はちよりうえ

見たアニメについて感想などをメモる。※ネタばれあり

Fairy gone フェアリーゴーン 第16話「笑いころげるトンビ」感想

 アクセル、先週のCパートで種明かししたのに、今週は一瞬も出てこなかったね。彼が拘留されているのかすら、分からないとは思わなかったよ。

トンビが誰かって…そりゃ妖精武器やら黒の九やらを強奪しているイージェイ一択でしょうよ。サブタイが誰を指しているか、物語要素としての意味は無いかもしれない。

 

今週の内容

港町ベイルンの船島。その船島の管理棟で、見つかった禁制品を前に呆れかえる外務管理官と妖精省監察官。監察官は、談笑しながらも押収した品物の中から黒の九を見つけ、管理官と共にレドラッドへの報告することにする。

地下に築かれた聖域と呼ばれる場所で、正装で始まりの妖精に祈りをささげていた妖精省大臣・マルコ・ベルウッドに、黒の妖精書が発見されたことを伝える妖精省の審議官グリフ・マーサー。グリフはその聖域内で、マルコに伴って祈りをささげていたミケル・コナーを見かけ思わず足を止めるが、話しかけることなくマルコを大僧正と呼び、場にそぐわない衣服での立ち入りを詫びる。マルコも緊急の案件だと承知し、グリフに用件を話すように促すのだった。

グリフから黒の妖精書の発見の知らせを聞いたマルコ大臣は、首相のゴルバーン・ヘルワイズに直接事の対応について伝え、ドロテアを派遣することについても許可を得る。ゴルバーンは黒の妖精書自体にはあまり関心が無いようで、西側の禁制品輸出の件を重要視しているのだった。

黒の妖精書が船島で見つかったと言う噂は、カイン・ディスタロルを通してダミアン・カルメにも伝えられていた。

妖精省からの要請を受けて、人員を集めて船島へ出発するドロテア。第一部隊からはフリーとマーリヤが、第三部隊のリリィも隊員を乗せた車を出す事になる。

マーリヤは、黒の妖精書が見つかったという事は、ヴェロニカも狙っているだろうと考えていた。幼馴染のヴェロニカと敵対する関係にマーリヤが立つ事に、フリーは気遣って今回の仕事を出来るかと尋ねる。マーリヤは、既に自分は仲間を信頼していることを、先日のセルジュとクラーラの言葉から自覚していたため、自分の不幸が移ってしまわないかという不安に打ち勝ち、フリーに自信をもって返答していた。

船島の黒の妖精書を狙っているのは、グイ・カーリン構成員のビター・スウィート、通称スウィーティーも他の面々と同じであった。既に殺し屋のパトリシア・パールを伴って、船島へ出発していた。

彼女たちが乗る車は、町中でもグイ・カーリンの襲撃者の車に追跡され、カーチェイスと銃撃の末、これを撃退するスウィーティー。敵を退けた後の車内で、スウィーティーはパトリシアに、報酬の倍額払われたら裏切るかと冗談で訪ね、パトリシアは彼女を「ド悪魔」と評しながらも、裏切る相手としては分が悪い事を冗談めかして答えたのだった。

日が落ちた船島では、一人の男が管理棟の警備員を殺害して周り、その惨状を見たヴェロニカとダミアンは、先を越されたことを察し、先を急ぐことになる。

管理棟を襲撃した男は、金庫室で警備員に金庫を開けさせ黒の九を手に入れる。ちょうどそこへダミアンが銃を構えて声を上げ、ヴェロニカも攻撃態勢を取るが、人数差を目の当たりにしても、男は余裕の態度を崩すことなく、首を踏んで人質にしていた兵士を蹴り上げ、金庫を開けた警備員を手持ちの剣で一突きにし、ヴェロニカに向かった投げて見せた。

ヴェロニカが妖精を出しても、男は怯む様子もなく攻撃をいなし、ブラッドドーターの腕を剣であっさりと切り落とす。相手の持っている剣が妖精武器だからと、ダミアンはいったん引く事を決断し、ヴェロニカの名を呼び、二人は管理棟を出ていくのだった。

金庫室に残された男は、ダミアンを見て黒の妖精書の著者であるアルバストラの末裔だと見抜いていたが、彼らが引いても後を追うことはせず、その場で椅子に腰かけ、まだ生きている警備員に、黒の妖精書の本当の考案者は、ミッドエンドを旅して、膨大な手記を残した、白の妖精書の著者コレン・ソーであると話し、クルーチャ・アルバストラは師匠の手柄を横取りした悪い奴なのだと、話しながらも怒りが湧いてきた様子を見せる。必死に、男の気分を害さないように相槌を打つ警備員だったが、男は話し終えると、自分が殺害した警備員を見て、生きている警備員1人で片づけは大変だろうと、含んだ物言いをする。

管理棟に入り込もうとしていたスウィーティーとパトリシアは、管理棟を出たダミアンとヴェロニカを見送り、次に出てきた黒の妖精書を持った男、イージェイ・ダーヴェン・ソーに驚く。グイ・カーリンでも相当悪名高いイージェイが黒の妖精書を持っていたことで、スウェイーティーも珍しく表情を曇らせる。

船島についたドロテアは、大規模な火事が発生している事に気付き、橋を閉鎖して犯人を外に出さないように対策を整える。

フリー達が火事の避難誘導を行っている間に、アルバストラの末裔だと正体を見破られ、襲撃していた男の正体も分からない状況に焦るダミアンに対し、スウィーティー接触し、共闘を提案していた。ヴェロニカがスウィーティーを信用できないとしながらも、その提案を受け入れたダミアンに、スウィーティーは満足そうにほほ笑むのだった。

翌日になり、ダーヴェン商会の所長から橋が封鎖されて船島から出ることが叶わないと聞かされたイージェイは、敵とみなしているアルバストラの末裔のダミアンも、まだ船島に居る事を好都合と捉え、商会から出ていくのだった。

翌日になり、店で食事がてら黒の妖精書を奪う算段を話し合おうとしていたスウィーティー達。しかしフリーとマーリヤが目の前の道を通り過ぎていくのを見て、ヴェロニカはマーリヤが居る事に、スウィーティーとパトリシアはドロテアが居る事にそれぞれ顔を曇らせる。しかし、ドロテアも情報源として使いたいと考えたダミアンは、一人で席を立ち、フリー達に接触する。

ダミアンが居なくなった後、戦力と情報収集の二手に分かれるのは別に良い方法なのではと、どうでも良さそうに食事を再開するパトリシア。スウィーティーも、イージェイの足取りはダーヴェン商会だろうと踏んでいたため、その場の空気はいたって緩やかなものだった。しかし店のガラスが割られ、店内に男が放り込まれたことで空気は一変し、イージェイがヴェロニカを見かけて襲撃してきたため、路地裏へと場所を移すスウィーティー達。

イージェイの目的はアルバストラの末裔のダミアンであり、目的の男がいない代わりに、スウィーティーが居る事に、少々彼女への悪口も込めて訪ねてみせる。するとスウィーティは、目的の為なら誰とでも組むと返し、ヴェロニカに剣を向けるが、店内で上手く分かれていたパトリシアが、屋根に上がり、頭上からイージェイに攻撃を仕掛け、戦闘に入った後は、スウィーティー自身も剣と妖精を使ってイージェイに攻撃を仕掛ける。

イージェイの妖精の特性が、相手の攻撃をゆっくりと見せるものだったため、こちらの攻撃が当たらず、さらに彼が持っている妖精武器・モルテラントで、妖精がことごとく消されてしまう有様に、パトリシアは一人で逃げ出してしまい、スウィーティーもイージェイに文句を言い出す。

元々戦場で遊ぶために傭兵をやっていたと、自分の事を話すイージェイに、今度はヴェロニカが攻撃を仕掛けるが、これもあっさり退けてしまう。そんな相手に、さすがに撤退せざるを得なくなったスウィーティに続き、ヴェロニカもその場から離れるが、アルバストラの末裔を始末するつもりのイージェイはヴェロニカを追い、人通りの多い道で、イージェイに追いつかれ蹴り倒されてしまうのだった。

ダミアンと話していたマーリヤは、騒ぎが起こった方向に視線を向けると、幼馴染のヴェロニカが男に蹴り倒されていた。共にいたダミアンも、素性を隠してドロテアの二人に接触していたため、最初こそはヴェロニカと視線を合わせないそぶりを見せたが、彼女がイージェイに危害を加えられた時、思わず名前を呼んで安否を気遣ってしまう。

マーリヤが妖精を出し、戦闘態勢を取るが、これもダミアンがイージェイが妖精武器を持っていることを明かして止めたため、代わりにフリーが通常の剣二本で相対することになる。

ヴェロニカを呼び気遣うマーリヤに、ヴェロニカは息を整えた後に路地裏へと身を隠してしまう。その様子を見ていたイージェイは、気が変わったと、黒の妖精書を取りに来いと言い残し、一定の距離を保つよう、近くにいた親子に剣を向けながら、彼もまた路地裏へと入って行く。

思わず追いかけようと走り出すマーリヤだが、ダミアンがヴェロニカの名を呼んでいたことを思い出し、どういう関係なのかと、ダミアンを問いただすのだった。

 

 

今までに表示された年号と出来事 ※青字は今回追加分

統歴467年

レイ・ドーン 兄のユルゲンと共に故郷のスーナ近くの森で融合体の誕生を見る

統歴481年

サイダル王 ゴルバーン・ヘルワイズが皇帝の勅命が下ったとして隣国ティムーンに進軍を開始。

統一戦争開始

統歴486年

マーリヤ誕生 のちに母テレサ・ノエルが死亡する

イヴァン・ノエル スーナ近くの森で融合体の犠牲になり死亡する

統歴487年

レドラッド妖精兵研究施設で妖精器官の移植する手術を受けるフリー

レドラッドの開兵式場に参列するフリー、ウルフラン、ジェッドの三人。

統歴491年

マーリヤ、スーナのユルゲン・ゾーンの家で育てられる。

スーナの森で、ヴェロニカがマーリヤに声を掛け、仲良くなる。

レドラッドでユアン・ブリーズとの戦闘中に、フリーを庇ったジェッド・グレイブが戦死。

統歴493年

スーナがレイ・ドーンによって滅ぼされる。

マーリヤとヴェロニカが追手の兵士から逃れる途中で分かれる。

フザンで、路地に倒れるヴェロニカ〈意識あり〉

統歴494年

ファナチカで、人を避けて山に入り行き倒れたマーリヤをヴィクトルが保護する。

統歴495年

レドラッド。レドラッド王・オルバニーが自害。これによりレドラッドは降伏宣言を出す。

レドラッド。自宅があったブランハットで、ウルフランが妻子が戦闘に巻き込まれ死亡したことを知る。

統歴496年

統一戦争終了

レドラッドのロンダキア宮殿でサイダル王のゴルバーン・ヘルワイズがゼスキア皇帝に王位を返上し宰相となる。

マーリヤを育てたヴィクトルが病気にかかる。

統歴497年

ファナチカでマーリヤを育てた人物・ヴィクトルが死亡。

焼け落ちたスーナにマーリヤがヴェロニカを探しに戻る。

旧カルオー領ツバルで、ヴェロニカがレイ・ドーンを襲撃するが失敗。その数か月後、ヴェロニカを探しにマーリヤがツバルに到着。

元サイダル王のゴルバーン・ヘルワイズが統一ゼスキアの首相となる。

統歴498年

エディ・ロイドが統一ゼスキア軍人工妖精整備部門を依願退職。行方知れずとなる。

統歴503年

リトローク公 ウマル・ジュジュマンが処刑される。

統歴505年

マーリヤ、ドロテアに入隊。

終戦から10年目の記念式典開催

ハイブランツ公 シュヴァルツ・ディーゼが反逆を起こし、カルオー公 レイ・ドーンによって討ち取られる。

 

ここから感想

今回は、黒の妖精書絡みで狭い舞台でドタバタするストーリーか。

一応ダミアンが黒の妖精書の著者のクルーチャ・アルバストラの末裔で、妖精郷スーナの民は、そのアルバストラが導いて作った村の生き残りで、マーリヤとヴェロニカがそれにあたる。と言うのは、まぁ全話見ていれば分かる事だけど…ダミアンが黒の妖精書を処分してまわっていたことが今回発覚。この後出し感は本当にどうにかしてほしい。

本作の重要な本の著者の末裔が、先祖ゆかりの土地の生き残りを連れて、著書を処分してまわる…普通なら帯の謳い文句になりそうな理由すら語られず、表現されることが無いまま作品の三分の二が消化されている現状。そしてさらに末裔を敵視する強敵が現れるって、話としてはヤマにもなるんでしょうが、本当に盛り上がりに欠ける。唯一珍しいと思った事は、マーリヤがダミアンの失態を指摘したことくらいで、これも作者側の意図するままに描いているだけなので、今後の展開を考えると以外でも何でもなかったね。

とにかく、各キャラクターのポリシーだとか信念だとかの設定は置いておいて、目的とエピソードを体験した彼らの考え方については、積み上げていくものが無いのが、この作品を終わらせるうえで、苦しそうなところだよな。良い落としどころを見つけて、そこに転がり込むしかないわけだけど、そろそろ最終回に向けて、片づけるべきなのではと思っているのだけど、リスカーにイージェイ、さらには最初の妖精等々、風呂敷を広げ過ぎたよね。

 

 

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