はちよりうえ

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ちはやふる3 第7話「あらしふく」

 修学旅行問題がようやく解決。出ている全員が大学に行くにしても、目的によって時間が無い人間が出てくる点は、高校生を描いているとどうしても通る道だよな。

 

作品の内容

吉野会大会で、A級決勝戦を繰り広げる千早と太一。その勝敗がだんだん近づくにつれて、この試合の結果に集中する見学者たち。原田は努力を留めておくための石である結果は流れとも呼ぶべき強い風を呼ぶと知っており、実際に見学者が千早と太一の試合を見て、二人の今後の活躍にまで期待を寄せ始めていた。

結果は二枚差で千早が勝ち、もちろん千早はすぐに寝始める。負けた太一は袴の上でこぶしを握り締めていたため、太一を中心に試合を見ていた菫も声を掛けることができず、そんな太一を新は少し眺めてから、その場から移動していく。

帰る支度を整えて、会場のエントランスで集まる人々。原田と話している見学者と思われる女性二人が千早について話しているのを聞いた奏は、疲れ切って座っているだけの、動いていない、喋っていない千早の外見の良さにホッと胸をなでおろしていた。

千早の人となりと、外見を台無しにする残念さを知っている人間からすると、疲れてホゲーーとしている千早。そんなかるたが第一な千早は、名人戦予選と修学旅行が被ったこの状況で、どちらを選ぶのかを気にする奏。

その名人戦予選でも、千早の活躍が見たいと話していた人がいたため、顧問の宮内はこの流れを汲もうと、千早に修学旅行を公欠出来ることを話し、自分の力になると話を振る。

宮内の話を千早が理解する前に、千早の母千恵子が到着し、息が上がりながらも大会が終わってしまった時間になった事を謝り始める。

ローンを組んで購入した袴を着た千早を撮ろうと、インスタントカメラを買っていた千恵子だったが、ひとまず遅れたことを謝り、遅れた理由を話し終えた彼女は、娘に大会は楽しかったかと尋ねる。すると千早は、鼻を垂たして泣きながら、宮内が持ちかけた修学旅行の件への返事と、将来自分がなりたいものを公言し、買ってくれた袴で太一と一緒に頑張って、楽しかったことを一気に話したのだった。

1人で、トイレの洗面台で水を流し続けていた太一に、着替えを済ませた新が声を掛ける。千早に負けた事にまだ整理がついていない様子の太一は、新の登場に一瞬意外そうな表情を浮かべるが、何事も無い風を装い、粗方人が帰ってしまったエントランスホールまで移動する。

千早への好意を自覚し、彼女が太一との勝負を行っている姿を見て嫉妬した新は、太一へ千早は誰のものでもないと発言し、その言葉の意味が分かった太一は、思わず振り返って新を道埋めるのだった。

10月20日、m瑞沢高校の修学旅行が始まる。

千早が、かるたのクイーンになりたいという事を知っている堀川は、修学旅行の日程と被っている事も知っており、千早に大丈夫なのかと声を掛ける。しかし千早は、クイーン戦は来年もあると返し、今年は思い出を作るのだと楽しそうに笑って見せたため、堀川は来年は受験があるという事は言葉には出さず、千早がそう思ってくれたことを嬉しく思うのだった。

2年9組の車両では、堀川が自由行動についてどこに行くのかを説明していた。2年5組の奏は事前準備で読んでいた本を膝に置いたまま眠っており、2年1組の車両では、駒野が太一を探して見回しており、その奥でグラビアを見ていた男子たちは女生徒に咎められ、慌てて隠している和やかな雰囲気であった。

太一がいないことに気付いた駒野は、千早に名人戦予選に出ているのではないかと言外にではあるが話し、それを察してしまった千早は動揺してしまい、京都駅、清水道清水寺と移動する間も、何度も太一の携帯へ連絡をしたため、修学旅行を楽しませようと声を掛ける堀川の声も届かないのだった。

清水寺でやっと太一との通話ができた千早は、熱が出て休んでいると言う太一の言い分を信じてしまい、納得の境地にまで達していた。しかし、千早が話している内容を聞いた西田は、おもむろに翠北会の先輩に連絡を取り、名人戦予選の選手登録名簿に、太一の名前があることを確認して青ざめ、太一との通話を終えた千早に、太一の言い分を鵜呑みにするなと言う注意と共に、太一が名人戦予選に出ることを知らせる。

太一に抜け駆けされたと感じた千早は、思わず通話が切れて画面の電源も落ちた携帯を取り落とすほどにショックを受ける。

その抜け駆けした太一本人は、母親にも発熱があったと言っており、修学旅行を行かずに勉強すると言う息子に、母親も医学部を目指すならその方が良いと了承を得ていたのだった。自分とは目を合わさずに出ていく太一に、母親である麗子は何も言わずに見送りながらも、違和感を感じているように息を吐くのだった。

白波会の練習場で、畳に寝転がっていた菫は、高レベルな試合ができないと太一の視界にも入れないと自覚してしまったために、やる気に欠け、同じかるた部に所属する筑波秋博の弟、夏総と春臣と一番下の弟に絡まれていた。しかしやられっぱなしの菫ではなく、しっかりと弟三人を振り払い、兄の秋博も含めてうるさいと注意するが、三人の弟は菫の元気が戻ったからか、嬉しそうに笑っていたのだった。

名人戦予選に向けて殺気立つ原田が入ってきたため、その場の空気が変わる中、A級の坪口が練習を欠席したことを知り、この原田とはやりたくないと青ざめていた秋博。しかし、今いるメンバーの中では原田の目に留まってしまい、三人の弟も原田が怖いからと兄の背中を押して犠牲になって来いと差し出されてしまうのだった。

自分はまだC級だと断っていた秋博は、ちょうど現れた太一によって救われる。しかし、修学旅行よりもかるたを取った太一に、菫は理解に苦しむと頭を掻き、原田は太一の意気込みを聞き届けはするが、表情を変えずに時間の限り試合をしようと、マイ座布団を放り投げ、太一との練習に入るのだった。

京都では、旅館に入って集合したかるた部2年の間で、太一が名人戦予選に出場するために、修学旅行を休んだ情報を共有する。太一と千早の恋愛面が進展することを望んでいた奏は残念がるが、それ以上に千早は、太一の考えが理解できずに混乱する。目に涙を浮かべる千早に、駒野は進学クラスとして、より上位の大学と医学部を目指すなら今年しか時間が無いことを説明し、太一の気持ちは分かると話す。

この集まり以降も、修学旅行を楽しむことができない千早は、大窓のある休憩スペースで、京都に住んでいる詩暢と、新へ連絡を取りたい気持ちを押さえるのだった。

一方福井では、予選に向けて練習する村尾と新。しかし新の調子は悪いままで、村尾にそのことを指摘されて練習を終えることになった。

帰り道で、太一に宣戦布告したあの言葉を何故このタイミングで言ったのかと自問する新。小学生の頃、東京のアパートで千早と太一とかるたをした大切な思い出が、自分にとって別の意味を持ち始めている事に、答えを出さずに帰宅した新は、幼馴染の由宇が玄関前で待っていたために声を掛ける。

明日が新にとって大事な予選だと知っている由宇は、縁起物も食べさせずに出かけている新の両親に少々文句を言っていたが、ここで頑張ればかるた部も作りやすいのではとアドバイスをし、自分もかるた部に入っても良いと申し出る。しかしそこからの問答の流れで、新は名人を目指すことは祖父・始との約束なのだと大声で宣言し、新自身が、自分がかるたをする原点はここにあったのだと気づかされる。

新が何か掴んだことを悟った由宇は、安心したように話を切り上げ、頑張れの一言と共に帰っていくのを見届けた新は、渡された袋の中に入ったどんぶりを見て、カツカレーとかつ丼という縁起物の二種類を持ってきたのが、由宇の母親ではなく由良本人の意志だと気づき、少し恥ずかしそうにどんぶりを見つめるのだった。

京都の若宮家のインターフォンが鳴り、化粧中の詩暢の母・詩穂は詩暢に対応を任せる。しかし、しのぶのチェック柄の上下に水玉のバルーン型の上着を着た状態を見てしまったため、人前に出せないと判断したのか、自分が出るからと言い出すが、詩暢はそんな母よりも先に対応に出ていく。

応対した詩暢に対し、訪問者だった名人・周防は、彼女の好きなキャラクターのスノー丸のどら焼きを差し出し、外出のお誘いを申し出るのだった。

 

ここから感想

やっと千早が教師になりたいのだと母親と周囲に公言し、彼女の問題は粗方片付いた感じがする。あとは恋愛面と、詩暢との友人としての「一人にしない」という約束をどう果たすかという点だと思うが、恋愛は新に有利だし、詩暢との実力差も埋めてきているはずだから、大きい問題はないはず。他に何かあったかな。

主人公のうち、千早の進路が決まり、案外自覚の無いまま突っ走っていた新も、名人になる目標は原点回帰して再認識し、後は恋愛面のみ。太一は進路はきっとブレることはないだろうし、恋愛面は初期の段階で自覚していたために、新とロクに話もできなかったのだから、しっかり決着をつけてくるんだろう。ってことで、粗方大きな問題は片付いているよね。

にしても新の幼馴染の由宇ちゃんと、素直に人を疑わない千早に対する肉まんくんの対応はナイスだと思う。新は身近に良い娘がいる事をもっと自覚すべきだし、千早は新でもなく、面倒見の良い肉まんくんの方が絶対良いと思うのだけどな…どうしてこう、都会の綺麗な娘や、同じものに力を尽くすに人へ気持ちは流れていくのか…。絶対にこの取り合わせの方が良いと思うけどな…。ちなみに、千早が真島家に嫁いでもあの母親とは反りが合わないはずなので、太一には、何かと機転と気合の入った菫ちゃんを推します。

 

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