はちよりうえ

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盾の勇者の成り上がり 第25話「盾の勇者の成り上がり」感想

そう言えば、ラフタリアはキールと同い年だったね。体が大きいからつい女子高生くらいの年齢だと誤認識してしまう。

今週の内容
尚文を除く四聖勇者や、援護に駆け付けていたメルロマロクの兵士を船に引き上げ、手当てをしていた旗艦では、その作業も間もなく終了すると報告を受けるミレリア。彼女は、波のボスクラスの魔物を倒しても一向に波が収まらない原因が、尚文たちが闘っているグラスたちにあるのだと推測し、対抗できるのは尚文のパーティだけだと命運を託すのだった。
グラスとも、憤怒の盾を使うことなく渡り合う尚文。盾を変化支えてソウルイーターシールドにしたところ、今まで攻撃の手を緩めなかったグラスが、初めて尚文から距離を取った。単にSPを食らう盾であったため、何故グラスが引いたのかを気にする尚文だったが、その思考を遮るようにテリスが宝石で収縮爆を仕掛けてきたため、ラフタリア達も守るために流星盾を展開して対処に追われる尚文。
さらに、体制を立て直したグラスが逆式雪月花を、テリスが吹雪を合成技として放ったため、尚文は流星盾の範囲内でシールドプリズンを展開して何とか防ぎ切るのだった。グラスは尚文が思っていたよりもレベルアップしていた事を認識し、尚文は再びグラスがソウルイーターシールドを嫌った理由を彼女の弱点だととらえ、グラスとの一対一の戦いに持ち込もうと考える。
尚文の提案に、ラフタリアは呪の強く残る憤怒の盾を使うのかと不安がるが、その盾を使わずに済ませるためだと納得させ、ラフタリアとフィーロ、メルティにはラルクとテリスの対処を頼んで、二手に分かれる。
尚文の誘いに乗り、一対一の戦いを自分も望んでいたというグラスに、尚文はラルクが別の世界の勇者だと名乗ったことについて、グラスも当てはまるのかと確認する。すると彼女も異世界の勇者であり、眷属器の扇の勇者だと名乗り、自分の世界のために戦っているのだと尚文に向かって攻撃を再開するのだった。
テリスの魔法攻撃はメルティが、ラルクの攻撃はフィーロが勢いを殺して対処してから、ラフタリアがさらに攻め込む体制に、さすが尚文の仲間だけあって強いと満足そうなラルク。それでもラフタリアは尚文の事を心配する。
一方グラスと放棄された船上で戦っていた尚文は、明らかに勢いが衰えているグラスの攻撃に、自分の考えが当たっていると信じ、ソウルイートをグラスに仕掛ける。すると、グラスは大きなダメージを追い膝をついたため、尚文はグラスにとってSPは命と同等なのだと確信する。
このまま戦い続ければ、グラスの命が尽きる方が早いだろうと、尚文はグラスに引いてくれと頼むが、グラスは今回引いたとしても、何度も戦いに赴くだろうと話し、愛する自分の世界のために、ここで引くわけには行かないし、尚文にも、自分を退けなければこの世界が滅ぶのだと焚きつける。その現状を聞いた尚文は、改めてこの世界で起きた出来事を思い返し、召喚されて貶められた経験が、世界を命を懸けて救うほどのものかと疑問に想わせる。さらにグラスの世界の様子を垣間見て、仲間が波と戦いながら自分たちの帰りを待っているのだというグラスに、そんな彼女を倒すだけの覚悟が自分には無いと、攻撃を迷っていた尚文。その隙に、ラルクはグラスに癒魂水を渡し、グラスの力を回復させる。
勢いを取り戻したグラスは、尚文への攻撃を再会したため、迷っていた尚文は押されてしまう。その様子に、ラルクと対峙することを辞めて尚文を守るラフタリア。グラスに剣を向けるラフタリアに、思わず声を上げる尚文だが、ラフタリアはもう二度と自分とティファナの様な思いをする人を出さないために負けないと啖呵を切り、その言葉に迷いが晴れた尚文は、憤怒の盾を使いグラスにダークカースバーニングを浴びせるのだった。
尚文が発生させた炎を旗艦から見ていたミレリアは、自分たちにも何か出来ることは無いかと考え、ちょうどそこへ流れついたリーシアが、ルコル爆弾の樽にしがみついていたのを見て、妙案を思いつく。
ダークカースバーストを耐えきったグラスは、息を上げながらも大技を繰り出すべく構えたため、彼女の身体を心配したラルクとテリスは止めるように声を上げる。尚文もまた、グラスを倒すためにブラッドサクリファイスの準備を始め、ラフタリアが制止しようとするが、自分は召喚者であり、いずれは元の世界に帰るが、ラフタリア達仲間がこの世界にいるため、命を懸けて守る理由になるのだと話し、技を発動さセるための詠唱を始める。
あと少しのところで技を繰り出そうと言う段階で、ミレリアから声がかかり、リーシアによって空中に飛ばされた樽の意図を読み取った尚文は、ブラッドサクリファイスではなく流星盾を発動し、お酒の原料となるルコルの実をつぶした中身をグラスに浴びせさせる事に成功。見事グラスを戦闘不能にさせる。
酒の匂いが充満する中、それでも尚文を倒そうと扇を構えるグラスに、今度はラルクとテリスが駆け付けて時間切れだとグラスを運んで帰っていく。その際にテリスはまた相まみえるだろうと話し、ラルクは尚文の名を呼びづらいと「坊主」と呼ぶことにすると敵であると一線を引いて行く。
三人が世界に帰ると波はすぐに収まり、その様子に錬はまた尚文の独り勝ちかとつぶやく。しかしミレリアは皆の勝利だと宣言し、生き残った兵士たちは歓声を上げる。
波への対処が収まり、カルミラ島から王都に戻ろうとした尚文たちだったが、沖の海が荒れているため、数日観光することとなった。その間も、グラスたちを倒す事や、ラフタリア達とグラスたちの世界のどちらかを選ぶと言う決断が差し迫っているのではと考え、落ち着かない尚文。
ラフタリア達と釣りを終え、宿に戻る最中で今後について彼女と話す尚文は、人員と武器を拡充したいという話をしていた。ちょうどそこへ、フィーロが海から人を引き上げて尚文を呼ぶのだった。
フィーロに引き上げられていたのは、樹のパーティーに属していたリーシアだった。彼女だけ、先の波で活躍したために、樹のアクセサリーを壊したと冤罪を掛けられて厄介払いよろしく追い出されたのだろうと、話を聞いていたメルティは推測する。当の本人も樹に見放されたら生きていけないと泣いていたため、尚文は冤罪を受け入れるのかと彼女に問いかけ、自分は弱くて役立たずなのは本当だと、樹たちの言っていた事の一部を認めるリーシア。しかし尚文は、先の波で自分たちは助けられたと事実を話し、その勇気さえあれば強くなれるからと、自分の力で冤罪を晴らせるようになるまで面倒を見ても良いと、メンバーに勧誘する尚文。リーシアはすぐに尚文の厄介になる事に同意したため、メルティは他の勇者の仲間まで育てるなんてお人よしだと笑い、尚文は他の勇者の仲間が役立たずでは困るのだと真面目に返すのだった。その、尚文の言葉に、ラフタリアは違和感を覚える。
海の荒れが収まり、メルロマルク王都に帰る船の上で、改めてミレリアから礼を言われた尚文は、皆のおかげだと言葉を返し、その中には短期間で船と援軍を編成してくれたミレリアも含まれるのだと話し、陛下と呼んで彼女を敬うのだった。
他の3勇者との話し合いの場を、改めて用意する必要があると確認した後、ミレリアから三勇教の件とカルミラ島を救った件の褒章は決まったかと聞かれた尚文は、一つ思いついたことがあると話し、それを聞いたミレリアも笑顔で仰せのままにと言うなど、満足そうな様子を見せる。
王都に到着し、さっそくエルハルトの店でリーシアを含めた全員の装備を、先日のウェポンコピーのお返しも兼ねて買えるだけ買うと気前よく話す尚文。すぐに行くところがあるからあと言う尚文に、それもそうかとエルハルトはラフタリアに視線を送る。そんなエルハルトに、ラフタリアは尚文が話してくれない、隠している事を知っているのだと察して問いただすが、エルハルトは「譲ちゃんは果報者だ」とごまかすばかりで結局教えてはもらえないのだった。
ラフタリアは目的地を知らされないまま、女王からもらった褒賞があるのだと言う尚文と共に王都を離れる。途中から、嗅ぎなれた潮の匂いに、自分の故郷の村に向かっているのだと気づいたラフタリアに、さすがだと言う尚文。村に到着し、キールとの再会を喜ぶラフタリアだが、貴族のヴァンも含め、人が多く、復興が進んでいる村に疑問を持つラフタリアに、伝えていない尚文は人が悪いと、メルティが亜人自治区自治権を尚文に受け渡すと女王の名代として宣言する。
要約すると、拠点が欲しかった尚文が、村の領主になったのだとラフタリアに話し、他にも見せたいものがあると、彼女を連れ出して二人で村を見て回る尚文。船を用意して漁業を行って復興の足しにすること、新兵を教育するために気の使い手であるババアが、薬草屋と魔法屋が終結したのを見て驚くと共に、何か言いたげなラフタリア。
そして屋上に付き、村の復興の速さを見て喜ぶ尚文の話を聞いている時に、ラフタリアはそれはまるで尚文がいついなくなっても良い様に準備しているみたいだと、自分の不安を尚文に打ち明ける。波は退けて見せる、波が終わった後も一緒に居てほしいと泣き崩れるラフタリアに、ずっと不安にさせていたのかと謝る尚文。しかし尚文は、この世界を守るために、ここを出発点として、ここを帰る場所として、この村の領主になったのだと話し、これからも自分の剣として力になってくれと言う尚文に、ラフタリアは安心して抱き付くのだった。
その様子を、扉の隙間から見ていたフィーロがラフタリアだけ尚文とイチャイチャしていてずるいと声を上げ、尚文の元へ飛び出したため、同じように覗き見ていた村の面々も屋上になだれ込み、その様子にラフタリアと見合わせて笑う尚文。
キールによって新しい村の旗が掲げられ、風になびく旗を見ていた尚文は、出会ったばかりのラフタリアに、食事についていた旗にソースで印をつけたことを思い出す。そして、本当にここから始まるのだとラフタリアに笑いかけるのだった。
尚文が領地を得たことを知った樹は、世直しの旅ができるのはやはり自分だけだと立ち上がり、錬は仲間を交えずに一人で魔物相手に強くなると鍛錬を行い、元康はパーティーの女子たちと寛ぎつつ、尚文の領地にはフィーロに会いに行くかと決めていた。
城では、王位を剥奪されたクズが何か企みを話していたところを、ミレリアが現れて咳払い一つで辞めさせる。
奴隷商人も、王都ではなくセーアエット領に拠点を気付いたと、女王の陰から情報を得てもなお、大金をはたいてくださる御仁に成長されると信じていると、尚文を高く評価する。
船が完成し、キールとフィーロが楽しそうに漁に参加し、大漁の結果を経て戻ってきたのを、砂浜から手を振って出迎えるラフタリアと尚文は笑顔であった。

 

ここから感想
てっきり二期決定とか、鋭意制作中とか言われると思ったけど、無いんだね。ひとまず今回の波が終わり、領主になったので、ここでひと段落という事だろうか。
最初こそストレスフルな状態で始まり、人種差別・性差別・宗教問題という話題に触れていたから、もっと芯の通った作品になるかと期待したのだけれど、明らかに途中から「描き切れないから諦めた」と言うより「話題性」や「売れ行き」を意識した内容になり、やたらと伸ばして、主要人物は殺さない作品になってしまった。原作も同じような状況なのだろうか。なら、アニメ版はどこかで変えたり、命名ビッチ編までにすればよかったのではとも思うけどな。
他の作品が避ける差別や宗教の話題を、問題定義しようとした着眼点は良かった。原作者一人だけで描き切れる内容ではないけど、この点は最後までやり切ってほしかった。
で、転生ものも飽きてきた頃なのだけど、この作品は召喚されているとあって、最後まで元の世界に帰る前提で話をしないといけないよね。でも、もう少し前から帰るか残るかの話題を取り上げてほしかったかな。あとは尚文たち勇者の皆さんには、自分の世界への種着や愛着、メルロマロクの衛生環境や食事について耐えられない部分とか、愚痴や何かで話て欲しかったし、尚文に至ってはグレた弟を更生させる一大イベントを終えて、家庭での立場を得ていた状態で来ているわけなのだから、ふとした瞬間に「どうなっているのか」とか考えないかな。その点は、他の作品同様にまるっきり描かれることなく終わってしまった。死んで転生されていても、この部分はどの作品も描かれないので、納得できないんだよな。しかもそれを疑問に思っているコメントを、ネット上でも見ない…。まさか死んでるから元の世界の事を描かなくても良いとか、作る側が都合が良いと思っている事を、視聴者側も思っているのだろうか。これではますます作られる作品のレベルが下がっていくだろうな。
で、自分以外の勇者が使えないと認識して、自分の拠点を手に入れるところまでは話が進んだ本作。それでも、主人公が唯一無二の「勇者」という特権階級として召喚されただけあって、領主になっても成り上がりには該当しないのが少々ツライ。やはりタイトル選びには注意が必要だよね。
という感じで、得るものが思ったよりも無い作品となった。中の人たちが豪華な分、作成には力が入っていたのだろうけど、利益重視の作品作りで放棄した作品の重みは大きかったね。残念。

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