はちよりうえ

見たアニメについて感想などをメモる。※ネタばれあり

Fairy gone フェアリーゴーン 第8話「舞台そでの笛吹き」感想

 

今週のサブタイは、テッドを指しているので簡単だった。

で、今更ながら、先週の偏見ウサギがロバートではないかと思えてきた…。てっきり偏見の目で見る側を考えていたために、偏見の目で見られる側を指している可能性に目がいかなかったや。

 

今週の内容

ウォーロック邸にて、グイ・カーリンの構成員であるスウィーティーの提案によって、黒の四を確保するために乗り込んだマーリヤとクラーラ。スウィーティーとの会話の中で、とうとう黒の妖精書を所有していることを認めたギルバート。そこでスウィーティーはマーリヤ達が妖精取締機関・ドロテアであり、利用価値はあるだろうと明かす。

スウィーティーが自分たちの正体を明かしたため、手筈通りに外に待機させていた妖精のトメリーズで合図を送るクラーラ。そしてスウィーティーが自分の妖精のスクライカーを出現させ、その敵対行動にギルバートの護衛達は発砲を開始する。

スクライカーの、攻撃されたダメージを相手に与える能力で、護衛達の拳銃を握っていた腕を攻撃するスウィーティー。しかし護衛達もライフル銃を取り出してきたため、マーリヤがアッシュクラッドを出現させ、ギルバート本人を人質にとることで、その場の戦闘は終結する。アッシュクラッドに捕らえられたギルバートに、やっと話が効けそうだと笑うスウィーティーに、マフィアの構成員でありながら、ドロテアと手を組む恥知らずだと負け惜しみを言うギルバートなのだった。

日が暮れたイーストエンドの格納庫で、誤作動を起こした新型人工妖精の検査の作業を切り上げて帰るグリフは、整備主任のハンスに挨拶を行っているところだった。そこへ保管局の局員が数名で現れ、ハンスに誤作動を起こした新型の件で聞きたいことがあるとして、同行の要請がかかる。この時点で、終戦記念日まであと2日であった。

ギルバートにナイフを突きつけ、隠された通路を進むスウィーティーとマーリヤ達。壁から、屋敷内に突入したドロテアの足音が響き、合流を待つ方が良いと提案するクラーラだったが、スウィーティーはギルバートが用心深いため、黒の四を確保するなら早くしなければ手を打たれてしまうと聞かない。そんな会話の中、ギルバートは狡猾さではスウィーティーに劣ると皮肉で返し、マーリヤ達には彼女は天性のペテン師だと疑心を植え付けるような事を言うのだった。

一つの部屋に入り、そこには暖炉と壁際に置かれたソファーしかなかったため、黒の四のある場所まで案内するようにとギルバートをナイフで脅すスウィーティー。すると彼は暖炉前にしゃがみ、何かを操作して暖炉の壁の向こうの通路への入り口を開けて見せ、それを確認したスウィーティーは、ギルバートの内ポケットから鍵を取り、一人だけ中に入り通路の入り口をふさいでしまう。

スウィーティーにしてやられたマーリヤ達は、すぐに暖炉の仕掛けを確認するが開かず、合流したフリーは、ギルバートに他に出口は無いのかと問いただすのだった。

夜になり、イーストエンドの格納庫へと向かっていたロバートは、格納庫を出ていった車を追いかけていたテッドに、ハンスが保安局に連れていかれたのだと聞き、元同僚のダニエルが思ったよりも早く動いていたのだと気づく。

ウォーロック邸では、セルジュが暖炉の仕掛けをもう一度確認し、中から閉めると開かなくなるのだと結論を出す。そこで、フリーとマーリヤは隠し通路に近い部屋の壁を、フリーの妖精・レッドフットで破壊して入る方法を取り、妖精関連の品が保管された部屋で、黒の四を発見し、スウィーティーは空気口から逃げたのだろうと考えるのだった。

翌日保安局に出向き、ハンスと面会させてもらうロバート。新型人工妖精は、統一の象徴なのだと語り、そのことを肯定するハンスに、ロバートは何を隠しているのかと尋ねるのだった。

同じころ、誤作動を起こした妖精の検査を行っていた妖精省の職員が、何かの器具を取り付けたような跡を見つける。

ドロテア本部では、マーリヤとクラーラーがウォーロック邸への突入の件の報告を行っていた。黒の四を確保した後にスウィーティーも捕える予定だったが、スウィーティーを途中で見失い、幸いにも黒の四は置いて行ったとネインに伝えるクラーラ。ネインも、お互いに得るものはあったとして、作戦は痛み分けかと判断する。

クラーラの報告を受けていたネインに、ソルジュが新型人工妖精の誤作動の原因が判明したと報告し、さっそく妖精省大臣のヨアヒムと次官のマルコと共に首脳官邸に赴くネイン。妖精省としては、手を加えれば誤作動させうるものだとして、皇帝の護衛は不可能だとし、首相・ゴルバーンは十年の年月が水の泡かとつぶやき、式典での新型の使用を中止する判断を下すのだった。

シュヴァルツ邸にて、元レドラッド王侯貴族のクリストフ・ラーンに、どこかの建物への隠し通路を教えてもらうシュヴァルツ。

新型人工妖精の誤作動の件について、第一部隊で集まり見解を考えていたところ、やはりかつての同僚の無念を晴らすためだとフリーから意見が出るが、ロバートは他人がそこまで義理立てするだろうかと腑に落ちない様子なのだった。今度はクラーラが、新型は妖精省が開発の管轄となったため、整備師とはいえ軍属のハンスが開発に関われなかった恨みの線は無いかと話すが、新型を表舞台から降ろすためだけだったのだろうかと、ロバートはまだ引っかかりを覚え、もう一度、旧型の人工妖精を開発したエディの身辺を調べるとフリーに話し、局長に許可を得るために部屋を出ていくのだった。

ロンダキア宮殿の武器庫にしまわれる新型人工妖精。逆に、イーストエンド基地から運び出される旧型の人工妖精をトラックに積み、テッドはお前たちの出番だと話し掛け、その扉を閉める。その夜から、ロンダキア宮殿の警備は旧型人工妖精が行い、オズやクラーラ、ソルジュ達も警戒に当たるのだった。

そんな中、旧型人工妖精の生みの親であるエディの情報を聞き込みしていたロバートは、元同僚から息子がいたことを聞くのだった。

終戦記念日当日。統一ゼスキアの旗を掲げる旧型人工妖精。その横で警備のために関係者テント内でパンをかじりながらロバートの事を何故ファミリーネームで呼んでいるのかと疑問を口にするマーリヤ。フリーは、ロバートが元々サイダル軍の憲兵で、戦後は保安局に入っていたために良く思わない人間が多く、ファーストネームで呼ばれないのだと、気まずそうに首をかく。それを聞いたマーリヤは、今度、ロバートさんと呼んでみようかと思い立ち、フリーも喜ぶだろうと勧めるのだった。

ロバートは、エディの元妻の家を訪れ、息子は今どこにいるのかと問いただす。その後、ハンスに再び会いに行き、テッドがエディの息子であることを調べたと明かし、新型の人工妖精を使用不能にした後に、テッドが考えそうなことを話すように依頼する。するとハンスは顔色を変え、旧型についている強制制御機能を使うつもりなのかもしれないと言い出し、テッドとの関係なども含めて知る限りの事をロバートに話し始める。

エディが幼いテッドを職場に連れてきたために、ハンスはエディと遊んでやったことがあり、その後新人として入ってきたテッドが、その時の子どもだったことを後になって気づいたと話したハンス。そのころはまだ整備部門にエディが居たが、エディが依願退職して居なくなった後も、テッドは仕事に精を出していたと語り、おそらく父親の事は気になっていただろうと、振り返る。そして、おそらくテッドなら、違法の割込み機を使えば新型の誤作動を起こすことができると続け、さらにテッドの父・エディが開発した旧型には、強制制御装置が取り付けられており、フレームに手を加えて起動すれば、強制制御用の笛の音が届く範囲の旧型人工妖精は、同時に何体でも好きなだけ動かせるのだと話すハンス。その手を加える方法は、開発者のエディしか知らないはずだというハンスだったが、ロバートはエディが潜伏していたアーケイムが動いており、強制制御装置の起動方法を、テッドが入手していればどう動くかと考える。そこまで条件がそろえば。テッドが行うことを考えたハンスは、目に涙を浮かべ、自分の息子同然のテッドの気持ちも、新型に細工していたことにも気づくことができなかったと悔しがり、テッドを止めてくれとロバートに頼むのだった。

首相と5公が民衆の前に現れ、式典会場は盛り上がりを見せていた。その中で、仇のレイを眼光鋭く見つめるヴェロニカと、襲撃するような時では無いと釘を刺すダミアン。さらにアーケイム構成員のウルフランも、会場内の群衆に紛れ込んでいるのだった。

盛り上がる会場内を警備関係者テントに走り込んだロバートは、ネインにテッドの身柄確保の許可を求め、すぐに命令を受けたフリーとマーリヤが整備師たちの元まで走ることになる。

会場でゼスキア国旗を掲げる旧型人工妖精の陰に隠れ、強制制御用の笛を吹き始めるテッド。ゴルバーン首相は従わない者を排除しただけだと、統一という言葉を否定し、首相近くの旧型を操作して、首相の攻撃態勢を取らせるテッド。その様子に民衆も悲鳴を上げるが、目を見開きはしてもその場を動かなかったレイに対し、シュヴァルツは人工妖精の一体を体当たりで倒し、首相に覆いかぶさるようにして庇う。その様子に苛立ちながらも次の命令を笛で送るテッドに、後ろからフリーがとびかかり、手に持った笛をマーリヤが蹴り落とすことで、旧型人工妖精の暴走は止めることに成功する。

テッドを車に乗せようとする際に、ゴルバーンの犬と罵り、ロバートに唾を吐くテッド。それでもロバートは、自分なりの信念があるなら安っぽい事はするなと静かに諭す。それでも父親の功績に見合わない処遇を嘆くテッドに、今度はフリーが、戦争は終わったのだとテッドに話し、人殺しが正当に裁かれる良い時代であり、それが親の仇のようなものであっても、人は殺してはいけないのだと告げるのだった。

忙しかった終戦記念日の警備も終わり、徐々に帰っていく第一部隊のメンバー。マーリヤは部屋を出る直前に、ロバートをファーストネームで呼んで挨拶をし、普段無口なオズからも挨拶の返事をもらいながら帰っていくのだった。それを見たフリーは、マーリヤが来て、少し変わったよなと、ロバートに話を振り、ロバートも嬉しそうに笑いながら肯定するのだった。

 

 

今までに表示された年号と出来事 ※青字は今回追加分

統歴481年

統一戦争開始

統歴487年

レドラッド妖精兵研究施設で妖精器官の移植する手術を受けるフリー

レドラッドの開兵式場に参列するフリー、ウルフラン、ジェッドの三人。

統歴491年

マーリヤ、スーナのユルゲン・ゾーンの家で育てられる。

スーナの森で、ヴェロニカがマーリヤに声を掛け、仲良くなる。

レドラッドでユアン・ブリーズとの戦闘中に、フリーを庇ったジェッド・グレイブが戦死。

統歴493年

スーナがレイ・ドーンによって滅ぼされる。

マーリヤとヴェロニカが追手の兵士から逃れる途中で分かれる。

フザンで、路地に倒れるヴェロニカ〈意識あり〉

統歴495年

レドラッド。自宅があったブランハットで、ウルフランが妻子が戦闘に巻き込まれ死亡したことを知る。

統歴496年

統一戦争終了

レドラッドのロンダキア宮殿でサイダル王のゴルバーン・ヘルワイズがゼスキア皇帝に王位を返上し宰相となる。

統歴497年

ファナチカでマーリヤを育てた人物が死亡。

焼け落ちたスーナにマーリヤがヴェロニカを探しに戻る。

旧カルオー領ツバルで、ヴェロニカがレイ・ドーンを襲撃するが失敗。その数か月後、ヴェロニカを探しにマーリヤがツバルに到着。

元サイダル王のゴルバーン・ヘルワイズが統一ゼスキアの首相となる。

統歴498年

エディ・ロイドが統一ゼスキア軍人工妖精整備部門を依願退職。行方知れずとなる。

統歴503年

リトローク公 ウマル・ジュジュマンが処刑される。

統歴505年

マーリヤ、ドロテアに入隊。

終戦から10年目の節目の年

 

ここから感想

これでひと段落。ドレスでの大立ち回りは、大きな動作は妖精が代行してくれたので見られず、誤作動の犯人はテッド一人の犯行だったため予想が外れてしまった。

テッドのストーリーは、戦争が終わったことにしたい世の中と、終わった後のルールで働く人と、新しい時代を受け入れられない人の話という事で、この作品の描きたいところのまとめではあったんだろうけど、他の黒の四の騒動ですこし地味に描かれてしまったのが残念ではあったよね。でも、これだけで描かれても間延びしてしまうし、仕方ないか。

並行して、新たな陰謀を企んでいる様子のシュヴァルツと、今回やっと首相を助けないという明確な行動をとったレイ。この二人は結局何が目的なのかが語られないため、今後狙われるのが、単に首相のゴルバーンで良いのか、的を絞り切れないのが歯がゆくて仕方ない。

シュヴァルツが接触していたのが、大戦に負けたレドラッド王の子なので、シュヴァルツは統一ゼスキアの頂点に、レドラッド関係者を据えたいのだろうか。それなら、レドラッド王を見限ったエディをほめていたゴルバーンとはそもそも腹の内が違うから狙う理由にはなるような、それでも歴史が敗戦国だとしているレドラッドが今更統一の頂点には立てないから無駄なような…。やはりわからん。