はちよりうえ

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この音とまれ! 第22話「決戦の朝」 感想

だいぶ各校の意気込みを見せられたが、演奏までは進まなかった。そっか、それは晶が千春や堂島の強制連行のシーンとか、雑誌編集のシーンとかも入れていれば、来週から大会開始だよな。

 

作品の内容

全国予選の朝。自室で楽譜をカバンに入れていた武蔵は、先輩である真白と映った写真をみて、泣きながら全国への切符を渡せなかったことを謝る真白の姿をみて、自分も泣いたことを思い出していた。同じ頃、愛は祖父の残した琴を前に、襲撃事件の後に、祖父かが自分の事を信じてくれたことに、泣いたことを思い出し、武蔵と愛のこの苦い思い出は、共に一年前の事であったと、思い返すのだった。

朝食のためにリビングに降りてきた武蔵は、母から両親揃って演奏を聞きに行くことを知らされ、思わず父に視線を送る。新聞を読んでいた父も、肯定するように頷き、さらに琴を弾く自分をバカにする発言が絶えなかった弟の武琉からも、全国に行ったら聞きに行くと言われ、武蔵は笑顔で了承するのだった。

家を出た武蔵は、妃呂が自分の息で手を温めているのを見て、何かあったのかと声を掛ける。妃呂から一緒に行こうと誘われた武蔵は、ポケットからカイロを取り出し彼女の手に握らせるのだった。

意中の相手である武蔵に手を握られた妃呂は、恥ずかしさと嬉しさで顔を赤らめるが、触れている武蔵の手も冷たい事に気付き指摘する。すると武蔵は緊張している事を白状し、妃呂が来てくれたことで心強く感じるのだと話したため、彼女は言いようのない喜びに、思わず手で顔を覆ってしまうのだった。

衣咲に見送られる愛は、彼女が哲生を車で会場まで送り、そのまま演奏を聞くと聞いて、運転の粗い車に乗せて哲生を殺す気かと心配事を口にしてしまう。衣咲に失礼だと頭を殴られ、心外だと言う表情のまま出かけようとする愛に、衣咲は全国をもぎ取って来いと応援し、その言葉には、愛は嬉しそうな年相応の笑顔で答え、衣咲も安心したように笑って送り出していた。

華凰会の跡継ぎとして、琴にプライドを持って向き合ってきた姫坂女学院の凰かずさは、自宅で鏡を見ながら、全国邦楽祭で珀音高校に敗れた事を思い出し、いつになく緊張したまま大会へと出発しようと、玄関で靴を履き替えていた。かずさを迎えに来ていた花村史は、かずさが緊張している事に気付き、どうしたものかと思案していたが、そこへかずさの妹のねねがかずさに飛びつき、姉が一番だと応援したため、かずさに気合が入り、史も安堵するとともに姫坂女学院は負けないのだと彼女も気合を入れ直すのだった。

神社の境内の芝生で寝転ぶ、珀音高校の神崎澪。彼を連れ帰るために奮闘する鈴森詩だったが、澪はまだパワーの充電が足りないのだと動かずにいたため、顧問の山本大心までもが来てしまう。

山本は澪をすぐに動かそうとはせず、同じように芝生に寝転がり、今度の大会を楽しみにしていたのだと明るく話す。詩が時間が無いのだとせっついたため、山本も澪を連れて行こうと起き上がって彼を呼ぶが、そんな明るい顧問にも、何か事情がある事を詩から聞いていた澪は、今度こそ立ち上がり、山本が提案した彼が澪を負ぶって学校まで運ぶという案にのかかるのだった。

待ち合わせの駅に到着していた光太、サネ、みっつは、緊張のあまり手当たり次第に緊張緩和方法を試していた。そこへ到着した愛とさとわが加わり、武蔵と妃呂と一緒に全国に行くチャンスはここだけしかないから失敗できないのだと言うサネに、さとわはそう考えていると失敗するとショック療法でキツイ言葉で返すのだった。

いつもより硬い表情のさとわに、愛はさとわの母親は来てくれるのかと確認するが、何の連絡もないと返され、思わずどうこたえれば良いかと考える愛。しかし、さとわはこれからいくらでもチャンスはあると前向きに捉えており、その姿勢に愛も、三バカ達も納得するのだった。

武蔵と妃呂、滝浪も到着し、後から合流する晶以外は全員集合したため、滝浪はさっそく会場に移動しようとするが、さとわが何かを渡そうとカバンをあさり始めたため、サネ達は機体のまなざしを向ける。その視線に耐えられなくなったさとわは、やはりやめようとするが、愛はさとわの手ごと強引にカバンから引き出し、彼女が持っていた箱も許可を得つつ開封する。

箱の中身が、琴の地の形をした名前入りのお守りだったため、やはり部の全員で感動して手に取り、さとわへ礼を言う中、愛もお守りを取ってふらふらと歩き始める。

会場とは反対方向に進む愛に、あまりにも嬉しくて言葉も出ないのだと理解した武蔵とサネは、微笑ましくその様子を眺めていた。実際に、自分用のお守りに感動した愛は、祖父に、今がこのままずっと続けば良いなと、心の内で報告するのだった。

月刊邦楽デイズの編集室では、やる気のない後輩の小牧を連れて取材に出かける塚地の大声が響いていた。コネ入社で邦楽には興味の無い小牧に、塚地は仕事をなめているのかと注意しつつ、今回行く会場はそんな小牧にもうってつけな、高校生たちの青春のぶつかり合いだと、全国大会神奈川予選を紹介する。

会場に到着し、やはり女子の比率が圧倒的に多い事を目の当たりにしつつ、参加校全14校のうち、全国に行けるのは1校だけだと気合を入れる時瀬高校の筝曲部。しかし、その輪の中に、他校の澪が混じっている事に驚き、愛は邦楽祭の優勝校の中でも、中心的な役割を果たしている澪に敵対心を持ち、相対する。

澪を探しに来た珀音高校の顧問・山本が、邦楽祭での時瀬高校の演奏に感動したと言う話をし出し、そこから滝浪とのやり取りの中で、珀音高校の次が時瀬高校の演奏だと知ったメンバーは、一瞬動揺する。しかし、滝浪が演奏に何か関係があるのかと切り返して挑発したため、順番は関係ないと自ら発言して丸め込まれてしまい、山本も自分の教え子も良い演奏をするので、是非聞いてほしいとさわやかに言い添えて去っていくのだった。

去り際に澪が絶対に負けないと言葉を残していき、姫坂女学院のかずさもさとわや愛を見ても絡んでこず、皆が本気で全国を目指しているのだと感じさせる態度に、引きしまる思いの時瀬高校の筝曲部。

搬入口で、仁科楽器から琴を受け取りがてら、静音に演奏を聴けるかと尋ねる愛。しかし仕事がある為、すぐに終わらせてくると答える静音。自分たちを孫の様に思ってくれる彼女に、愛は祖父に聞かせられなかった分、静音に演奏を聞いてもらえて良かったと話し、必ず全国に連れていくと約束するのだった。

調弦室では、前から三番目に演奏する姫坂女学院の調弦が行われていた。かずさに声を掛けたサポート役の穂澄は、先日の邦楽祭で負けた事を感じさせない程明るく振舞っていたが、かずさは一人泣いている彼女の姿を思い出し、先輩である穂澄も全国で演奏できるようにと、決心を改めていた。

ホールでは大会の開催が宣言され、座席では邦楽デイズの編集である塚内が、小牧に尋ねられて優勝候補の学校を、優勝常連校の姫坂女学院と、邦楽祭でそれを破った珀音高校だと名を挙げていた。審査員も、英音楽大学学長の朝比奈開、尺八演奏家の和田良大、筝曲演奏家の松永奏、筝曲演奏家の緑山寿子と確認し、一人お堅いのが居ると判断するが、それよりも珀音高校が邦楽祭で演奏した音源CDを、小牧に飲み物をこぼされて台無しにされた事が情報不足の種なのだと痛感していた。

鳳月会では、稽古の時間が押して、慌ただしく大会会場へ行く準備を進める晶。廊下で顔を合わせた祖母の堂島は、彼女を見るなり障子を閉めてしまい、晶はまだ先日のさとわの所属する部活動をつぶす計画を、重鎮達の前で台無しにしたことを怒っているのかと考え、この時点では、こちらから話しかけようとはしないのだった。

家元であるさとわの母・千春に、さとわの演奏を聞きに行こうと再度誘った晶は、それでも娘の気持ちを拒絶してしまった後悔から、頑なに動こうとはしない千春を見て、教え子たちの演奏まで時間が無いこともあり、羽交い絞めにして立ち上がらせ、その手を取って廊下へと出させる。

会のしがらみで動けなくなるのも、動けなくなる人を見るのももうたくさんだと、千春を連れて進みながら訴えた晶は、騒ぎを聞きつけて出てきた祖母も強制的に連れて、車に乗せて会場まで急発進させる。

会場では、他校の弾く演奏について確認していた愛たち。珀音の演奏曲の「堅香子」について、邦楽祭で披露された、澪の力を引き出すための曲を作った作者が、今回も曲を作ったのだろうと滝浪が結論づける。さらにさとわは、姫坂女学院の今度の曲に危機感をあらわにしていた。

演奏の迫った姫坂女学院は、部長からの部員へ向けて言葉が送られ、邦楽祭での負けを経験した彼女たちは、より一層の団結力をもってこの大会に臨んでいるのだった。

 

ここから感想

武蔵の家の朝ごはんが、適度に抽象化されていて、肉は分ったけけどその奥の皿が何なのかが想像するしかないと言う状況に、このカットで止めてはいけなかったのだと後悔した。流して見てた時は気づかなかったのに、一時停止すると、どう豪華なのか内容が気になる。

演奏が聴けるかと思ったが、今回は今までの各学校、各個人の意気込みを見せる話になり、演奏は来週に持ち越し。姫坂の曲も変わるらしく、これはこれで楽しみに出来ることが増えたので、もうしばらく前向きに待てる。

しかし妃呂に続き、晶までもが思い切りのよい立ち回りをしてくれたため、さとわの母親と堂島の婆さんを一気に会場に強制連行することができてしまった。自主的にではなく、晶の判断と言うのが、まぁ…良いのかなと思う部分もあるが、こういった湿った感情部分をあっさりと解決させて先に進む点は、この作品の強みでもあるから、あまり突っ込んでも仕方ないよね。原作ジャンプ系列だし。

愛もさとわも自分自身の考えで、自立してきているのが表現されている中、雑誌の編集者まで大会会場に出してきた本作。今期で神奈川予選を終えて、あともう2クール分くらい無いと全国大会で戦えないため、これは3期があった方が良い気もするのだけど、そこのところはどうなっているのだろうか。琴演奏のCD出すくらいだし、作り手さんは気合入っているのかな?

 

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