はちよりうえ

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この音とまれ! 第21話「意味と役割」 感想

 堂島婆さんの自滅具合は、捻りが無くて少し残念。にしても、晶のすっきりとした表情は見れて何より。…つか、兄の慧士は実家の方に一人なのか?

 

作品の内容

さとわと晶の合奏を聞き、自分はさとわと肩を並べられる奏者にならなければならないと考えた愛は、同じ十七弦のパート仲間のサネを、自主練に誘う。朝5時に学校に集合させられたサネは、船をこぎながらも自主練を続けている愛に少々呆れつつも、その熱意と成長の速さに、離されまいと、共に頑張ろうと盛り上がるのだった。

二年の教室でも、前後の席の利点を生かし、自席に腰を下ろしたまま部活の話をする武蔵と妃呂。武蔵が、みっつと共に担当する一琴が真面目な音で華が無いという悩みを打ち明けたため、妃呂は思わず机に伏して大笑いする。彼女の様子に、反目になる武蔵だが、妃呂が真面目はカッコ良いのだと言い出し、一琴と二琴の役割を楽し出す。そんな妃呂を、武蔵は幸せそうに眺め、妃呂本人に話を聞いているのかと突っ込まれるのだった。

部活の時間になり、部室へ向かう晶に声を掛けるサネ。早速部員がまだ来ていない部室で、自分のパートの出来を晶に見てもらうサネは、才能ある愛が猛練習している事を話し、自分はまだまだだと卑下する。言葉にこそ出さなかったが、自分の音には自信が持てないと感じているサネに、晶は十七弦にサネが選ばれた理由を話し、皆の音をまとめるという自分にしかできない大役を任されているのだと知ったサネは、自分の価値を見出してくれた滝浪と、その事に同意し、自分に知らせてくれた晶に礼を言うのだった。

他の部員も集まって練習が始まると、さっそくサネの音が変わったことに気付いた愛は、サネが自分の音の役割を見つけたのだと恥ずかしそうに言ったため、ズルいと羽交い絞めにしてじゃれ始める。

同じく音が変わったさとわは、晶にそのことを指摘され、自分の弱点である二の指が弱い点を相談する。晶は視界を遮って練習する方法をさとわに説明し、自分のアイマスクを彼女に渡し、さとわも嬉しそうに受け取るのだった。

部室にいる全員が琴に向き合い、良い雰囲気が流れる中、愛も早くさとわの隣に並べられる演奏ができる様になりたいと焦り、それは教室に居ても収まることが無く、隣の席にいるさとわを横目に、早く上達しなければと思い続けてしまう。そんな愛の様子が気になった武蔵は、愛が行っている朝練に出て、練習のし過ぎでは無いかと、愛の手の指を確認する。

武蔵が心配した通り、全ての指が変色してしまっていた愛。来年に全国へ行けても、二年生の武蔵と妃呂はいないから練習が足りないと話した愛に、武蔵は思わず嬉しさで顔が緩むが、それでも練習しようとする愛の腕にしがみついて止め、言い争いながら取っ組み合いになっていく。

疲れて床に倒れた二人。そのままの姿勢で、武蔵は愛が時々発する優しい音の話をし、そのことを聞いた愛は、祖父の源が言っていた音は心そのもので、曲は作った人間の心そのものだと言う言葉を思い出す。その言葉の意味を考えた愛は、曲全体を把握し、流れを理解しろと言う滝浪の言葉の意味もひっくるめて、自分のやるべきことが見えたと、ハッとする。

鳳月の家では、堂嶋が鳳月会の重鎮を呼び寄せていることを知った晶が、祖母の企てを阻止しようと同席を申し出る。孫の晶が、自分の意にそぐわない行動をとっていることを知っていた堂島だったが、晶にはどうにもできないだろうと笑みを浮かべ、同席を許可した。

客間に集まった鳳月の面々を前に、堂嶋はさとわがまたしても鳳月会を貶めようとしていると切り出し、時瀬高校の筝曲部のメンバーの、愛の祖父の家が襲撃された件を挙げ、噂話をそのままに、愛が不良仲間と祖父の家を襲撃したと話し、その場にいるメンバーへ危機感を植え付けさせ、そこに所属するさとわもまた、鳳月会を破門された恨みを持っているだろうとこじつけ、復讐しようとしていると言った話をする堂島。

そのころ、昼休みの学校では、武蔵に練習の禁止を言い渡された愛が遠い目をしていたため、哲生が声を掛けていた。しかし最初こそ気だるげに傾いていた愛だったが、昼錬に向かうさとわを見て、「天泣」がどうやって作られたのかを知りたいと、さとわを人気のない階段まで呼び出すのだった。

鳳月の家では、家元であるさとわの母や重鎮たちの前で、時瀬高校の筝曲部の廃部を校長に訴えようと話を進める堂島。しかし、祖母の思惑を晶はくだらないと切って捨て、自分は件の筝曲部の指導をしている事や、愛が堂島の言っていたような企てをする生徒では無いこと。また、堂嶋の思惑や、琴に向き合っていない祖母への憤りを述べ、場の空気を一変させる。晶の言葉を聞いた重鎮の高城は、問題にしないと言う方向で話をまとめ始め、それでも言いつくろうことを止めない堂島を、今度はさとわの母である千春が話を切り上げることにより止めたのだった。

集会は解散され、客人たちが去っていく中、晶は千春にさとわの演奏を聴いてほしいと申し出るが、千春はその資格が無いと、部屋から出て行ってしまうのだった。祖母の暴走を止めたことに対し、高城から激励され、思惑が台無しになった祖母からは小言を言われた晶だが、その表情は晴れやかなものだった。

愛から曲について尋ねられたさとわは、身内話だとためらうが、事の経緯と自分の気持ちなど、曲ができた要素を話し、曲の理解のためにも、愛から部活の皆にも話すように勧められる。自分の身内話を他人事としないでいてくれた愛に、さとわは思わず目を潤ませ、気まぐれだと彼に菓子を奢ってやると、強がって隣に並んで歩いていく。

さとわが「天泣」を作った経緯を知った部員たちは、またも号泣しするが、これで良かったと愛はその様子微笑ましく見つめる。

合奏の練習の中で、さらに上質な出来にしようと滝浪が全員に指示を出し、さらにさとわには、原曲を引いた時の気持ちも掬い取るように、あの時の音を出して、今のさとわの優しい音をより光らせるようにと伝える。

さとわと同じく、自分の演奏も滝浪の言葉によって認められた晶は、この「天泣」は良い曲になりそうだという予感に表情を和らげ、家に帰ってからは、兄へ連絡を取ろうと携帯を操作するのだった。

恐らく同じ晩、さとわも母・千春に手紙を書き、翌日に投函する。

 

ここから感想

先週思った、さとわの母親と堂島の婆さんをどうにかする話、もう今週でケリがついてしまった。まぁ堂嶋の婆さんは、今更態度を変えられないからあのままだろうけど、暴走さえしなければ別に良いしね。さとわの母親も、別に娘としてさとわを愛せないわけではなく、心配はしているという事を、たった一言二言で言い表してくれたし、こういったさらっと済ませてくれるところは本当に好感が持てる部分だな。

で、サネも自分の役割を自覚出来て、愛も無理をし過ぎるところを武蔵がしっかり抑え込んでいるし、晶も滝浪も指導に力が入ってきているしで、本当にまとまってきたこの状態で大会が始まるのは、本当に作品の山なんだなと思わせてくれる。

来週は、他校の琴の演奏は聞かせてもらえるかなと楽しみにしているのだが、どうなのだろう。

 

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