その力の信頼が彼女が元クイーンとの対戦でもリラックスしている理由なのだと考えるが、そこでふと詩暢が新に敗れたことを思い出し、真に実力を信頼しているのは、新なのかと考え直す。
そうしているうちに、南雲会の新と白波会の坪口の対戦が終わり、坪口が勝利していた。その意外性に驚いた太一と千早。そして、まさか新が負けるとは考えてもいなかった南雲会のメンバーは声も出ないのだった。
新は負けた理由を整理し、その中には坪口の教え子の一人の呪いともいえる黒い応援オーラも加えるほど、実力としての負けは認めず、悔しい思いを押しとどめようとしていた。
次の札で南雲会の村尾と白波会の原田の対戦が終わり、村尾が勝ち進んでいた。そのことに喜ぶ南雲会のメンバーだったが、負けた原田の悔しがる気迫を感じ取り、村尾がかなり体力を消耗させられたことは明白で、後の試合に響くだろうと、かるたの怖さを痛感していた。
残る試合は各選手が2枚ずつ札を持っている状態で、会場も注目し緊張が高まる。それでも白波会らしい攻めを見せた千早と太一は、聞き分けの難しいY音にも関わらず敵陣を責め、2人とも後1枚とした。
あまりの攻めの姿勢に、またも引いてしまう翠北会の北野と山本。口にこそ出さないが、内心では若手にどんな教え方をしているのだと、北野は原田と坪口の方針にまで文句をつけていた。
ここで西田は、千早の札の取りに音が消えてきている事に気付き、次の札の取りでも、千早は早さだけでなく、直札の音の無い取りを見せ、猪熊に勝利したのだった。
千早が試合終了の挨拶を終え、流れるように熟睡したことに、奏は焦りを覚えるが、太一の試合を集中して見ていた菫の気迫に、思わずそちらへ目を向ける。
よく、運が無いと言われる太一だったが、ことに一枚ずつ札を持ち、自陣が読まれれば断然有利となる運命戦では悔しい思いが多かった。須藤との試合でもこの運命戦となり、瑞沢高校のメンバーは思わず太一の負けを確信して目を覆うほどだったが、太一は須藤の陣を迷わず攻め、勝利する。
須藤は負けた事により、感情が高ぶるが、何とか抑えて試合終了の挨拶を済ませる。だが挨拶が済めば太一に山を張るなと怒りを露わにするのだった。そんな須藤に対し、太一は自陣が読まれるという楽観はしないと告げ、須藤はその言葉に一瞬で怒りの表情が抜け、気持ち悪いとだけ返したのたっだ。
モデルをしているため、写真撮影を行っていた千早の姉・千歳の元に、母・千恵子は忘れ物の携帯を届けに来ていた。千早が大会だと知らず、妹が届けに来てくれるだろうと、気軽に忘れ物を持ってきてほしいと言ってしまった千歳は、パートを抜け出してきたという母の言葉に、自分のレッスン代が掛かってしまっていることを申し訳なさそうに謝るのだった。そんな娘に、千恵子は何も問題ないと答えパートに戻っていくが、千早のかるたはお金がかからないと、千歳には言ったものの、袴代は12回ローンを組み、千恵子の交通系ICカードの残高も、351円と移動にはギリギリの金額しか入れていないのだった。そして、パート帰りの電車の中で、立ちながらも船をこいでいた千恵子は、近くにいたサラリーマンに頭をぶつけてしまい、そのことを謝り終えると、袴を持っていった千早の後ろ姿を思い出し、下の娘が大会を頑張ったかどうかと、ローンを払い終えていない袴は無事かなと、思いをはせるのだった。
そんな母の想いも知らず、袴を着たまま畳に突っ伏す形で寝てしまった千早。次の試合が始まるからと、必死に起こす奏達の声もむなしく、組み合わせが決まり、試合をするための準備が進んでいく。
千早の対戦相手になった同会の坪口は、この現状を見て、少し考えてから千早に価値を譲ることを宣言する。試合を棄権すると申し出た坪口に、優勝だと呪いじみたエールを送っていた彼の教え子たちも驚いていた。1試合分の時間を千早が寝ることで、少しは疲労回復につながるだろうと、奏たちに声を掛けた坪口は、そのまま太一に視線を移し、実力者である南雲会の村尾に勝ち、自分の実力を見せろと送り出す。
坪口が、自分の力を認めた上で言ってくれた言葉も、太一にとっては、これを逃せば実力も無いという事だとプレッシャーになっていた。思わず村尾を意識すると、同会の新も意識せざるを得なくなり、太一はふと、かるただけでなく千早への想いについても好敵手である新が、自分の実力を見ているのだと思い、考えを改めたのだった。
エントランスホールで、猪熊を見送る富士崎高校の顧問・桜沢。桜沢に対し、連絡先を聞いた猪熊は、全力を尽くしていない状態で負けるのは嫌だと、ドクターストップがかかるほど雑だったコンタクトの手入れもしっかり行い、眼鏡をやめ、桜沢を相手に練習させてほしいと言う。そんな旧姓千原の猪熊に対し、ちはを千早にとられたことを気にしているのかと茶化して、連絡先を渡した桜沢は、猪熊を見送った後に、情熱を持ち続ける彼女にたいし、自分は体の衰えを感じ、早く取れなくなったことを理由にやめてしまった事を悔やみ、彼女を呼びに来た理音の前でも涙を流してしまうのだった。
準決勝が行われる中、会場の廊下で坪口に何故千早に勝ちを譲ったのかと尋ねる原田。しかし坪口は原田でもそうしただろうと言葉を返したため、原田は自分が成長できる糧として、本気で対戦してくれるなら愛弟子とも対戦すると、名人を目指している自身の熱量と悔しさを迸らせていた。しかし、膝のサポーターを巻き直し、身体の限界もあることも、南雲会の村尾に負けている実力では、名人戦には出られないと認識もしている様子を見せ、強引ではあるが反省会に坪口も参加するようにと言い含めるのだった。
一通り言い終えた原田だったが、小声になり、坪口に太一だったら試合を譲ったかと尋ねる。それを聞いた坪口は、一瞬ごまかし笑いを浮かべるが、陰湿な笑いを浮かべつつ、新の時と同じくらい意地になって潰しに行ったと答える。
太一の試合を通して見るのは初めてだと考える南雲会の新。小学生の時に、かるたをやるほど暇ではないとしながらも、自分をあっという間に超えてやると言っていた太一が、かるたを続けて、やっとA級に上がってきたとを意外だと感じ、思い出し笑いをする新。
一方坪口に勝ちを譲ってもらい、決勝に進んでいた千早は、そうとも知らずに寝ている間もかるたの試合を続けていた。夢の中で、詩暢が着ぐるみでクイーン戦をやろうと言ってきたことにツッコんだだ勢いで飛び起きることになる。
いきなり起き上がった千早に驚きつつも、垂れたよだれのシミの対処や、着崩れ直しにと世話を焼く奏。そうこうしている間に、自分には試合があったはずだと思い出した千早は、思わず袴の紐を結ぶ手を止めてしまうのだった。
そのころ、白波会の太一と南雲会の村尾の対戦は、周囲の予想を大きく超えて、太一が6枚で村尾が11枚と差を広げていた太一。その様子を見ていた原田は、攻めがるたを取る太一手に、絶妙な守りの時間があることを見抜く。
札の配置を見た太一は、須藤の戻り手を思い出し実践して見せる。そんな新しい手を出す太一に、同じ部活のメンバーとして太一を見て、記録を取っていた駒野は、太一がのびのびと取っている事に疑問を覚える。
千早がいないが、新は自分の試合を見ており、さらに相手の村尾の体力は原田が削っているこの状況なら、行けると言わんばかりに札を取っていく太一。それでも、札が飛んだ先の新には目もくれずに戻っていく太一をみた新は、兄弟子の村尾が負けるわけがないという思いで、膝の上に置いた手を握るが、守りがるたを使うようになった太一は、村尾に3枚差をつけて勝利する。
太一の実力を見た新は、自分の考えに間違いがあった事を痛感し、またも拳を握り締めることになり、試合が終わったばかりの太一は、会場に入ってきた千早に視線を向け、千早も太一の姿を目で捕えていたのだった。

 

ここから感想
にしても、侮っているつもりはないだろうけど、太一は村尾に勝てないと思っている新の立ち位置、ありがちだけど、これって怖い事だよね。恋愛でも太一と競っている自覚のある新だけに、彼の太一に対する評価がここで変わらないと、太一ばかりがてんぱっている構図では物語上進まないものね。
恋愛では、千早は新の事を意識している描写があり、新も太一もそのことはまだ知らない。かるたでは、女の子というだけで坪口に勝ちを譲ってもらい、万全の状態で太一と対戦する千早。おそらく恋愛面とかるた面を直接つなげるなら、太一と新が闘うのかと思っていたが、決勝に残ったのは太一と千早。
太一が、かるたに関して自我の目覚めと言うか、自分なりの手を考え始めたところで、千早と当てて、桜沢曰く、「千早にしかつけられない太一の自信」と言う物をつけさせるのだろうか。それでも、修学旅行の参加の件を考えると、ここまで勝ち残ると、先生たちも大会参加を止められないのではないだろうか?ちょっとこの勢いは不安要素かも。

 

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