はちよりうえ

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Fairy gone フェアリーゴーン 第13話「雨音の罪と白雪の罰」感想

今回のサブタイは…考えるまでもなく雨音の罪はトーリで、白雪の罰はレイを指しているよね。

 

今週の内容

ハイブランツ公 シュヴァルツ・ディーゼの反逆に加担した傭兵部隊のビーヴィー・リスカー。彼によって歴史上始めて破壊された、ロンダキア宮殿の大天門の修復状況を見るカルオー公 レイ・ドーンと統一ゼスキアの軍部大臣ブルーノ・ボーメ。リスカーの妖精・アイゼンコップの力を例にとり、レイは高い能力となる妖精の力は扱う人間次第だとボーメに語り、それはいつの時代も同じだと思うのだった。

38年前(統歴467年)の妖精郷スーナ。若かりし頃のレイ・ドーンは、兄のユルゲンと共に森に入っていた。「黒の妖精書」の著者、クルーチャ・アルバストラが、妖精原体を見ることのできる者たちを率いて村を作り、その末裔がスーナの民だと言い伝えられており、実際にレイとユルゲンは妖精原体を目視し、妖精原体が動物に憑依して妖精成体となる姿を見る。

その日は、妖精成体の誕生だけでなく、妖精成体同士の争いと、敗者が捕食され、勝者が融合体となる様を目にする兄弟。その動物然とした妖精成体の姿を見ていたレイは、後に妖精崇拝者の「妖精は無垢である」という発言にも「無垢であるからこそ脅威なのだ」と否定的な意見を持つようになる。

妖精郷スーナでは、その成り立ちからか妖精の守護を目的とした、守り人と呼ばれる役割があり、レイとユルゲンの父トーリもまたその一人だった。

19年前(統歴486年) スーナ。オレク・グンナーと妻が出産間近のイヴァン・ノエルを引き連れたトーリは、森の巡回中に妖精成体の融合体と、ヒヒ型の妖精成体の群れを発見する。守り人として、妖精成体同士のいさかいを止めさせるために、イヴァンが囮役を買って出るが、融合体に襲われ帰らぬ人となる。

同じ日に娘のマーリヤを出産したテレザ・ノエルは、マーリヤの顔を見ながらも、我が子を育てられないと夫のイヴァンへと謝罪の言葉を発していた。

守り人の小屋で、融合体について話し合う村長と占い師・デイラ、そして守り人のトーリとオレク。融合体が里に下りてこないよう、捧げものとして幸いの子と星詠みで探すように言われたデイラは、ため息をつきながら災いの子ならマーリヤだとすぐにわかると答えるのだった。

融合体への幸いの子の捧げものを送る儀式を止めさせるため、トーリは融合体を森の奥深くまで誘導することを決心し、自分の息子たちへの言葉をオレクに伝え、森の奥へと足を進めるトーリなのだった。

統歴505年 ロンダキア。反逆を起こしたシュヴァルツを討ち取ったレイは、勲章を授与されパレードに参加していた。その様子を護衛の車に乗り込み、眺めていた同郷のマーリヤの表情は硬いものだった。

14年前(統歴491年) スーナ。ユルゲンの家に住み、所在なさげに部屋の隅で毛布にくるまる幼いマーリヤは、父親についてユルゲンに質問をする。守り人としての使命を全うしたというユルゲンの言葉に、マーリヤは寂しそうに顎を膝にうずめるのだった。

その後も、薪拾いに付いて回り、ユルゲン自身と彼の弟についても質問するマーリヤだが、やはりユルゲンの答えを聞いてもマーリヤ自身の気持ちが晴れるものでは無かった。

村の子どもたちとも打ち解けられず、両親の墓地を眺めながら寝転ぶマーリヤ。両親が死んだいきさつを考え、自分の所為なのかと思うようになり、村人からも災いの子と敬遠されたため、居場所が無いまま森に入ってしまうのだった。

始めて森に入ったマーリヤは、妖精に思わず手を伸ばすが、居合わせたヴェロニカによって止められ、二人で妖精を眺めることになる。くっつくように座るヴェロニカに、自分に関わると悪い事が起こると訴えるマーリヤだが、ヴェロニカは信じないと強く言い切り、マーリヤを抱きしめて悪い事なんて怒らないと言い聞かせるのだった。

季節が廻り、仲良く森を訪れるようになったマーリヤとヴェロニカ。マーリヤが落ち込むと、ヴェロニカは彼女を抱きしめ、マーリヤもそれが心地よく感じられていた。ヴェロニカは自分が生れてから、良い事がたくさんあるから幸いの子だと周囲から言われ、周りの人がそれで喜ぶならと受け入れているという話をマーリヤに話し、マーリヤもまた、そんな迷信を信じないと公言しながらも、周囲の人間の想いを無下にしないヴェロニカに、一緒にいることは嬉しいと素直に伝えたのだった。

雪が積もったある日、スーナに自軍を率いて訪れたレイ。ただならぬ様子に、実兄のユルゲンがレイに要件を聞き出すと、レイは意思の無い妖精を軍事利用するという王の命令に背き、戦争をw終わらせるため、妖精郷スーナの民と妖精を排除すると行動を起こす。反撃しようと、妖精を出そうとするユルゲンに対し、レイは容赦なく妖精武器・ソロリアスで実の兄を刺殺してしまうのだった。

スーナ出身のカルオーの将軍であるレイが、本気でスーナを滅ぼそうとしていることを目の当たりにした村人は、森に向かって逃げ始める。しかしレイは、一人も逃すなと兵士に命令を出し、銃弾を受けて村人が倒れる中を、ヴェロニカに手を引かれて逃げていくマーリヤ。

マーリヤが転んでも、彼女に銃を向ける兵隊に対し、ユルゲンの犬やモニカが盾になり彼女を守り。最終的に兵士を矢で射抜いた守り人のオレクも、マーリヤが災いの子であり、イヴァンの娘であることを知りながらも、安全な道へと誘導し、別の兵士に撃たれて命を落としていった。

森に逃げ込んだヴェロニカとマーリヤは、草木の間に隠れ、マーリヤは自分の所為でユルゲンやモニカが死んでしまったと泣き出していた。

レイに対する怒りを目に宿していたヴェロニカだが、マーリヤを慰め、この状況から抜けだすために自分が囮になる間に逃げ切るよう言い聞かせ、一人森の中へと走り出して行く。

自分が命じて火を放った村が燃える中、レイは罪や喜びなどの意思に基づくものは人間のものだと考え、戦争を終わらせると掲げた、目標の第一歩を踏み出してしまうのだった。

時は現在に戻り、英雄としてパレードに参加するレイを、護衛の車から眺めるマーリヤは、故郷を焼いた相手を前に復讐しても過去は変わらないと、複雑な思いを抱えていた。

一方パレードを見ていたヴェロニカは、レイに対する復讐心を高まらせているのだった。

 

今までに表示された年号と出来事 ※青字は今回追加分

統歴467年

レイ・ドーン 兄のユルゲンと共に故郷のスーナ近くの森で融合体の誕生を見る

統歴481年

サイダル王 ゴルバーン・ヘルワイズが皇帝の勅命が下ったとして隣国ティムーンに進軍を開始。

統一戦争開始

統歴486年

マーリヤ誕生 のちに母テレサ・ノエルが死亡する

イヴァン・ノエル スーナ近くの森で融合体の犠牲になり死亡する

統歴487年

レドラッド妖精兵研究施設で妖精器官の移植する手術を受けるフリー

レドラッドの開兵式場に参列するフリー、ウルフラン、ジェッドの三人。

統歴491年

マーリヤ、スーナのユルゲン・ゾーンの家で育てられる。

スーナの森で、ヴェロニカがマーリヤに声を掛け、仲良くなる。

レドラッドでユアン・ブリーズとの戦闘中に、フリーを庇ったジェッド・グレイブが戦死。

統歴493年

スーナがレイ・ドーンによって滅ぼされる。

マーリヤとヴェロニカが追手の兵士から逃れる途中で分かれる。

フザンで、路地に倒れるヴェロニカ〈意識あり〉

統歴494年

ファナチカで、人を避けて山に入り行き倒れたマーリヤをヴィクトルが保護する。

統歴495年

レドラッド。自宅があったブランハットで、ウルフランが妻子が戦闘に巻き込まれ死亡したことを知る。

統歴496年

統一戦争終了

レドラッドのロンダキア宮殿でサイダル王のゴルバーン・ヘルワイズがゼスキア皇帝に王位を返上し宰相となる。

マーリヤを育てたヴィクトルが病気にかかる。

統歴497年

ファナチカでマーリヤを育てた人物・ヴィクトルが死亡。

焼け落ちたスーナにマーリヤがヴェロニカを探しに戻る。

旧カルオー領ツバルで、ヴェロニカがレイ・ドーンを襲撃するが失敗。その数か月後、ヴェロニカを探しにマーリヤがツバルに到着。

元サイダル王のゴルバーン・ヘルワイズが統一ゼスキアの首相となる。

統歴498年

エディ・ロイドが統一ゼスキア軍人工妖精整備部門を依願退職。行方知れずとなる。

統歴503年

リトローク公 ウマル・ジュジュマンが処刑される。

統歴505年

マーリヤ、ドロテアに入隊。

終戦から10年目の記念式典開催

ハイブランツ公 シュヴァルツ・ディーゼが反逆を起こし、カルオー公 レイ・ドーンによって討ち取られる。

 

ここから感想

相変わらず表現したい部分が不明瞭な作品だ。

やっとレイがスーナを焼いた理由を語ったけれど、何故だか彼よりも前の世代まで話が戻り、レイの父親のトーリが登場…。

トーリを登場させたことで問題になるのが、トーリは里の子供世代以降の平和を、レイは大陸全土の戦争終結のために行動して、得られる物が異なっているという、対照的な見方を作り手さんに要求されている点。2クール目突入の一話だけで、考えをセリフ回しで説明されて情報不足なトーリと、今までマーリヤ視点やカルオー公としての行動を描いてきた主要人物のレイを比較・対照しても、皮肉にもなっていない。こういった表現すべき点のズレが、この作品は多くて見づらい。

分割2クール目という事で、作品後半も改善されることはないだろうとは思ったものの、まさか1クールをかけて行ってきたスーナでの過去話が2クール初っ端に集約されるとは…。今までのコマ切れ状態は時間稼ぎと雰囲気作りだったのかよとげんなりした。

まさかこの過去話、フリーとウルフランの分もあったりしないよね。それは勘弁してほしい。

 

 

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