はちよりうえ

見たアニメについて感想などをメモる。※ネタばれあり

Fairy gone フェアリーゴーン 第5話「黒い月と迷子の唄」感想

 

サブタイが誰って話ではなくなってきた。ちなみに先週のサブタイで「せっかち家政婦」ってなっていたパトリシアは、やはりせっかちではないと思うけどな。もっと良い言葉は思いつかないけど、せっかちとは違うよ。

そして、今のところ劇中で名前が呼ばれないチマ。希少動物で見た目も女子受け良いのだから、もっと飼い主を選ぶべきなのでは?

 

今週の内容

統歴491年の冬、スーナのユルゲン・ドーンの家の中で、隅で膝を抱えるマーリヤ。暖炉の火で自分の足を温めるユルゲンだが、薪が割れたため、次の薪を取ってくるようにモニカに言うが、彼女は子守歌を口ずさみ続けるだけで何の反応も見せないため、仕方なくユルゲン自ら取りに行こうと立ち上がる。しかし足に走った痛みをこらえる声を聴いたマーリヤが、進み出て吹雪の中薪を取りに家を飛び出すのだった。

同じ頃、ヴェロニカは友人たちと村を歩いていると、男の子に雪玉をぶつけられムッとしてしまう。しかし今度は木からの落雪でヴェロニカの頭に落ち、その様子にヴェロニカを含む女の子たちは楽しそうに笑うのだった。

薪を集めている最中、マーリヤはユルゲンに両親の死について尋ねるが、死んでしまう男もいるし、子供を産んで死んでしまう女は他にもいるという返答ばかりで、自分が災いの子なのかという問いも、頭を横に振って否定してもらうが、マーリヤ自身が求めていた回答はユルゲンからは得られないのだった。

統歴493年フザン。レイ・ドーンによるスーナの襲撃から逃れ、すべてを失ったように路地に倒れるヴェロニカ。

統歴497年スーナ。焼け落ちたスーナに戻ってきたマーリアは、会いたい人が一人いると、決心した様に辺りを見回す。

同じく統歴497年の旧カルオー領ツバル。新に王の座に就いたレイ・ドーンを快く迎える民衆に交じり、仇であるレイに銃を向けるヴェロニカ。銃に気付いた民衆が逃げ出し、騒ぎになったため、護衛の兵士もヴェロニカに銃を向けるが、彼らを制して、レイはヴェロニカを真正面から迎え撃ち、妖精を出してヴェロニカに対処するのだった。

ヴェロニカの騒ぎがあってから数か月後、ツバルの街を訪れたマーリヤだが、目的の人物を見つけることはできなかった。

同じ頃、ヴェロニカは牢屋の窓から見える空を見ながら、奪われたものの分を奪わなければ、自分は空のままだと考え、スーナの景色を思い出して泣くのだった。

現在に戻り、教堂跡でグイ・カーリンの掃除屋であるジョナサン・パスピエールによって腹部を負傷させられ、妖精も出せないマーリヤの前に、彼女の代わりにジョナサンと対峙するように登場するヴェロニカ。その姿に泣きそうな声を上げるマーリヤ。

ヴェロニカとジョナサンの戦闘が始まり、最初こそ横やりを入れられたと不満そうなジョナサンも、ヴェロニカの身のこなしを見て彼女を獲物だと認識し、妖精・ジェニーハニヴァーを出し、体を膨らませて破裂させる勢いで武器を四方に放つ方法でヴェロニカに対抗する。ヴェロニカも、マーリヤが走って逃げられない状態であることを確認し、ジョナサンの相手をかって出るのだった。

地下では、フリーと掃除屋のパトリシア・パールの戦闘が続いていた。フリーの妖精・レッドフットは、パトリシアの妖精・ボーンレスの大きくてゼリー状の身体に取り押さえられ身動きが取れない状態になり、フリーとパトリシア本人同士の攻防となっていた。パトリシアの怪力で振り回される両手剣に苦戦するフリー。

地上でも、ジェニーハニヴァーを自ら破裂させて、発火性の液体をばらまき火をつけるジョナサンに苦戦するヴェロニカ。ヴェロニカを馬鹿にして煽っているジョナサンを見ながら、マーリヤは幼い時とは違い、何かが出来るはずなのに負傷の所為で動けない自分に腹を立てているのだった。

パトリシアの両手剣の攻撃で、柱まで突き飛ばされたようなフリーだったが、連撃でパトリシアの剣を朗報とも折り、形勢を逆転させることに成功する。妖精のレッドフットもフリーの一喝でボーンレスの身体を引き裂くように脱出する。

地上の教堂跡は、ジョナサンが発火性の液体を巻き、火をつけることを繰り返したため、人が歩ける場所が少なくなる中、それでもヴェロニカは妖精を出さずに戦っている様子を見ていたマーリヤは、昔とは違うと意気込み、妖精・アッシュクラッドを出して火炎放射攻撃をジョナサンに仕掛ける。マーリヤの事前の注意があったため、ジョナサンから離れていたヴェロニカは、妖精を出して力尽きた様にうずくまるマーリヤの手を取り、教堂の外へと非難するのだった。

フリーに押され、武器を銃に切り替えたパトリシアだが、銃をフリーに向けて撃っても、レッドフットが弾いて無力化してしまい、さらには爪での攻撃を防ぐために銃を取り落としてしまう。手元に武器が無いパトリシアは、自分の武器が入ったトランクを抑えるフリーの頭上に、自分の妖精・ボーンレスを差し向ける。しかしこれもレッドフットに突き飛ばされてしまい、形勢が不利だと判断した彼女は、余裕を見せたフリーの隙を見て、黒の妖精書が入ったトランクを置いて、逃走に徹するのだった。

ヴェロニカに手を引かれて燃える教堂跡から逃げるマーリヤは、スーナから逃げる時の情景を思い出し、ヴェロニカとやっと会えたのだと実感する。しかし、マーリヤを柱の根本に腰かけさせたヴェロニカは、そのまま立ち去るそぶりを見せる。そこでマーリヤは助けてもらった礼を言い、やっと会えたこと、生き残っていると信じていたことを話し、最後にレイ・ドーンを殺そうとしたのはヴェロニカかと確認を取る。肯定し、まだ何かをする気配を見せるヴェロニカに、復讐はやめる様追いすがるマーリヤ。しかしマーリヤの話をヴェロニカが拒絶した時、炎の中からやや放心状態のジョナサンが現れたため、ヴェロニカはジョナサンを切り付け、妖精・ブラッドドーターで絶命させる。

ヴェロニカが人を殺すところを目の当たりにしたマーリヤは、あまりの出来事に過呼吸気味になるが、それでもヴェロニカを引き留めようと声を掛けるが、ヴェロニカ自身はマーリヤが知っているヴェロニカソーンは死んだのだと、以前マフィアのオークション会場で言った言葉を繰り返し、その場から立ち去ってしまうのだった。

街の路地にあるマンホールを開け、地上に出たフリーは、教堂跡の方向で大規模な火災が起こっていることを、建物に囲まれた空に立ち上る火の粉で知るのだった。

ハイブランツ公領、教都ハプシュタットで、城を発つ挨拶をするウルフラン・ロウに、装飾が施された剣を携え、領内を眺めていたシュヴァルツ・ディーゼは「何のために生きるのか」と問い、ウルフランは「こんな生き方しか選べない」と答えたのを笑って同意する。ウルフランロウは、そんなシュヴァルツを振り返りその後ろ姿を見つめるのだった。

ロンダキアのドロテア本部。マーリヤはジョナサンに刺された傷を医療技術部のエレノア・ニードに診てもらっていた。傷跡は残るかもしれないと言うエレノアに、そうなったらそうなっただと気にしない様子のマーリヤ。しかし「男のフリーがついていながら女のマーリヤを守り切れないなんてね」といった趣旨の話を軽いノリでし始めるエレノアに、マーリヤはそう言ったことは分らないと、困ったように笑い、その様子に含みを持って「そっか」と笑うエレノアだった。

チマが心配する中、マーリヤの妖精器官の部分の心臓を透視眼鏡で確認して、問題が無いとエレノアに診断されたマーリヤ。そんな彼女の書類と、今回回収した黒の妖精書を眺め、妖精憑きについてネイン局長は思案するのだった。

夕方になり、マーリヤの歓迎会の為に店に入るドロテア第一部隊の面々。全員が固まって座れる場所を示しながら、店内にもかかわらず大声で話すセルジュ・トーヴァに、顔見知りの常連はやかまし青二才が来たと言われてしまうのだった。

クラーラ・キセナリアに椅子を引いてもらい着席するマーリヤ。彼女が座ると、すぐにチマがその膝に乗り、自分を凝視するため、その様子にすこしひきつった微笑みを浮かべるクラーラ。その隙にと、セルジュがマーリヤの隣に座ろうとしたのを、仕事の件で機嫌の悪いフリーが先に腰を落ち着かせてしまったため彼の作戦は失敗に終わる。

そのほかのメンバーも席に着いた頃、顔見知りの様子の常連客の三人は、ドロテアの関係者なのかと誰にともなくマーリヤが問いかけ、その時にドロテアの名称を出す事を控えて「ウチ」と言ったマーリヤに、セルジュは嬉しそうにすっかり仲間になったなと食いつき、クラーラがこの店はドロテアの名前を出しても大丈夫だと答え、そこに同じ第一部隊のロバート・チェイスが良く利用しているのだと付け加える。

マーリヤの常連のおじさん三人は関係者かという質問に、第三部隊長のリリー・ハイネマンがただの常連だと話し、本人たちから偉大なる常連だと訂正が入る。

常連のうちの一人、ゴンザレスが、自分は大戦の英雄様だからと偉大なる常連の理由を語り、そこに調子良くセルジュが彼の事をゴンちゃんと呼び、元軍人で大尉なんだと付け加える。そこに自分は大尉の部下だったと、常連のもう一人、スティーヴが乗っかり、スティーヴの事を良い兵士だったんだと自慢するゴンザレスに、微笑ましそうに笑うマーリヤだった。

列車の中で、地図の上に駒を並べて考え事をするシュヴァルツ・ディーゼ。地図の上で倒されているファナチカ、シンクエンジュ、サイダルの駒と、逆に立てられたままのカルオー、レドラッド、ゼスキア領の駒。レイ・ドーンの名をつぶやき、その一つのレドラッドの駒を手に取り、歴史を作るのは勝者だと、その駒を握り潰すようにするシュヴァルツ。

マーリヤの歓迎会に戻り、乾杯の音頭を取るセルジュ。乾杯で一気にジョッキを空けたエレノアにテンション低く引いていたフリーに、仕事の失敗を持ち出してやっぱり自分が居ないと先輩はだめだと軽口をたたくセルジュ。そんな中、やはり黙々とお酒を飲んでいるマーリヤに、クラーラは怪我の心配をする。怪我は本当に問題ないと答えるマーリヤの言葉に、意外とタフだと付け加えるフリー。では見かけは軟弱そうに見えるのかと天然で返すマーリヤに、可愛らしいってことだとフリーをおちょくるエレノア。

そんな話に乗り、マーリヤを可愛いと公言するセルジュだが、クラーラに女性全員に言っていると耳いうちされたマーリヤは、概ね予想出来ていたことだけに困ったように笑う。しかしリリーは言われたことが無いと自ら告白し、セルジュはすかさず気高くて綺麗だからだと答えるが、今度はロバートがいかにもセルジュが苦手そうなネイン局長にはどういったのかと尋ねると、途端にしどろもどろになり上手く切り返せなくなるセルジュ。

第一部隊のオズ・メイが黙々と次のボトルを空ける中、セルジュに助け舟を出すように、今回の会には局長を呼ばなかったのかと聞くエレノアに、一蹴されたのだと答えるセルジュ。忙しいのだと理解を示すリリーに、とりあえず呼ばないと後で恨まれるしねとエレノアがまとめようとしたところ、ネイン局長に助けられたことがあるクラーラは、飲み会に誘わなかったからと言って恨むような人では無いと、ネインの悪印象を晴らそうとする。

またもやオズが、次のボトルを空けたころ、クラーラと同じようにセルジュもネイン局長に助けてもらったのだと話すが、エレノアに命乞いだろうと訂正され、まあねと明るく肯定するセルジュ。結局人に歴史ありという話に落ち着く。

話の切れ間に、ゴンザレスがボトルを一本おごると切り出し、終戦記念日の警備をがんばれと励まされる。さすがゴンちゃんだと、調子よくスティーヴにグラスを用意するように言うセルジュに、スティーヴはノリ良く了解したと動き出し、ライランとゴンザレスはスティーヴを使うなよとツッコミむのだった。

おごりのボトルを嬉しそうに開けるオズを含め、その場が盛り上がり、チマにおかずを分け与えるマーリヤだが、チマは食べている様子もなく皿におかずが残っている状態。そんなマーリヤの表情から、心ここにあらずだと悟ったクラーラは、少し心配そうな表情を浮かべるのだった。

切り立った崖に造られた城跡のような場所で、モニカも歌っていた鼻歌を歌うヴェロニカ。その視線の先には、マーリヤが見ていたものと同じ月が浮かぶのだった。

 

今までに表示された年号と出来事 ※青字は今回追加分

統歴481年

統一戦争開始

統歴487年

レドラッド妖精兵研究施設で妖精器官の移植する手術を受けるフリー

レドラッドの開兵式場に参列するフリー、ウルフラン、ジェッドの三人。

統歴491年

マーリヤ、スーナのユルゲン・ゾーンの家で育てられる。

スーナの森で、ヴェロニカがマーリヤに声を掛け、仲良くなる。

レドラッドでユアン・ブリーズとの戦闘中に、フリーを庇ったジェッド・グレイブが戦死。

統歴493年

スーナがレイ・ドーンによって滅ぼされる。

マーリヤとヴェロニカが追手の兵士から逃れる途中で分かれる。

フザンで、路地に倒れるヴェロニカ〈意識あり〉

統歴495年

レドラッド。自宅があったブランハットで、ウルフランが妻子が戦闘に巻き込まれ死亡したことを知る。

統歴496年

統一戦争終了

統歴497年

ファナチカでマーリヤを育てた人物が死亡。

焼け落ちたスーナにマーリアがヴェロニカを探しに戻る。

旧カルオー領ツバルで、ヴェロニカがレイ・ドーンを襲撃するが失敗。その数か月後、ヴェロニカを探しにマーリヤがツバルに到着。

統歴505年

マーリヤ、ドロテアに入隊。

 

ここから感想

今週も、幼馴染同士では多くを語らず、マーリヤはヴェロニカがレイ・ドーンを狙っていることが分かり、やはりヴェロニカは殺人を犯しているからとマーリヤを避けるだけで終わってしまった。しかも今回の件で、マーリヤはヴェロニカの事を考えるあまり、歓迎会中も気持ちが遠くに行ったっきりで、クラーラに心配される始末。これは、マーリヤのこの感情が、彼女の妖精にどう影響するのか、妖精憑きの持つ特性の一つが明らかになるエピソードに繋がるなら良いのだけど、そうでないなら、もうちょっとメンタルの強い子だと思っていた分、今後の任務でも戦力になるだろうかとちょっと不安。

あとは、シュヴァルツとウルフランの問答にズレてないかと思ったのと、いまだに二人は共通の敵がいるのか、その思惑が明かされないまま、シュヴァルツがレイ・ドーンを標的にしているようなセリフを使い、なぜかレイ・ドーンが持つカルオー領ではなく、レドラッド領に置いてあった駒を握ったのか、よくわからない。もしかして「レイ・ドーンを撃つためにはまずはレドラッドだ」ってことか?そうは読み取れなかったけどな。

ここまで、ウルフランから閣下と呼ばれるシュヴァルツは、裏ではかなり怪しい事をしている人物の様に描かれてきているのに対し、ヴェロニカが仇と狙っているレイ・ドーンは、襲撃してきたヴェロニカを生かして捕える等、スーナを焼いた事も何か理由がありそうな振る舞いを見せている。さらに今回、マーリヤを育てていたのがユルゲン・ドーンという老人と、モニカという女性だと判明したので、このファミリーネームがドーンの老人二人が見た目的に兄弟だと考えると、レイ・ドーンが悪者だという結果にはならなそうだ。

あとは、使い過ぎとはいえ不調続きのマーリヤを、心配する様子のチマの行動が、いささか過保護過ぎじゃないかと感じたので、後になって、実はマーリヤの妖精が変質しているとかが判明して、妖精のにおいが分かるチマは伊達では無かったことが分かるとか、そういう展開があるのかなと、予想はしているものの。この作品、どこまで設定を掘り下げて楽しめばよいのかという段階にきているので、キャラもストーリーも思ったより魅力が無いなと思い始めている。ちょっとここらで捨て話とかは勘弁してほしい。