はちよりうえ

見たアニメについて感想などをメモる。※ネタばれあり

マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 第4話「過去じゃないです」

 マミさんが…出て、ない。

 

作品の内容

みたまのサインが入った中華料理店万々歳のチラシを手に、不安そうに店を訪れたいろは。店の引き戸を開けると、おそらく親子だと思われる男女が、チャーシューにパンチを加えて熟成させていると言う入りづらい雰囲気だったため、いろはは足を踏み入れずに、引き戸が自動的に締まろうとするのをそのままにしていた。しかし客に気付いた娘の方は、締まる引き戸に足をかけて、来店の挨拶をいろはにしてきたのだった。急に話しかけられたいろははまごついてしまうが、持っているチラシにみたまの名が入っているのを見た中華屋の店員は、状況を察したように声を上げたのだった。

様々な形の友人関係を語る中で、それを象徴するようにファーストフードでテーブルに乗った三つのドリンクのコップや、屋上に置かれた机と椅子が表示される。ドリンクのコップは二つが立った状態で、その間に一つだけ倒れたコップが口をこちらに向けて横たわっている。屋上の机と椅子は、二つが向かい合わせにして中央に置かれ、その右側の離れた場所に一つセットにして孤立したように置かれている。さらに向かい合わせの机を中心点に、孤立した机までの距離を半径にしたように、机と椅子が横倒しにされる等の雑多な状態で、ぐるりと取り囲んでいた。そして中心点に置かれた向かい合った机には、その持ち主に対するお互いの不満が書きなぐられているのだった。

次に表示されるのは、関係の終わりを象徴するようなネットの画面表示と、作中で関係が切れた場所が交互に映し出される。ネットの画面表示は、対人関係を象徴した赤い糸を、白抜きされたカニのイラストが切るような動作をする画像の下で、「この投稿は存在しません」「このアカウントは削除されました」「お探しのページは見つかりませんでした」のそれぞれの文言が登場する。それらと交互に映されたのは、名前を書くと絶交できる絶交階段。ういが灯花とねむと過ごしていた病室。ういといろはが半分ずつ使っていた子供部屋であった。ういといろはの子供部屋には、部屋の半分まで敷かれていたマットの上に、部屋を半分に隔てる線に合わせるように、半分にされたリンゴが置かれていた。

友人関係について並べ立てていた声の主は、記憶に空白があり、友人も無く、誰と話していたのかと疑問を感じていた。

神浜にある調整屋を訪れていたいろはは、大量のお菓子をテーブルに広げつつ、絶交階段のその後の話を聞いていた。絶交したいからと、階段の6段目か7段目に名前を書かれ、相手に仲直りしようと謝ったために行方不明になっていた子たちは、いろはたちが魔女らしきものを倒した後、全員無事に戻ってきたと話すももこ。しかし魔女に攫われて全員無事という状況は、今までは考えられなかったため、魔女ではなくウワサの影に潜む何かだと憶測される。

妙な噂が最近多いと言う話になり、かえでは4時44分44秒に自分の未来の姿が映るテレビの話を出す。試したのかと言うレナに、かえでは自分がつま楊枝に刺して持っていたニンジンを彼女の口に入れてから、そんなに遅くまで起きていられないと否定する。

他にも噂話はももこも知っており、マンホールの下に地下帝国が広がっているというものに、レナはくだらないと断じる。しかしいろはは犠牲者を心配しつつ、ういもまたウワサによって行方不明になったのではないかと考える。そのことを察したももこだが、当てになる人物に心当たりは有るものの、協力を得られるかどうかとうなり始めてしまう。

まずは、ういを探す基本的な方法を模索するかえでとレナ。警察も写真を使った張り紙もできず、対策を話している二人は、お互いに絵が下手くそだと言い合っている状態で、出来る手段はほぼ無いことも伺えてきた。

いろはは、気の長い話になるだろうからと、ういの捜索まで皆の手を煩わせることは無いと立ち上がる。そこへ、チーズケーキにケチャップとチョコチップをかけ、梅干しを乗せて食べていたみたまから、神浜で食事をするならとチラシを渡されたのだった。

そんなみたまのサイン入りのチラシをみて、万々歳の店員・由比鶴乃はいろはが魔法少女だと知り、ラーメン単品を魔法少女サービスで山盛りの皿のオンパレードに仕立て上げる。

一皿ごとの量にも圧倒されたいろはに、鶴乃は普通盛りだと返し、味の感想とその点数を期待するような態度で聞いてきた。いろはは戸惑いながらも50点だと答え、最初こそその数字に低いとこぼした鶴乃だが、大体そのくらいのバランス感覚で有名なのだと笑顔で言ってのける。

いろはからういの話を聞いた鶴乃だが、彼女自身は情報を持っていなかったため、だめもとで詳しい人に聞いてみると、遠慮がちに電話をかけ始める。相手の了承を得られたらしく、大声を上げた鶴乃は、自分の事の様に喜び、むしろ本人であるいろはは、若干置いてけぼりを食っていた。

名神社で待っていたのは、絶交階段の時に協力してくれていたやちよだった。相談したいと言ってきた相手がいろはだったため、また妹のうい絡みかと確認したやちよは、すぐにでも帰ろうと言うそぶりを見せるが、そんな彼女の腕を掴んで、半泣き一歩手前の表情で引き留めたのは鶴乃なのだった。

神社のすぐ脇にあったカフェのテラスで、やちよはいろはからは新情報はない事と、魔女に似たウワサの影に潜む何かについて、鶴乃がいろはから聞いているかを確認する。そうしてから自分が今気にかけている口寄せ神社のウワサについて、概要を説明する。

合いたい人に会えるウワサと聞いて、食いつくいろは。やちよがネットで調べた結果、冷やかしと、やり方が分からない、試したが会えなかったと言う書き込みに交じって、噂どおり会えたと喜ぶ書き込みが有ったと言う。しかもその書き込んだアカウントが、それ以降投降しなくなり、これが行方不明となっているとすれば、絶交階段と類似している事から、対処する必要があると頷くいろはと鶴乃。

やちよは、既に待ち合わせ場所の水名神社でウワサを試していたが、何事も起こらなかったと二人に報告する。口寄せ神社と言う場所でなくては、ウワサどおりにはならないのだろうと、小規模な神社を探すやちよ達。見つけた稲荷神社で参拝を済ませるやちよといろは。鶴乃はスタンプラリーの台紙を持ってきて、二人に手がかりとして渡すのだった。

単なる町おこしではと眉を下げるいろはに対し、神社を探す手間は省けると、やちよは賛同する。こうしてスタンプラリーが始まり、その途中で、いろははスタンプラリーの台紙に書かれていた悲恋の男女の足跡について、ウワサにも取り入れられていた昔話として、やちよから聞く。大名の娘と町人の男という身分違いの恋の話で、男は姫の許嫁に嫉妬から殺され、姫は神に祈りを捧げ続けてようやっと男と再会すると言う内容に、いろはは男が幽霊だったとしても良い話だと感想を述べる。しかしやちよは裏の話として、姫が想い人との再開のために、他の町人たちを供物に捧げていた事を話し、願いには代償が必要となると、含みを込めた意見を述べるのだった。

移動の最中、鶴乃はやちよの傍まで寄って並んで歩き、昔に戻ったみたいだと笑顔で話しかけるが、やちよが鶴乃から視線を外し、浮かない表情をするため、やちよの態度には気づかなかった振りをして、鶴乃は一人ではしゃぐ様に先へ進んでいってしまう。

早くいかないとと、楽しそうに声を掛けてくる鶴乃に、いろははやちよの傍まで駆け寄るが、やちよはまともに相手をしなくて良いと、鶴乃の性格を知っているような口をきく。疑問に思ったいろはが二人の関係を尋ねると、やちよは仲が良かったこともあると、今はそういった関係では無いことを含んだ回答をする。しかしいろははそれでも羨ましいと言って、自分がういのために生きてきたために、友人がいなかった事を話し、ういが見つからない今でも、妹は自分にとって過去では無いと、やちよに伝えるのだった。妹を探さなければいけないと聞かされたやちよは、それなら妹のために強くならなければいけないと、いろはに当面の目的を示すのだった。

スタンプを全て押し終えて、キーワードも集めた後に台紙を見ると、水名神社の名が示され、待ち合わせ場所にしていた水名神社まで戻ってきたいろは達。スタンプラリーをすると言う条件を加えても、対象になれる人物が多すぎるとやちよは推測し、結局帰路につくことになる。

スーパーまで連れ立ってきた三人だが、やちよが緊張感のある声を出したために、口寄せ神社にまつわる何かをひらめいたのかと構えたいろはと鶴乃だったが、やちよは単にタイムセールがあった事を忘れていた事と、これから始まる事に気合が入っていただけなのであった。

鶴乃に缶詰を負かせて、パスタを確保していたやちよといろはだったが、やちよが魔女結界に気付き、二人は変身して魔女と対峙する。いろははすぐにウサギのぬいぐるみ型の魔女に向かって走り出し、自分も戦力にはなると、宙に飛んでボーガンで攻撃を仕掛ける。いろはの攻撃は魔女に全て避けられ、チラシでできた地中潜っていろはの近くに出てきた魔女は、彼女に攻撃しようと、自分の頭の皮を脱いで、ウサギの耳の部分をハサミの様に振り下ろす。

間一髪でやちよに助けられたいろはは、その後は何もできず、やちよに何もしなくて良いと言われてしまい、次第に二人は魔女の手下に囲まれてしまう。そこに駆け付けた鶴乃は、大きめの扇を両手に持ち、炎の攻撃でいろは達を助け出す。さらにいろはが鶴乃の腕に触れて合体魔法を発生させると、鶴乃の武器の火力が上がり、その勢いを制御できずに結界の天井まで吹き飛んで激突してしまった。それでも鶴乃はすぐに立て直して、合体魔法の火力を生かして魔女に突撃し、結界は歪んで消えていくのだった。

自分のソウルジェムに濁りがたまってきたことを確認して、すこし複雑そうな表情をしたいろは。タイムセールが終了してしまっていたため、鶴乃はやちよを慰めるが、時間限定と言う文言に、今度こそ口寄せ神社絡みでひらめいたやちよは、まだ付き合ってほしいと二人に向き直るのだった。

昔話に出てきた姫が、神社に通える時間帯が夜であるという事に気付いたやちよは、水名神社へと向かう。参道の途中で、ちいさいキュゥべえがいろはとの再会を喜ぶように飛び乗り、その存在を初めて知ったやちよは驚いた様な声を出した。

途中、宙から絵馬が人数分落とされ、これを拾ったやちよはいろはには渡したが、鶴乃には保険の意味合いと会いたい人物が同じだと言う理由から渡さなかった。この理由の、特に後半の部分を聞いた鶴乃は、気持ちは一緒なのだと笑顔を作る。

いろはが絵馬に環ういと書き入れると、途端に絵馬が魔女の手下風にリボン調の羽を生やして動き出し、飛んでいく姿をみたやちよは、次は参拝だと神前へと進む。しかし絵馬を書かずに進もうとした鶴乃に対し、地面から黒い人影が複数立ち上がって、書かないのかと咎め始める。これには鶴乃自身が対処し、いろはとやちよは神前で参拝をするために分かれたのだった。

二礼二拍手一礼を終えたいろはとやちよは、夕焼け色の空間に入っており、周辺はいくつにも分かれた橋が架かり、そこここで橋には釘で打ち付けられたショートブーツの様な物が雑然と並べられていた。その異様な光景にやちよの名を呼びつつ、頭を動かして周囲を見渡したいろは。やちよは目を潤ませて、みふゆと呼びかけ。いろはは目を見開いて、ういと再会することになる。両者とも、会いたいと願った人物は別の橋の上にいたのだった。

 

ここから感想

どちらかと言うと、いろはよりもやちよさんの性格の方が分かりやすいな。

期待したマミさんの介入はまだなく、やちよといろはが連れ立ってウワサを追うと言う流れに持っていかれた。やちよの生活感とか、みふゆさんを見る目で、仲間は要らないと思った経緯の一端とかを表現してくれた分、今回もいろはは勧められて万々歳へ行って、神社巡りをすることに…。何というか主人公なのにはっきりしない子だよな。

でも、今回はいろはの方も色々と捉えるべきところがあったので、後の話で捉え方があっていたかどうか、考えながら見ていこうと思う。まずは、いろはのういに対する依存ともとれる発言。ういが居ないと自分が空っぽだと言うあたりの薄暗さは、何とも言えない。戦うべきものの取り違えに繋がりそうだけど、これは勘ぐり過ぎかな。

もう一点は、なんだかんだ言って会いたい人に会えた時に、目に感情がこもるやちよさんに対し、あくまでも本物かと問いかけるいろはの、この二人の違い。やちよさんは人間らしさが垣間見えた表現で良いと思うけど、いろはは何処か、走り寄っていきそうな気配がないのが気になった。来週分のいろはの動きで、彼女がういに対して戻ってきてほしいと思っているのか、姉としての義務からそう言っているのか、ちょっとは分かるのかなと期待している。

 

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